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【燃え上がれ清五郎】俺らのチャント

2013年8月29日

さてさて、今年もこの季節がやって参りました!そう、アルビ公式サポーターズCDの季節ですよ!というか今のところ僕のコラムではこのことばかりに触れていますが。笑
僕のバンドFROM CRESCENTは今年も声をかけて頂き、参加させて頂きました。本当にありがたい!
 
このアルビサポーターズCDが制作されることになった経緯や、前作から僕らが参加させて頂いてることなどは前のコラムで書きましたが、今回のサポーターズCD『IT'S SOUL』では、「ktmr」と「田中亜土夢選手チャント」の2曲を担当いたしました。本当に大好きなチャントだったので、これをやれると決まった時はガッツポーズでしたね。
 
さて、そもそもこの"チャント"という言葉の語源を調べてみたところ、一定のリズムと節を持った祈りを捧げる様式を意味する古フランス語に由来するんだそうです。なるほど、この"祈りを捧げる様式"ってところがポイントですね。スポーツにおいて使われるチャントはまさに、チームの勝利を祈願して鼓舞するためのもの。
 
そこで、海外サッカーで使われているチャントにちょっと目を向けてみましょう。例えばイングランドはプレミアリーグのリバプールで歌われている有名なチャントと言えば、「You'll never walk alone」。今やリバプールだけでなく世界中の色んなチームがチャントとして歌っていますね。動画サイトなどでリバプールサポーターがこの曲を歌っている場面を見るとゾクゾクします。タイトルの通り、独りぼっちなんかじゃないんだというメッセージが強く心に響きます。
マンチェスターU所属、日本代表の香川選手のチャント、これはThe White Stripesというバンドの「Seven nation army」という曲が原曲。これの面白いのは、歌の部分ではなくギターのリフ(繰り返される印象的なフレーズ)の部分に"カガワシンジ"と乗せて歌っているところ。
挙げていけばキリがないのですが、世界には色んなチャントがありますね。共通しているところはやはり"強烈"な名曲が使わているということでしょう。老若男女問わず誰もが覚えやすく、歌っていてどんどん気持ちが高まっていくということもポイント。
 
話を戻します。僕らが担当したチームチャント「ktmr」の原曲は、Going Steadyの名曲「愛しておくれ」。もう解散してしまったバンドですが、僕ら世代にとっては特にレジェンドなバンドですね。この美しい曲をチョイスして、"さあ行こうぜ、俺の新潟"と乗せたサポの方々のセンスにもう脱帽です。
 
そして田中亜土夢選手のチャントの原曲はJUN SKY WALKER(S)の「レッツゴービバリーヒルズ」。ジュンスカさんも言わずとしれたレジェンドバンド。とにかくこの曲のメロディは気持ちが上がる上がる!亜土夢選手がドリブルで左サイドを駆け上がって行く時に合わせて、このチャントを歌っているときが僕のアルビ観戦中の幸せな時間の一つです。
 
長く親しまれているこのチャントを、さらにアレンジする作業はとっても刺激的で勇気が必要です。現状のものをなぞって単純に仕上げることも可能ですが、それでは僕らがやっている意味は無いし、かと言ってバンドのエゴを押し出し過ぎれば、チャントとして成立させることができません。皆が歌いやすいテンポ、“熱”を感じさせる音色、スタジアムへ向かう時にコレを聴きながらテンションをあげてもらえるには何が必要か、考えに考え抜いて今回も作業しました。
 
どんな風に仕上がっているか、まだお聴き頂いてない方は是非チェックしてみてください。アルビレックスサポーターズCD『IT'S SOUL』、この間のフロンターレ戦から発売されています!アルビの公式グッズ通販サイトでも購入できますよ!twitterなど覗いてみたら好評のようですし、他チームのサポーターも「アルビにはこういうCDがあって羨ましい」なんていうつぶやきも見かけました。単純に嬉しい!
 
とにかく、最高に良い場面でも、そうでない場面でも、ポジティブな熱い気持ちをチャントに乗せてスタジアムに響かせて、選手たちを後押ししましょう!
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渡辺 賢介

1982年生まれ。新潟県旧亀田町出身。幼なじみ3人で結成されたバンド、FROM CRESCENTのボーカル兼ギターとして2006年にデビュー。ビッグスワン脇のカナール水上ステージでのフリーライブなどを通して、アルビレックス新潟を熱狂的に応援し続けている。2012年には公式サポーターズCD『LA FAMILIA』にて、またチームチャントの「蹴散らせ」や選手チャント「三門雄大」のバンドバージョンでも参加している。