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月の替わり目は運の替わり目【Preview】第16節 ヴァンフォーレ甲府戦

2019年5月31日

こんにちは。
先週末から月曜にかけていきなりの30度越え。熱中症がどうとか、運動会の予定が変更になりましたとか、急な暑さに各所バタバタしたわけですが、皆様体調はいかがでしょうか。
これを書き始めた時、部屋の外からは雨音が聞こえてきて、水曜以降はかなり過ごしやすくなったわけですが、これから雨の季節を経ていよいよ苦痛の夏がやってくると考えると今から憂鬱で仕方ありません。
こんなつらつらと取りとめのない話を書いてしまった冒頭ですが、一番お伝えしたいことは、やっぱりお天気の話は無難で便利だという事です。

負けが続くと何事も意欲が湧かず、それはこのプレビューを考えるのにも影響するわけです。下がるモチベーションは自分次第であることは間違いないので全てをアルビレックスの結果のせいにするのは申し訳ないなと思わなくもないですが、サポーターなんてそんなものだと勝手に思っております。
もちろん、金曜にはすっかり次節のことが気になって楽しみになり、試合当日は嬉々としてスタジアムへ向かうわけですが。

ヴァンフォーレ甲府

では、本題入ります。
6月最初の試合、今節ホームに迎えるのはヴァンフォーレ甲府です。

昨年からコーチを務めていた伊藤彰さんが今年は監督に就任し、ここまでは7勝5分3敗の勝ち点26で4位につけています。開幕から8試合負けなしを続け、12、13節で初めて連敗を喫しましたが、直近の2試合では再び連勝しており、比較的順調に勝ち点を積み上げています。

基本の形は3-4-2-1で一貫していて、ボール保持にはこだわらないチームという印象です。
守備の際は、ラインを下げ過ぎずコンパクトではありますが、激しく前から取りに行くよりかは、WBがDFラインに下りてシャドーもそれに伴ってサイドに下りて5-4-1のブロックを作って対応するというのがベースとしてあります。
奪ってからは、それぞれがスピードや強さといった高い個の能力を持った前線3人(ピーターウタカ、ドゥドゥ、曽根田など)を中心に、脅威となるカウンターが発動されます。
リーグ最多の22点を奪えているのもこの前線の1トップ2シャドーがしっかり結果を出しているからといえるでしょう。

手堅いチーム

甲府は全体的に手堅いチームという印象があります。
守備の方は分かりやすく、それほど積極的に前から取りには行かないと書きましたが、それはつまりそれほど大きなリスクを掛ける守り方は志向していないということです。
5-4-1でしっかり後ろに人数をかけ、スペースを埋め、やらせるところはやらせながら、締めるところは締めるといったイメージを強く感じます。

攻撃に関してはカウンターにしろそうでないにしろ、まずはシンプルに裏のスペースや縦に入れる意識を持っています。
さらに後ろからゆっくり運んでいく際は、例えば相手が新潟のような4バックと想定すると、3バックと2ボランチで後方での数的優位を作りながらビルドアップを確立し、WBは高い位置に張りだして前線に5人が並ぶような形を取りつつ、シャドーの選手が少し下がりながら縦パスを引き出すような、このシステムでの正攻法、常套の手段を用います。
また、4バックの相手からするとSBとSHのどちらが行くかの判断を迫られるWBも攻め手の大きなポイントです。シャドーが下りてボールを受けようとするので、守る方としては中央の警戒をするために横の間隔はよりコンパクトになります。そこで空いてくるサイドから持ち上がったり、サイドチェンジを駆使したりして、全体の陣地を押し上げてきます。

難しいことや、変わったことはせずに、上に書いたような前線の個を活かしたり、4バックからするとどうしても生まれるシステムやポジションのギャップをしっかり突いてきたりするという意味で攻撃も手堅いです。

要注意選手

当然助っ人の外国籍選手であるウタカやドゥドゥが脅威であることは間違いないのですが、その中でもあえて曽根田を挙げます。
プロ3年目の選手で昨年デビューしたのですが、昨年までは武器であるドリブルを前面に出してチャンスを作っていたものの、まだ彼だけの単独な印象でした。
それが今季見た何試合かでは、長所であるドリブル突破は変わらずのキレを維持しつつ、さらに周りと絡みながらのチャンスメークやフィニッシュが増えているように感じました。
昨年より幅が出てきた曽根田にはより注意が必要です。ちなみに名前は穣と書いて「ゆたか」と読みます。

