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オレラグ

好きにはさせぬ【Preview】第41節 大宮アルディージャ戦

2019年11月15日

こんにちは。
前節のプレビューで暖房はまだ我慢していると書きましたが、とりあえずストーブは準備しました。まだ我慢できると思ってつけてはいませんが。
そんなどんどん寒さが深まってくる中で少しずつ各チームの監督人事や契約の話がちらほら出てくるようになってきました。冬の訪れです。
新潟に関してもペップの下でコーチをしていたトレントさんの名前が突然飛び出しました。嘘か真か、まあ新聞社さんも売れないと商売にならないのでしょうから大変なものです。

ただ、今は吉永監督の下で今年のメンバーと戦う残り2試合、今週で言えば次の大宮戦がとにかく楽しみであり、早く見たくて仕方ないというのが正直なところです。
来年のことが気にならないと言えば嘘になりますが、そういうのはどうせ来週末以降に嫌でもそわそわする日々が待っていますから、今は引き出しの奥にでも置いておきましょう。

今回も、いつも通り楽しみなアルビレックスの次の試合についてあーだこーだ書いてみます。

大宮アルディージャ

今節の対戦相手は現在73ポイントで3位の大宮です。
優勝の可能性を残しているのは柏、横浜FC、そしてこの大宮という状況になっているわけですが、仮にこのまま3位ならばプレーオフに回らないといけなくなるという非常にヒリヒリとした昇格争いの最終盤を戦っています。

前回対戦は前半戦の最後にビッグスワンでの対戦でしたが、その時は2-1で勝利しています。善朗のピンポイントクロスにレオのヘッドと、カウエのフィードから抜けだしたフランシスによる2ゴールはどちらも素晴らしいもので、当時16試合負けていなかった大宮を止める痛快な試合でした。

大宮のそれ以降、後半戦の戦いをサラッと振り返ってみると、ここまで19試合中敗れたのは4試合しかありません。8月の終わりに今季初にして唯一の連敗がありましたが、そこも乗り越え、なんならそれ以降さらに盤石なチームへと進化したようにも見えます。

認めざるを得ない強さ

後半戦で4試合しか負けてないと書きましたが、そもそも今シーズン通算で7敗しかしておらず、これはリーグで最小です。
まずは奪いに行く守備でボールを取りにいって、取ってしまえばショートカウンターを発動。ここで取れなければ、素早く帰陣して陣形を下げて5-4-1のブロックを作り堅い守備で跳ね返す。そしていざとなればファンマやシモビッチの高さ、奥抜のドリブル、大前や茨田の技術といった、揃っているタレントの個でゴールを奪えてしまうという、まさに、J2を勝ち抜くタイプといったチームではないでしょうか(まだ勝ち抜けるかは分かりませんが)。
柏の11連勝は非常にインパクトがありましたし、確かにめちゃくちゃ強かったのですが、個人的には今季一番安定して強かったのは大宮だった印象があります。

安定した強さを感じさせた一番のポイントは粘り強さ、我慢強さといったところです。
接戦をモノにするのはもちろんのこと、1ポイントでもやむなしと思われるようなゲームでも3ポイントを奪えてしまう底力がありました。
1試合の中で自分達のペースでない時間がこの順位のチームにしては結構多いように感じますが、それでも耐える強さがあるように思います。

サイドの攻防

なんだかこんなに大宮の強さを挙げていると、気分がよくないというか、こんなこと書いている自分に不快感を覚えますが、仕方ありません。
正直穴らしい穴もないですし、隙がなくて堅いチームです。
しかしそれではプレビューになりません。
ですので、一応いろいろ見て考えてみましたが、クロスからの失点の比率が比較的多いようです。これはやはり3バックのためサイドは基本的にWBの1人が担当している影響はあるのかもしれません。
ブロックを作ってしまえば5-4-1になるので、サイドの人数も4-4-2の新潟と2vs2の数的同数となり、ゴール前も3バック+逆WBになるので、それこそ前回対戦の善朗からレオくらいピンポイントでしかもタイミングも完璧にしないとゴールを奪うのは難しいと思われます。

