ALBIWAY ALBIWAY

オレラグ

(プレスを)かケロ、(左から)仕掛ケロ、(勝利で)弾ケロ【Preview】第14節 愛媛FC戦

2019年5月17日

こんにちは。
今週は今年何度目かの監督交代ウィークになりましたね。
J1では清水のヤンヨンソンさんが事実上の解任。そしてJ2では横浜FCがタバレスさんを解任して、今年からコーチをされていた下平さんを監督に据えました。
当然、過去は過去、今年は今年で、これまでの実績が今年を保証してくれるわけでないことは重々承知していますが、昨年チームを昇格プレーオフにまで導いたタバレスさんもこのタイミングで解任なわけですから、まあ言わずもがなですが厳しい世界です。
あと、余談も余談ですが後任が下平さんって豪華ですね。

愛媛FC

本題いきます。
今節の相手は現在3勝3分7敗で21位の愛媛FCです。
21位と下位に沈んではいますが、もうサポーターの皆さんなら十分心得ているようにこのリーグに侮っていいような、勝利を確信できるような、そんな相手は存在しません。
勝ち点差も5しか離れていませんし、何より愛媛がいいチームであることは間違いありません。

昨年の途中から就任した川井監督が引き続き指揮を取っている今年の愛媛。
3-4-2-1をベースとして戦っていますが、今年は4バックでスタートする試合もやや増えており、試合中に変更することもこれまでの試合でしばしば見られました。
このシステム選択に関して川井さんは「布陣は人(選手)ありきで決める」とおっしゃっていたようなので、その週の練習で調子が良かった選手を見極めた上で、じゃあ今節はこの布陣で行こう、みたいな感じなのかなと思います。
もちろん、相手のスカウティングも踏まえての選択ではあると思いますが、相手が2トップだから3バックとか、相手が3トップだから4バック、というような決め方ではないということでしょうから、今節もどちらで来るか定かではありません。

攻守のベース

攻撃に関しては後ろからしっかりボールをつなぐ、またはつないでいきたいと考えているチームです。ポゼッション率が今季ここまで1試合平均53.2%でリーグ4番目の高さであることからもそれが窺えます。
3バックであれば、3バックと2ボランチがビルドアップをしつつ、1トップ2シャドーに両WBの計5人が高い位置を取る中で、2シャドーが少し中盤に下りてボールを引き出すのが非常にうまいです。4バックであれば、2ボランチの1人がCBの間やSBの位置に下りて、両SBを高く押し上げつつ、こちらもまたSHやFWが中盤に下りてライン間でボールを受けるのがうまく、どちらの形にしてもそこから攻撃を展開することができます。
その中でも最終ラインの前野、中盤の野澤、前線は神谷がポゼッションを志向する愛媛においては背骨のポジションで軸になる存在です。

守備では、激しくハイプレッシャーというわけではありませんが、全体のラインは比較的高く、そしてコンパクトに設定されています。
相手のCBが最後尾の中央で持っている分にはそれほどプレスは行かず、行ってもワンサイドをカットしてコースを切るくらいです。
そこからSBやもしくは開いたCBなど誘導した外へボールが出たら、3バックであればシャドーの選手、4バックであればSHの選手がプレスのスイッチを入れます。
この際、3バックのシャドーにしろ、4バックのSHにしろ、セオリーと言えばセオリーですが外へ追い出す意識は強いように見えました。
ちなみに3バックの場合、これも定石ではありますがある程度前でのプレッシャーをかわされてボールを運ばれたら5-4-1で自陣にブロックを作って守ります。

ボールの行方はいかに

吉永さんになって以降、新潟もボールを持つ、動かすという部分は向上しているわけですが、その点からするとどちらが先にボールを持ち、そして主導権を握るかが、この試合の最初に見るべきポイントになるでしょう。

仮に愛媛にボールを持たれた場合、新潟としては前線からプレスをかけることが望ましいように思います。愛媛のこれまでを見ても、前節の鹿児島をはじめとして、福岡や町田なんかもプレスをかけて愛媛のビルドアップのリズムを崩したことでゲームを優位に進めて勝利していました。
逆にちょっと踏み込んで言うと、プレスでリズムを崩せればある程度失点の可能性は抑えられると言ってもいいかもしれません。
プレスをかければ背後なり逆サイドなりにスペースができるため、愛媛もそこに対して長いボールを使わないわけではないですが、あまり質は高くないように感じました。
また、前節愛媛に勝利した鹿児島は奪われた後の素早い切り替えですぐにボールを回収し、なんなら長いボールすら蹴らせないくらいに圧倒していたので、奪われた後の切り替えもセットで付けておくといいでしょう。

