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オレラグ

続く真夏の正念場【Preview】第28節 ファジアーノ岡山戦

2019年8月16日

こんにちは。
大型の台風が上陸して、新潟では上越で40℃を記録。今年のお盆は度を超えた天候がガッツリ重なりました。
とにかく早く夏が終わってほしい。もうここ最近それしか考えていません。

そして、いくら試合は夜に行われるとはいえ、それでも十分すぎるくらい暑いですし、毎日の練習に関しては日中にやっているわけで、この時期にサッカーなんてやるもんじゃないとやっぱり思ってしまいます。
まあ、やらないと冬までに終わらないからやるしかないわけですが。
悩ましいところです。

上って下って、夏

そんな暑い暑い8月も折り返した最初の土曜日、ホームに迎えるのはファジアーノ岡山です。
現在11勝7分9敗の勝ち点40で新潟の1つ上に位置しています。前々節徳島戦同様、勝てば順位が入れ替わる試合です。分かっていたことではありますがほんとに8月はいつも以上に重みのある試合が続きます。

直近の岡山の成績はというと、21節の千葉戦から24節の甲府戦で今季初の4連勝を果たすと11位から一気にプレーオフ圏内の6位まで浮上しました。
しかし、25節の柏戦から前節大宮戦で逆に今季初の3連敗を喫しており、非常に乱高下の激しい夏を過ごしています。
今シーズンの中で最も勝ち点を落としている時期に対戦するという意味では、前節の山形と重なる部分かもしれません。それはつまり何が言いたいかというと、こうして相手の成績をおさらいしておいて言うのもなんですが、相手の調子はあんまり気にしても仕方ないという事です。

課題は得点力

相手の調子を気にしてもしょうがないと言いましたが、とはいえ、不調であることは事実であり、それにはそれなりの理由があるのだと思います。そのへんをちょっと考えてみます。

最近の試合とコメントを見た限り、課題は得点力のようです。大雑把にチャンスで決め切れないという部分もそうですが、もう少し絞って見るとボールを持てている中で攻撃の形を作りきれないところが特に気になりました。
まずボールの受け手に関して、岡山にはイ・ヨンジェという明確な基準点となれる選手がいますが、彼を徹底的に抑えられたことで前に起点が作れずすぐに奪われてしまうケースがよくありました。特に柏はCBの染谷がタフにイ・ヨンジェ潰しを遂行していました。

また、柏戦で解説の幸谷さんが「いい時はどんどんスペースに走れるチーム」と岡山を評していましたが、そのスペースへのランニング、特に2トップがサイドに流れて受けるシーンが減っていることは攻撃の形を作れない、ひいては調子の上がらない大きな要因に感じます。今週末ももしそうであれば新潟としては前述のイ・ヨンジェに起点を作らせないことが大事になってくるでしょう。
ただ、仮に岡山が改善してきてFWがサイドに流れて受ける動きを繰り返してきたとしても、その場合ゴール前に入ってくる選手が少なかったり、時間がかかったりするので、新潟としては慌てずじっくり対応できれば問題ないでしょう。CBが釣り出されても同様に慌てないことが肝心ですし、前々節徳島戦ではできるだけCBが釣り出されないようにSBとの連携もよくできていたので、自信を持って継続したいところです。

うまく嵌めてうまく剥がせ

ボールを持っても攻撃の形を作りきれない要因としてさらに、SBが自ら運ぶことが少ないことも関係しているように感じます。
基本は丁寧につなごうという意識を持ってプレーしていますが、イ・ヨンジェがいるので、いざとなればつなぐことに固執せずシンプルに長いボールを入れることもあり、このあたりの判断はセーフティーな印象です。
ただそのために、運べそうなスペースがあっても無難にSHやボランチにつけることが多かったり、自らが積極的に持ち上がって相手を引きつけて展開したりというプレーは少なく感じました。
むしろCBの田中の方が機を見て出て来られたりするので、2CBのところは少し早めにプレスへ行ってボールを捌かせて、SBのところはある程度持たれたとしても確実にワンサイドを切って次のパスコース(SHなりボランチ)に誘い込んで奪い切るという狙いがあってもいいかもしれません。

逆に新潟の攻撃でもSBが肝になり得るのではないかと思います。
岡山は基本的に前から取りに来ます。ここ数試合プレスがうまくハマらなかったり、やや構える形を強いられたりしていましたが、前節大宮戦ではある程度高い位置での守備には手応えを得ており、結果的に連敗を止めることはできませんでしたが、守備の自信は取り戻しているようです。

2トップが守備のスタートとなり相手のCBに対して中を締めて外へ追い出すようにプレッシャーを掛けてきます。そこで外へ出たらSHが勢いよく出てきて、その時には全体がグッとボールサイドに寄せて囲んで奪うといった具合です。特別変わったやり方ではありませんが、ソリッドな守備組織は岡山の特長です。

これに対して新潟目線で見れば、SB(ゴメス、新井)がドリブルで1人剥がしたり、少し持って相手をずらしたりすることで相手の狙いどころを逆に起点にできればチャンスは増やせるし、近道にもなってくるのではないでしょうか。
もちろん、SBが低い位置でボールを持つことは奪われた際に一気にピンチになるリスクもありますし、対面のマークをずらしたところで全体が寄せてきているので詰まるリスクもあります(つまり岡山はそれを狙っている)。
それでも、寄せてきているという事はそれを逆手に取ればどこかにスペースがあるわけです。それが逆サイドなのか裏なのか、はたまたどちらも狙えそうなのか、それはその都度の状況次第ですが、それを受け手と共有して素早く狙っていけるといいなとは思います。
展開しやすくするためにSBをそれぞれ利き足と逆のポジションに置くなんていうのもおもしろい案かもしれませんが、これはこの局面だけを考えた話で現実的ではないので忘れてください。

その他

どちらもポゼッションが高いチームではないので、どちらがどれくらい持つ展開になるかは蓋を開けてのお楽しみですが、徳島ほど連動して少ないタッチで相手を剥がすことに長けているわけではないので、スペースを消すよりも、食いついて剥がされることを恐れずにしっかりボールホルダーを監視した方がいいでしょう。

また、前節大宮戦では本来ボランチの上田を右SHで起用し、左SHが主戦場の仲間をFWで使っていましたが、正直それほど新しい効果を享受できているようには見えませんでした。
特に仲間は、サイドで前を向いた状態でボールを受けてから仕掛けるプレーが最も脅威です。もし今節も前節と同じくFWで起用されるのであれば、イ・ヨンジェと同様に前を向かせる前に潰せれば問題ないでしょう。
ただ恐らく左サイドに戻してくると思うので、そうなると新井vs仲間のマッチアップはこの試合の激熱ポイントになるはずです。徳島戦では対面する杉本に完勝しましたが、仲間は杉本よりももう少し馬力があるというか、力強い突破ができるタイプです。新井の評価がさらに上がる試合になることを期待したいと思います。

最後に

岡山はミッドウィークに天皇杯で川崎と120分戦って敗れています。メンバーは直前のリーグ戦からほとんど替えていたので、それほど影響はないのかもしれませんが、丸々1週間みっちり準備できていること、そしてホームで戦えることはアドバンテージと捉えてポジティブに臨みたいところです。
また、舞行龍はメンバー入りするのか、レオは戻ってくるかなど新潟としてもいくつか動向が気になる部分があります。もうすでに週末が楽しみになっていますが、いつも通りシンプルにわくわくした気持ちでビッグスワンへ行きたいと思います。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。