また、もう1人挙げたいのですが、それがおそらくボランチで起用されるであろう横谷です。
今季大宮から移籍してきた選手なのですが、契約満了になった後、大宮時代にも一緒にやっていた伊藤監督が呼び寄せたそうです。
横谷も大宮時代から伊藤監督のサッカーに魅力を感じていたそうで、そんな相思相愛の関係という事もあって、現在の甲府の攻撃は横谷が中心になっているといっても過言ではありません。
ボランチの位置でボールを落ち着かせつつ、良きタイミングで前線へ質の高いボールを供給します。また、機を見て自らも飛び出していける積極性も持ち合わせています。彼を自由にさせないことが甲府のリズムを断つ大きなポイントになるでしょう。

どう挑むか

これまで甲府が敗れた3試合を振り返ると、水戸はハイプレスを仕掛け、千葉と栃木はある程度ブロックを作って構えていました。
ハイプレスは前線3人へのパスの供給源を潰すやり方で、構えるのは受け手である前線3人を厳しく潰すやり方です。
要は前線に良い形(前を向いた状態やスペースがある状態)でボールを受けられなければいいわけですが、じゃあ新潟はどうするべきかと考えれば、やっぱり前から行った方がいいのではないかと思います。
現状構えて守りきれるだけの耐久力は残念ながら十分な水準にあるとは思えませんし、仮に守れてもそこから攻撃に出て行くことを考えると、構えた場合必然的に攻撃の始点は低くなります。

前回のレビューでも書いたのですが、ポゼッションしながらじっくり攻める形が乏しくなってしまっている印象があるので、それを踏まえるとできるだけ高い位置で奪ってから攻め切る方がいいのかなと感じました。
また、甲府はサイドから持ち上がってくるということを書きましたが、その点で新潟のSHの守備は非常に大事になってくると思います。いかに思い通りに運ばせないか、どれくらいの位置からプレッシャーをかけるか、という単純な部分もそうですし、そこで奪い切るのか、またはそこを起点に決めた場所へ誘導してSBなりボランチが奪うのか、というボールの奪いどころの共通意識の部分でもSHの守備が肝になってくると思います。

対して、得点を取る上で大事になってくるのはセットプレーでしょう。
そもそも12失点はリーグ4位の少なさなので、なかなか簡単に点の取れる相手ではないわけですが、それでも12失点のうち半分をセットプレー(PK含む)で奪われています。特にエデルリマのマークがやや怪しい部分があるように見えたのでそこは狙い目かもしれません。また、そこはセットプレーに限らずクロスボールでも同じことが言えるように思えたので、意識しておきたいところです。

最後に

29日に「ビッグSMILEスタジアム」なるプロジェクトを展開するお知らせがありました。
コールリーダーさんや太鼓のお兄さんらによるトークショーというのは、いよいよそんな企画が行われるのかといった感じで、紹介文にも「熱い想いを語ります!」なんて書いてあったので必見なわけですが、選手チャントの歌詞をビジョンに表示するというのもなかなかいい試みな気がします。
小学生の頃Nスタンドから聞こえる応援歌の歌詞を必死に聞き取って親に「こういう歌詞だ」とわざわざ報告していたことを思い出して懐かしくなりましたが、そんな変な苦労が省かれるわけです。当時の自分みたいな子が現在もいるのかは分かりませんがそんな方からしたらありがたいことです。
歌詞が分かることで口ずさんでみたりできますし、もしかするとちょっと口ずさんだら大声で歌いたくなってゴール裏へ行って応援にハマっちゃうかもしれません。
ご新規さんとしては入りやすいですし、これまで静かに楽しんでいた人も新しいアルビレックスの楽しみ方が見つかるきっかけになるかもしれませんので当日どんな感じになるか楽しみにしたいと思います。

さて、やっぱりいつも通り週末の試合が楽しみになってきました。
今節こそ勝つ!そして今月からずっと勝つ!

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。