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オレラグ

時を動かせ【展望】第2節 V・ファーレン長崎戦

2021年3月5日

こんにちは。

開幕戦を素晴らしい勝利で飾って迎えた今週、皆様お元気でしょうか。
なんて聞くまでもなくたぶんお元気かと思います。基本的にエネルギー不足がちの私もそれなりにお元気です。やっぱり試合が見られるって楽しい、そして勝つって素晴らしい。そんな感じです。

しかし、今週は残念なニュースもありました。
小島が全治4カ月というケガ、そして巧が全治8カ月という大ケガをしてしまったというものです。
お互いそれぞれに強く期するものを持って臨んだ今季でしょうから、正直どう受け止めてなんと声を掛けていいものか非常に難しいです。
とりあえずまずは復帰を焦らせるような、いらぬプレッシャーを掛けるようなことはしたくないということでしょうか。丁寧にしっかり治してほしいなと思います。もちろんそうは言いつつも、シーズン中盤から終盤にかけて復帰した彼らが昇格を目指すチームの最後の重要な戦力となってくれることに期待しているということは間違いありません。
待ってるぜ。

また、小島のケガによってGKが2人しかいなくなり心配していたのも束の間、チームはしっかり手を打っていました。
小島のケガのリリースがあった直後、徳島から瀬口の期限付きでの加入が発表されました。若いGK陣において彼の存在は重要なポイントになり得るかもしれません。
ようこそ新潟へ。これからよろしくお願いします。

現地含めて3度おいしい

さて、本題に移っていきましょう。
アウェー戦は前回書いた通り今季からはメインとなるものはAlbiWAYの方に書きますが、ホーム戦はご承知の通りAlbiWAYはありませんので、これまで通りここで次節の相手についていろいろ書いていこうと思います。

ということでホーム開幕戦です。
ただ本題に行く前にいきなり余談で申し訳ないのですが、DAZNの解説が今節はなんと永井雄一郎さんになっています。今節はTeNYが地上波でも生中継してくれるということで、そちらの解説が梅山さんなのでDAZNは永井さんが担当されるという事のようです。
何はともあれ1試合を2人のプロフェッショナルな目線で見られるんですから贅沢な物です。ありがとう永井さん、ありがとう梅山さん、ありがとうDAZN、ありがとうTeNY。

より速さを求めて

はい、次こそちゃんと本題入ります。
今季のホーム開幕戦に迎える相手は昨季3位のV・ファーレン長崎です。

長崎は昨季限りで2年指揮した手倉森監督が退任され、今季からはコーチを務めていた吉田孝行新監督の下、新しいシーズンをスタートさせました。
前節の展望でもちょろっと書きましたが、継続路線を掲げるチームが多い今季のJ2において、監督が変わりつつも長崎に関しては内部昇格ということもあって継続路線のチームの1つと見ていいでしょう。
実際吉田監督も就任会見だったかで「大きくサッカーは変わりません」と仰っていました。

選手のインアウトを見ても主力の流出はほとんどなく、補強も大卒の鍬先とユースから昇格の五月田含めてわずか6人と昨年の選手層を維持しています。特にポゼッションの軸となっていたボランチの秋野とカイオ・セザールが残留。川崎から期限付きだったカイオに関しては今季から完全移籍に移行しました。
昨季途中加入ながら結果を残したエジガル・ジュニオはコンディション不良で開幕戦は欠場しており、今節もいないとなればうちとしてはありがたいわけですが、とはいえ既存の富樫がいて新加入で都倉も入ったということで強力なスカッドであることに変わりありません。

ただそういったメンバーで昨年と全く同じサッカーを昨年通りにやるというわけでは当たり前ですがありません。昨季3位で惜しくも昇格とはならなかった中であと1つ、もしくは2つ順位を上げるためにはパワーアップが必要です。それで今季からより意識されているのが、守備でアグレッシブに奪いに行くことで攻守においてスピードを上げられるようにしたいということのようです。

