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【Preview】第6節 徳島ヴォルティス戦

2019年3月29日

こんにちは。
先日某公共放送で放映されているサングラスをした国民的タレントがアナウンサーと共に各地をブラブラする番組がちょうど徳島の特集だったので拝見しました。
そこでベートーベンの第九が日本で初演奏されたのが徳島だったということが紹介されていてこれ自体は存じ上げていたのですが、そこには戦時中に敵国の捕虜に対しても地元の方が温かく迎え入れたからという背景があることを初めて知り感銘を受けました。再放送があるのか分かりませんがオンデマンドでログインすれば見られるようなので気になる方はぜひ。
なんか番宣みたいになりましたけどJリーグのおかげで各地にあるチームをきっかけにして、縁もゆかりもない土地に興味を持つことができて知らないことも知れるのでやっぱりサッカーっていいなって思いました。
ちなみに次回は甲府盆地特集だそうです。これも見なきゃ。

徳島ヴォルティス

はい、サッカーの話しします。
前節新潟は大武のコメントでもあった通り「1ではなく3を落とした試合」をホームでしてしまったわけですが、徳島も同じくホームで後半終了間際に同点に追いつかれるというなかなか堪える形で勝ち点2を落としました。
ここまで開幕5試合を終えての成績は1勝1分3敗の17位ということで、3年目になるリカルドロドリゲス体制下では最も苦しい船出となっています。
ただ、相手の調子がよくないということが我々のゴールや勝利を保障してくれる材料になり得ないことは2年連続未勝利チームに初勝利を献上しているチームとしては痛いほど身にしみているので今節も当然気など抜けません(というか抜ける試合なんてないわけですが)。

リカルドロドリゲス監督はとにかくシステムや選手をよく入れ替えます。
プレミアリーグでレスターを優勝に導いたクラウディオ・ラニエリ監督が“ティンカーマン”(いじくり回す人というような意味)と皮肉を含んだ呼ばれ方をしていましたが、いじること自体が良いか悪いかは置いといてまさに同じようなタイプの監督さんといえるかと思います。
実際にここまでの5試合も毎試合違う形、異なったメンバーでスタートしていて、3バックもあれば4バックもあったり、1トップもあれば2トップも3トップもあったりしました。
これまでの出場時間を見ると5試合フル出場しているのはDFの田向、中盤の岩尾、アタッカーの清武という3人だけです。彼らでさえ急にベンチやベンチ外になる可能性もまだまだ否めませんが、各ポジションにこうして1人ずつフル出場選手がいるということは逆に言うとこの3人がチームの軸と見てもいいのかもしれないと思ったので、この3人を中心に展望してみます。

ボールはあげる

まず、前提として徳島はボールは持ちたいチームです。
ポゼッション率はリーグ2位(54.7%)の数字を残しており、新潟は逆に22位(40.5%)なので噛み合わせがいいというか、徳島が持って新潟がそれに対応するというのは予想しやすいゲーム展開かと思われます。
そんなボールを持ちたい徳島の持ち方、攻め方を先程の3人を中心に見ていこうと思いますが、まず1人目の田向。
今シーズン水戸から加入した選手ですが3バックであれば右のCB、4バックであれば右SBとして出場しています。
ビルドアップの際は3バックであればそのまま3人で、4バックの場合でも彼が後ろに残って3人になるシーンが見られたので後ろは3人でボールを回すことが基本型のようです。
特に新潟は2トップなので3人で数的優位を作ってくると考えるのが自然でしょう。

岩尾は2ボランチの一角、またはアンカーとして出場しています。
キャプテンを任されて3年ということで、ピッチ内外でこのチームの核となる選手です。
あまり縦横無尽に動き回るわけではなく、難易度の高い難しいプレーをするわけでもありませんが、ボールをもらって味方へ渡してという中盤の底に君臨してテンポとリズムを作りゲームを司るタイプと言えます。
彼に気持ち良くプレーさせてはいけないと考えれば2トップが連携しながら彼へのパスコースを消すことが大事になるでしょう。
このへんは達也さんなんかがとても上手なやつですね。

徳島は両サイドに1人ずつ置いて幅を取りつつ、中央のライン間や相手と相手の選手間にボランチやシャドーやFWが入ってタイミングよく受けて相手を食いつかせてから、空いた外を使ってクロスを上げてそこへ常に4,5人が入るという厚みのある崩しをしてきます。
そこで主に2トップの一角やシャドーに入る清武です。
もちろんライン間や選手間に入って決定的な仕事をすることもできますが、リズムが悪い時はかなり低い位置まで下がってビルドアップをサポートするようなこともしていて、チームの中でも結構自由なタスクを与えられている印象でした。
だから、守る側としては自由に動く清武に対してどこまで付いていくのか、または受け渡すのかということとさらに、低い位置で多少ゴールと距離があってもスルーパスを出せる選手なので、マークを受け渡された側で不用意に空けてしまわないように受け渡し方もより丁寧な連携が求められるかと思います。

勝ち点3はもらう

と、ここまでまとめていたら「なんでこいつら1勝しかしてねーんだよ」って自分で書いときながら徳島がとっても強そうに思えてきてしまったので弱みというか狙えそうなところもいくつか書いてみます。
ボールを握って厚みのある攻撃をしてくる分、奪われた時のリスク管理は決して盤石ではありません。
つまり突きやすい、突くべきスペースは十分にあるということです。
だから、奪った後いかに素早く前線に起点を作ってそこに味方が加勢出来るか、または自ら仕掛けるパワーと勇気を持てるか。これらの要素を満たすことでカウンターを完結できるかというところは注目したいところです。

また、予想図の3-4-2-1であれば一般的には守備の際は5-4-1になるわけですが、徳島のシャドーは内側に立ってまず相手のボランチを見つつ隙があれば1人が前に出てトップの選手と共に2CBへプレスをかけてきます。そしてその際相手SBに対してはWBが前に出てはめ込んできます。
そうなった時、相手の選手が前へ取りに行ってできた中盤のスペース、ギャップに新潟のSHがうまく入れるかということともう1つ、新潟のSHなりFWが起点を作った時に、ボールを奪うため前への意識が強くなっている相手選手と入れ替わるようにして新潟のボランチが積極的に飛び出せるかというところは鍵になるかと思います。ちなみにボランチの飛び出しに関しては琉球が有効的に見せていました。
ギャップを狙うこと、ボランチの飛び出し、そしてプレッシャーをかけられた時に慌てずにむしろチャンスだ!くらいのメンタルを持てるか。これらも攻略のために大事なところかと思います。

胸を張って歩けよ、前を見て歩けよ

この試合は今年最初の3連戦の皮切りの試合になります。
そもそも連敗は許されないという状況ですし、悪い流れで連戦に入るのは是が非でも避けないといけません。
前節の負け方がどうにもよろしくなかったから不安にもなりますが、選手も監督もブレないでやるとか、継続してやるというようなことは話していましたし、そうであるならば大が話していたように、これが正しいと証明するために勝利が必要になります。
やってやりましょう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。