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【Still growing up】12番

2013年9月10日


  こんにちは。土曜日の天皇杯では、近年鬼門としていたアマチュアチームとの戦いを無事制しましたね。僕はまだアルビが天皇杯でJリーグ勢と戦う姿を生で見たことがないので、次戦以降が楽しみです。
 
  さて、僕はアルビを応援するようになって変わったことがあります。それはブーイングをほとんどしなくなったこと(笑)。以前にも書かせていただきましたが、僕は群馬出身で小学生のころからザスパを応援してきました。また、FC東京も応援していて、年に数回は東京のゴール裏で試合を観戦しています。その中で、ブーイングと言うのは日常です。もちろん否定派の方もたくさんいたとは思いますが、こっちは勝つ試合を見に来てるんだという思いから、負け試合やふがいない試合には選手の前で思いっきりブーイングをしている人もかなりの数でいると思います。僕はそれが応援することであると思っていたし、勝ちにこだわった荒々しい雰囲気が好きでした。
 
  だからアルビの試合を観戦するようになった当初、新潟のサポーターは優しすぎて闘争心が無いと正直思っていたのです。アルビという文化が根付いてきて、生活に組み込まれている中で、試合があり、そこで勝ったらいいね、程度に考えているのかと。まあそれは少し言いすぎましたが、、、僕はストレートな感情を押し殺すという応援の壁に一人でぶち当たったわけです。相手に元アルビの選手がいたらブーイング、ではなく拍手。相手がコーナーを蹴りに来たらブーイング、ではなく東口コール。試合に負けてあいさつに来たらブーイング、ではなく激励の言葉。ブーイングする者がいようものならそれを飲み込むほどのコールやチャントに、僕も自分の応援観を変えざるを得ませんでした。
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ナビスコ杯大分戦で引き分け。試合後、選手に拍手を送る新潟サポーター=2013年3月20日、東北電力ビッグスワン
 
 こうして、2、3年と短い間ですが、ある程度アルビの応援スタイルに染まった自分が、ザスパのホームゲームを観戦するために群馬に戻った時のことです。自然とブーイングを封印した僕は、いつもより周りが見えていました。すると気付いたのです。ブーイングや野次ばかり飛ぶスタジアムは居心地が良くないことに。アルビを応援するまでは当たり前だと感じていた光景ですが、うるさいし自分が応援する気もなくなってしまう。当然アルビとザスパでは規模が違うのでザスパの1人はアルビの10人ぐらいの効力を持ってしまいますが、そういった声ってもしかしていらないのかな、ブーイングをかき消すような声援をだしてやりたいな、と初めてそこで感じたのです。それに、もしそこに初めて観戦に訪れた人がいたらと考えると、、、観客を増やしたいなんて考え、どこからも出せなくなるのではないかと、思ってしまいました。
 
  “サポーターは12番目の選手”という言葉は良く聞く言葉ですが、あえてマイナスに考えると、4万人全員で1人分にしかなれないという事です。ならば僕たちがやることは使える選手になることだと思います。あっちではブーイングをする人がいる、こっちでは帰る人がいる、では、無駄な動きしかでず、ベンチにすら置いてもらえない構想外の選手です。だからこそ僕たちは全員で一人の選手として一体となり、同じベクトルに向かう事が大切だと考えます。一体感を持ったアルビの背番号12がどれほど脅威かということは去年の残留争い、そしてここ1カ月ぐらいがそれを表していると思います。相手にとっても一番厄介な選手かもしれません。そして今後も継続してこの”コンディション”をキープするために、アルビらしい応援で戦いたいですね。
 
  と、最後はどの目線でしゃべっているのか自分でもわからなくなってしまいましたが、伝えたかったのは違うチームでサポをやっている僕みたいな人にとってアルビの応援はスペシャルであるという事です。浜崎さんが前回の記事でおっしゃっていた、他にはない一体感っていうのは本当にあって、本当に強みなんです。そして僕は個人的にこのスタイル痺れちゃっているわけですね。
 
  もう一点、誤解を招かないようにどうしても言っておきたいのですが、じゃあザスパのような応援は間違っているかと言われるとそれは違う、もしくは分からない、ということです。逆に、鬼気迫るような荒々しい応援はアルビにはないことだとも思いますし、なにより僕はザスパサポーターとしてはちょうど前回の浜崎さんの記事でいう「自分は部外者」的なポジションです。これ以上深くまで突っ込む資格も勇気もありません(笑)。
 
  群馬もこの夏の甲子園の一大、いや、一大大大大旋風で今までに感じたことのない一体感を経験しました。僕は高校野球には現役の高校生時代から全く興味がなかったのですが、さすがにあそこまで上り詰めると決勝はテレビに釘付けになりましたね。そして感じました、興味のない人を惹きつける最も手っとり早い方法は”優勝”だと(笑)。アルビも3年ぶりにJチームと戦える天皇杯で、まずは優勝しちゃいましょう!!

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田部井 快
1991年生まれ。群馬県出身で、新潟大学への進学を機に新潟に移り住む。大学2年からホームゲームを中心として本格的に観戦を始め、今年からはアルビ新大プロジェクトに加入。自分が受けた感動や興奮を共有し、新大・新大生をオレンジに染めるべく日々活動している。また、アルビ通して地域、コミュニティが形成されている姿に大きな衝撃を受けたため、卒論はそれらについて執筆予定。