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【Still growing up】アルビプロジェクト

2014年11月5日

 私がよくビッグスワンに通っていた小学生の頃、4万人の観客動員はある種当たり前の光景になっていて、その凄み・ありがたみにはほとんど気がついていなかった。様々な呼びかけを行っても4万人に届かない現在になってようやく、当時の新潟という街がいかに熱狂的にアルビレックスをサポートしていたのかがよく分かる。

 
 多くの人が指摘しているように、アルビサポーターは他チームのサポーターと比べて10代・20代の比率が圧倒的に低い。この問題に立ち向かうべく、今年は多くの大学でアルビレックスプロジェクトが始動した。今回はアルビレックスプロジェクトに着眼して書いてみようと思う。

 
 現在「○○大学アルビレックスプロジェクト」は、新潟大学新潟県立大学新潟経営大学新潟国際情報大学新潟医療福祉大学に存在している(粕谷調べ:抜け漏れあったらごめんなさい)。それぞれのプロジェクトのTwitterを見る限り目的・目標は異なるようだが、「アルビを好きになってもらいたい」という点では共通している。

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8月2日のホームゲームで中越地震被災地へ届けるために来場者から集めた折り鶴を
新大アルビプロジェクトの学生が千羽鶴に仕立てた=9月8日、新潟市中央区

 だが、“特定の選手を好きになること”に比べて“特定のチームを好きになること”は難しい気がしてならない。現に選手とともにサポーターも「移籍」してしまう例はある。

 つまり、あまり裕福でない地方クラブでありながら育成力に長けているアルビレックス新潟は、毎年お金持ち都会クラブに選手をグイグイ引き抜かれる(今年も始まりましたか…?)のであるから、選手の放出阻止だけでなくサポーターの放出も阻止しなければならない。現状を維持できないのに新規サポーターを呼び込むのには限界がある。

 ここで活躍するのが大学生だ。あるサポーター仲間がこう言っていた。「大学生はお金がないけど時間がある。社会人はお金があるけど時間がない」と。全くその通りで。ヒッチハイクでアウェー参戦は、まさに大学生の特権だ(私はゼッタイやらないです)。大学生をスタジアムに呼び込む、感動を共有する、仲間を増やす…これを続けていけば未来は明るい(理想はアルビサポ同士で結婚し、子どもをアルビサポに…ですか?)。

 
 私は今後、各アルビプロジェクトのメンバーと関東の学生サポとを繋ぐ役割を果たしていきたいと考えている。関東サポはアウェー参戦をしやすく交流はあるものの、やはり「同じ大学に通う学生」ではないため、試合以外で頻繁に会うのはなかなか難しい。その点各アルビプロジェクトは強い。まとまって活動しやすい。それぞれの良さを活かし、融合していけば、もっともっと様々な企画を実行できるはずだ。

 
 一人が「点」で活動しても情報発信力は高くない。だからアルビプロジェクトとして「線」で活動する。でも「線」だとまだ足りない。関東の学生を巻き込んで「面」にしていく。そこに大人(社会人)のみなさんを巻き込んで「箱」にしていく。この「箱」に新しいアルビサポが加わる。そうして出来上がるのが、未来のビッグスワンなのかもしれない。
 


    粕谷草太
新潟県産だが現在は東京暮らし。アルビサポとしては【W108⇒空白の7年間⇒ゴール裏】という道を歩んできた。小中高生時代にアルビサポ「だった」現大学生を「復帰」させることを主な目的として活動している。1993年組アルビサポの中で随一の変人。