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オレラグ

秋の羅針【展望】第31節 ヴァンフォーレ甲府戦

2021年9月24日

こんにちは。

3連休から平日2日を挟んで現在これを書いているのが秋分の日ということで再びの祝日です。
個人的に秋分の日で真っ先に思い出される記憶が17年前のあの試合だったりします。
2004年J1リーグ2ndステージ第6節の新潟vs広島。

その年初挑戦だったJ1の舞台で、新潟はまあ当然と言えば当然ですが苦戦を強いられていました。1stステージは15試合で3勝、2ndステージもこの試合前まででわずか1勝。そんな中で特にもどかしかったのがホームでなかなか勝てなかったという事でした。
そしてこの日。開始2分で失点を喫しすぐに慎吾のゴールで追いつくもまたすぐに勝ち越されるという苦しい展開。それでも後半、エジのゴールで追いつくとその勢いのまま数分後にファビーニョのミドルで逆転。そのリードを何とか守り切ったこの試合、この日が、記念すべきJ1ホーム初勝利となりました。

懐かしい。
人間って大体そういうものなのかもしれませんが、3、4年前の記憶はすっかり薄まっても、小さいころの記憶、新鮮なことばかりだった時の記憶はいつまでも鮮明に残っている気がします。

まあまだ気取ったり老けこんだりするには早すぎるというのは自覚していますが、そんな自分の最近アップデートしたことと言えば、どっちが萌音でどっちが萌歌かをちゃんと判別できるようになったということです。
お2人ともほんとに素敵ですね。

勢いづく甲府

本題参りましょう。

ついこれを書いている今日が秋分の日なので秋分の日の思い出を書いちゃいましたけど、今節はさらに1日平日を挟んだ25日ということで、対戦相手は現在我々と全く同じ勝ち点54の4位甲府です。ここから上2つについていけるかを争う大事な大事な6ポインターとなります。

まず前回アウェーでの対戦は17節でした。
この時はもったいないミスから先制されるもカイトの2ゴールで逆転。しかし終了間際に追いつかれてドローという試合でした。ただ難敵甲府相手にも非常にいい内容のゲームができた覚えがありますし、実際振り返りの文章を見直してもそうでした。

それ以降の甲府ですが、天皇杯で福井ユナイテッドに敗れる痛恨事はありましたが、6月から7月にかけて4連勝を達成し五輪による中断を迎えます。中断が明けてから当初は下位の相模原に敗れるなど再開から4試合勝ちなしが続きましたが、28節に首位京都を3-0で叩いてから前節まで3連勝。しかもその3試合全てクリーンシートという安定感を誇っています。

スペース攻略と3人目の動き

システムや戦い方は前回から大きな変化はないと言っていいでしょう。
3-4-2-1ベースで、守備の際にブロックを作れば5-4-1となり、攻撃になれば3バックの中央がアンカーに上がったり上がらなかったりを相手を見ながら可変しつつ行います。

以前よりも高い位置からの守備を強く迷いなくやれるようになっている印象があります。これはWBとシャドーの貢献が大きく寄与している気がします。
というのはWBであれば相手の幅を取る選手に対する寄せがより早くというかタイミングよく出て行けるようになっている感じがして、シャドーに関しては相手が2CBでマッチアップの噛み合わせが悪い場合でも、シャドーの1人が1トップと共に2CBへ出つつ、もう1人のシャドーが中盤のスペースを埋め、さらに展開されたらスライドして対応するといった連動がスムーズになっているように感じられたからです。
もちろんブロック守備の場合はシャドーもWBもしっかり下がって、場合によっては自陣深くまで戻る守備も厭わない、単純ながんばりみたいなものもあります。

うちとしてはやっぱりそうやって出てくる相手に対して生まれるスペースをしっかり使えるかということと、それと同時にポゼッションする中でいかに自分達の狙い通りに相手を出させて(引きだして)スペースを作れるかといことが大事になってくるでしょう。

例えば2ボランチと2シャドーのギャップ、例えば前線3人のうち2人が前に出て来て1人が中盤を埋めるスライドをしてきたらその前2人か中盤3人の脇、そして定石であるWBの裏。
前回対戦ではそういったスペースをボールを動かしつつ使って、さらに3人目の動きなんかで崩す形も出せていたので、今節もその辺は期待したいと思います。

怪我の功名か

攻撃に関しては、以前よりも狭い局面をチームの連携によって崩す形がスムーズに行えるようになった印象があります。
これは前節大宮戦で解説を担当されていた小椋さんも少し言及されていたことですが、泉澤の怪我による離脱というのが影響していると言えそうです。

泉澤の存在は甲府というチームにおいて看板となる武器であったことは間違いありません。ただ、『泉澤がいるとどうしても頼る部分があったかもしれない』と小椋さんも仰っていたように、左に張って受ける泉澤の仕掛けというのは、守る側からすると的を絞りやすくさせた部分はあったのかもしれません。

そして今回注目として挙げたのがそんな泉澤に替わって3試合連続左のシャドーとしてプレーしている長谷川です。
泉澤同様にもちろん彼も左サイドに張ってプレーする時間もありますが、やっぱり泉澤と比較すると内側でプレーする時間は長い印象があります。そういった中で例えば斜めのランニングで右へ抜け出す形があったり、右シャドーの宮崎とかなり近い距離を意図的に取ることで細かくパス交換したところからトップのリラも交えつつ崩しにかかったり、周りと絡みながらそれぞれがそれぞれに影響を与えつつプレーに関与出来ているシーンが増えたように感じました。
そういった連携に対して守る相手からすると、突出した個(泉澤)がいないことで逆に抑えづらくなった感じはあるのかもしれません。

あとこれはメンタル的な領域になりますが、泉澤が離脱した直後の試合で京都に3-0で快勝出来たというのは、チームに少なからずあったであろう不安を払拭できたという効果もあったかもしれません。

さらにその前線3人だけでなくWBの須貝も内側に入ってエリアまで侵入してくることもありますし、ボランチの山田が思い切って攻撃参加して飛び出してくることもあるなど、全体的に流動的なフレキシブルさみたいなものはより鮮明になった印象なので、十分に警戒したいところです。

最後に

これは前回の展望でも書いた事ですが、相変わらずセットプレーは強みでもあり弱みでもあるのが甲府です。
セットプレーからの得点はリーグナンバー1の15得点で、思い返せば前回対戦で喫した89分の2失点目もセットプレーの流れからやられたものでした。
対して失点に関してはセットプレーからのものが総失点のうち53%、実に全体の半分をセットプレーから失っています。

上位対決でお互いがっぷり四つとなり、隙のない緊張の糸がピーンと張ったような状態が続く試合展開は十分にあり得るわけで、そういう試合で勝負を決するのがセットプレーというのは往々にしてあります。この辺の駆け引きも楽しみにしたいと思います。

ビッグゲーム、勝ちたい、いやほんとうに勝ちたい。がんばろう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。