そして、今季の愛媛は良い内容の試合をしていても、なかなか決め切れないうちにちょっと守備の集中が切れたところでポコっと取られてしまうことが勝てない時のパターンとして多くあります。
だから、愛媛にボールを持たれて、新潟はプレスもハマらず、押し込まれてピンチを作られた場合でも、最悪最後のゴール前だけやられなければオッケーと、割り切ったメンタルや戦い方も状況としては想定しておいていいかもしれません。

狙い目

プレスがハマればそこで奪う事が即チャンスになるわけですが、逆に新潟がボールを持つ場合どうやって攻めて行ったらいいか考えると、相手が3バックの場合、上で述べたようにある程度運ばれたら自陣で5-4-1のブロックを作って守られてしまいます。
そうなると、確かに新潟もポゼッションから崩す形は向上しているとはいえ、なかなか一筋縄ではいかない面倒な作業を強いられることになるでしょう。
したがって、相手に引かれる前に素早く攻めこむことはもちろんですが、後ろでボールを持っている時に相手をおびき出すようなやり方も有効な手段の1つかもしれません。
愛媛はシャドーが外に追い出すようにプレスのスイッチを入れると書きましたが、その際後ろの選手もグッと前へ出て行く中で、愛媛のボランチが相手のバックパスを読んで前へ先走ってしまい、相手と入れ替わってしまうシーンがありました。プレッシャーをかけるスイッチが入った時に気持ち前掛かりすぎてしまう時があるように見えました。
よって、新潟からすればSBにボールが入った時にSHが少し下がって内側で受けた後、ボランチやCBに下げる雰囲気からターンするとか、SBや開いたCBから受けに来たSHに入れると見せてスルーでFWへのくさびとか、そういうのが狙えるといいかもしれません。

もう1つの狙い目。
愛媛はWBの積極的な攻め上がりからのクロスが大きな武器ではあるのですが、右の長沼は特に攻撃的な選手のため、裏は空きやすいと言えます。
また、前節は右のCBに2年目の竹嶋が入っていたのですが、これがリーグデビュー戦という事もあり、ビルドアップでは効果的なプレーを見せていたのですが、守備では多少不安定な部分が見られました。
今節も彼が出るのか、それともユトリッチが出るのか、はたまた他の選手が出るのか何とも言えませんが、いずれにしろWBとの連携を含めて左よりも安定感は見劣りする印象でしたので、愛媛の右は狙い目になるかもしれません。

新潟について

今節は、ここまでチームへ相当な貢献を果たしていた善朗が出場停止なのでちょっと新潟の方も触れておこうと思い、その善朗不在の代案をいくつか予想してみました。
①フランシスや至恩、ズミさんといったここ最近途中から出ていた選手をそのまま入れる。
②左SBだった尚紀を右に戻し、前節のようにCBにパウロン(左SB新井)か左SBに泰基orゴメスで、凌磨を左SHに回してサチローをこれまで一番多く出場して慣れている右SHへ戻す。
③いきなり新太。体調不良なんかもあったようでしばらくメンバー外でしたが日曜の練習試合ではゴールも決めており復調していそうな新太をいきなりスタメンで使っちゃう。
セカンドボールの回収や、プレスの強度というところでは②のサチローは適役でしょうし、相手の右は狙い目であることを考えればよりゴールへの意欲が高いであろう新太で攻め込むのも一案でしょう。

善朗が出られないのは非常に痛いことに間違いありませんが、代わりに出る選手の奮起が楽しみであるのもこれまた間違いありません。
ここにきてゴメスがボランチで練習していたなんていう情報もあったりして想像は膨らむばかりですが、明日のスタメンが出るまで皆さんもいろいろ想像、妄想してみてはいかがでしょうか。

最後に

こうすれば抑えられそうとか、ここは狙い目とか、また好きに書いてしまったわけですが、愛媛は前節鹿児島に完全に制圧されて0-3の完敗を喫しているため、改めてネジを巻き直して、より気持ちを入れて新潟へ乗り込んでくることは容易に想像できます。正直対戦するタイミングとしては好ましくないでしょう。
しかし、新潟ももったいない試合をしてしまった次の試合、しかもホームです。
また、昨年は愛媛に勝てませんでした。さすがにもう優しさは見せられません。
勝ちましょう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。