ただ、大宮が5-4-1のブロックを作る前に素早く運ぶことで、1人しかいないWBに対して数的優位を作れたり、もしくはその裏へ抜け出すことで相手のCBを釣りだしてゴール前を手薄にしたりすることができます。
特にWBを担当しているのは酒井とイッペイシノヅカという元々はFWや2列目でプレーしていた攻撃的な選手です。
もちろん、高木監督のチームですからそこで著しく戻りが遅いとかバランスが乱れるようなことはないのですが、それでも細かい守備の駆け引きみたいなところで、ボールホルダーに行きすぎて剥がされたりファールになったりすることがゼロではありません。2人ともフィジカルの強さがあるので単純な1vs1も苦手ではないのですが、早く持ち込んでこちらのペースで仕掛けることができれば突破の確率は上がってくるでしょう。

カウンターが脅威

前回対戦時のプレビューでは「ポゼッションにこだわるチームではありませんが、カウンター志向に偏っているわけでもありません」と書いていて、これ自体は現在もそうなのですが、やっぱり最大の強みはカウンターだと思います。
積極的な守備からのショートカウンターしかり、低い位置から長いパスをファンマにあててからのロングカウンターしかりです。
スピードが速くなればなるほどボールコントロールというのはブレやすく、パスやトラップのミスが起こりやすくなるわけですが、大宮の選手はそれぞれ質の高い選手が揃っているのでスピードが上がっても正確にプレーできるため攻め切ることができます。

まずビルドアップ時の不用意なミスだけは絶対に避けることと、できるだけ攻撃はやり切ること。またこれも毎度のことですが切り替えを早くというのが最も基本的であり大切になってくるでしょう。

立ち位置で困らせる

ビルドアップ時のミスを避ける点で言えば、大宮がどういったプレスをかけてくるかをしっかり見定めることが大事になってきます。
相手の2シャドーは、どちらかが1トップのファンマと共に新潟の2CBまで取りに来るのか、それともまずは新潟のボランチを監視しつつ、そのボランチへのパスコースを消しながらボールが入ったSBに寄せに来るのか。
それによって空くスペース、空く人間は変わってくるのでそれをしっかり認識しながら動かせれば幾分か余裕は出来ますしミスも出づらくなるはずです。そしてこれは=“いかに攻めるか”にも通じる話になってきます。

いかに攻めるかの話しとしては、相手を見ながら動かすことに加えて立ち位置も大事になってきます。秋山がCBの間に下りることで動かしやすくなるかもしれません。
また、SH(至恩や新太)は内側に入ってライン間を取ることも引き続き重要ですが、3バックの場合だとそこはCBが捕まえやすい場所になってきます。ですから、3バックの両脇の選手に対してどこまで付くかという迷いを生じさせたり、WBにも気にさせてプレスへ行きづらくしたりするために、外へ張って幅を取ることがより効果的になってくるのではないでしょうか。

もちろんカウンターが脅威である大宮ですから、それをさせないためにあえてボール保持は放棄して大宮にボールを持たせてしまうやり方もあるかと思います。ただ、せっかく最近ポゼッションから良い形、良いゴールなど取り組んでいる成果が見えているので、大宮相手にもしっかりぶつけてほしいなと個人的な願望ですがそんな風に思っています。

最後に

本来であればこの試合は両チームの昇格争いを懸けた今季J2リーグの大一番になるはずだったのですが、大宮だけがその状況で迎える一番悔しいシチュエーションとなりました。

まあ、後悔先に立たず、です。
もうこうなってしまったからには、大宮とは何かと長い付き合いですから、徹底的に邪魔をして思い通りにさせないことが、そんな間柄である新潟の責任だと勝手に思っております。

試合後、ジャイアント宴会を始めとして、サポーターそれぞれが最高の気分でおいしいお酒やご飯を頂けますように。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。