元々攻から守への切り替えというのは強みとして持っていた長崎ですが、それはハイプレスで奪いに行くというよりも、奪われた直後にしっかりプレッシャーを掛けて、その間にしっかりブロックを作り、それで奪ったところからまたポゼッションしながら攻めに出て行くというものだったように思います。
しかし今季はもう少し高い位置から連動して取りに行くようなアクションを行い、それによって攻撃にもスピード感を出そうというのが狙いのようです。
開幕戦で実況を担当されていた長崎国際テレビの佐藤アナによると、開幕前に秋野も「昨季よりも選手間の距離は狭くなってる気がする」というコメントをしていたようで、よりコンパクトに全体を維持することでポゼッションも守備のアクションもスピーディーにしたいというのはあるようです。そしてそういった片鱗は開幕戦でも垣間見えた印象でした。

ポケット狙いと恐いルアン

ここからは開幕戦を見て感じた印象を基にいくつか書いて行きます。

まずベースとしているポゼッションのやり方は変わりません。
ボランチの秋野が2CBの間、もしくは左右いずれかに下りて後ろを3人にし、もう一方のボランチであるカイオがアンカー的に中盤に残ります。SBが高い位置に出て幅を取ると、SHは内側に入ってライン間や選手間のスペースを狙います。

そんな形から繰り出される攻撃で特徴的に何度か見られたのが、サイドやハーフスペースのあたりから出るスルーパスでペナルティエリア内のゴール横の深い位置=ポケットと呼ばれるスペースに抜け出して、そこからクロスや落としたボールをシュートという形です。
試合後のコメントで毎熊も「チームとしてその意識はあったので狙いとしてはありました」と話していました。
つまりは“ポケットからきゅんです”ならぬ“ポケットはきけんです”……
すみません、ふと思いついちゃったので言いたかっただけです。

そしてそんな崩しにおいて、主に出し手の方を担うことが多くありつつも、時には受け手にもなっていたルアンが今季は要警戒な選手となりそうです。
ブラジルでの実績も十分でJ2でプレーしているのが驚きなくらい才能はピカイチの選手ですが、来日1年目の昨年は出場31試合のうち21試合が途中出場と、いまいち本領を発揮し切れていませんでした。
しかし今季は彼がより中心となってプレーできるようになってきているようで、開幕戦もトップ下の位置から自由に下りたりサイドに流れたりしながらボールを引き出してリズムを作っていました。
やらせていいところとそうでないところのメリハリをしっかり判断して守る必要があるでしょう。

サイドに蓋せよ、前から圧力かけよ

次にポゼッションからの崩しにおいて気になった点について。
先述のように各選手がそれぞれ可変しながらポゼッションをしてくるのですが、運び出す過程として、ボールを動かしつつ中盤で数的優位を作ったり立ち位置で優位性を作ったりしたところから縦パスを入れるというよりも、サイドに展開してからそこで相手を1人抜いたり少し外したりという、個の質的な優位性を活かしたところから内側の急所を突くという形が多いように見えました。
特に圧倒した前半の20分間はそうやっていくつかのチャンスを作っていました。

しかしだからこそと言うべきか、後半に入って対戦相手である金沢がより前から長崎のSBのところへ圧力を掛けることによって、長崎の攻撃の流れを止めると共にそこからショートカウンターという形を作ることが出来ていました。
ビルドアップからサイドに展開されたところでいかに速く厳しく行けるかということと、その時にコースを塞ぐ程度ではなく可能な限り前を向かせないくらいの寄せによって蓋をすることができるかということが試合の流れを左右するポイントになり得るのではないかなと思っています。

また、気になったことついでにもう1つ。
後半完全に金沢に押し込まれて劣勢になった時間帯。サイドから主に仕掛けてくる金沢に対して、ゴール前はDFや中盤が戻って守備をするわけですが、その手前、ペナルティアークあたりのスペースが不意に空いているケースが失点シーン以外にもいくつか見られました。
後半押し込まれてラインが下がってしまった展開について、吉田監督は単純に運動量の低下などが影響したということを仰っていましたが、スペースの空白が見られたのもその点が言えるかもしれません。

最後に

知ってちょっと驚いたんですが、ホーム開幕戦って2009年の鹿島戦以来実に11年間勝ってないんですね。ペドロ、オオシ、貴章の3トップに勲さんのアンカー。4-3-3で前半戦のリーグを席巻した年、うん、懐かしいですね……ってそんな呑気なこと言ってられません。来月で27になる私、まだ当時中2ですから。ちょっとこれは期間が空き過ぎですね。

結局昨年は1分1敗と勝てなかった昇格候補の長崎相手ですから、叩いて得られるものは大きいでしょう。
何としても勝つのみです。がんばろう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。