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オレラグ

サポーターコミュニティの実践

2019年5月1日

 

今年からALB首都圏ラボラトリーの活動を開始して4ヶ月ほど経ちました。なんとか今後も活動が続けられそうです。
今後活動するにあたって、僕がいま考えていることを整理してみました。これは、広くみんなにわかってもらいたいわけでもなく、あとで振り返るために残しておこうと思っていたものです。
でも、書き終わってから公開してしまって意見をもらったほうが良いと思ったので、思い切ってコラムにしてみました。

アル関ってなに?

これまでの関東地方のアルビレックスサポーターの活動は、飲み会やフットサルなど個人のつながりで企画をしていました。1998年くらいから関東在住のアルビレックスサポーターの総称「アル関」としてコミュニティが存在していたようです。その当時は子供だったので昔のことは詳しくわかりませんが。僕はこの10年で関東で仲良くしてもらえる仲間が多くできました。
しかし、最近は、企画の多くは個人に依存していたため、つながりが希薄になったり継続的な活動ができずにいたように感じます。

コミュニティの定義

概念的な考え方で、細かいことは気にしていないのですが、
一般的なコミュニティの定義を調べて僕なりの解釈を書いておくと、

・特定の目的を持たない
・共通の関心をもち自然発生的に生まれる集団
・メンバーがお互いにプラスの作用を及ぼす状態

などが挙げられます。
「組織」とは少し異なりますね。
組織は、自然には発生しませんし特定の目的に向かって動きます。会社組織もサッカーチームもその例です。
いろいろな解釈があるようですし、定義はこの限りではないです。

ALB首都圏ラボラトリーってなに?

上記の定義をもとにすると、ALB首都圏ラボラトリーは組織というよりはコミュニティに近いかもしれません。

現状の中の人は10人。仕事の都合でなかなか試合に来れない人も、関東在住なのにホームゲームのシーズンパス買っちゃった人も、年齢層も性別もバラバラ。大学生から社会人までいます。

アル関の中で、アルビレックスを通してこんなことやりたいなーということを思っていたメンバーが自然に集まって、それに名前がついたという流れが実際です。
なので、コミュニティ全体で共通の目的をもっていません。もちろん、ALB首都圏ラボラトリーが目立つことも目指しません。認知のために宣伝することはしますが。
アルビレックスを応援するという目的はありますが、それはサポーターであればみんな一緒ですね。
プロジェクトごとに目的や目標はありますが、やりたい人がやりたいことを企画しています。
ただし、お金や個人情報をお預かりすることもあるので、その面だけはチームを組んで管理することにしました。

ALB首都圏ラボラトリーってなにしてるの?

具体的な活動内容は、試合観戦バスツアー、宴会、平日ゲームのスポーツバー観戦会、フットサル、ゲーフラ作成会、アルビレックスミャンマーへの支援などなど、こんなことやったら楽しいよね、新たなつながりが生まれそうだよね、ってことを形にしています。日々、Slackで活発な意見交換が行われています。

ALB首都圏ラボラトリーの中では、仕事ではないので数値目標も評価指標もありません。また、内在された動機付けじゃないと続かないので、メンバーが自分のやりたいと得意を発揮できる場所であったら良いなと思っています。

アルビレックスを楽しむために僕らがやれることをやっていたら、自分の仕事にも役に立っていたみたいなことが起こったら理想です。その逆もありえますね。
やってみたいと思ったらそれをサポートするメンバーがいるし、困っていたら助けることができます。

僕らの企画から派生させていって、アルビレックスサポーターのコミュニティがもっと活発に活動できるようにしたいと思っています。
チームの結果が出ていない今、つながりが無くなればアルビレックスを応援しなくなってしまう人もいるかもしれません。
そんな現状でできることを模索した結果、つながれる場を作り続けることで、結果的にアルビレックスの後押しができるという考えに至りました。
個人の熱量は大事だけど、僕らだけじゃできないしより多くの人を巻き込みたいのです。

また、もともとアル関は、関東に住んでいるアルビレックスサポーターがつながって、上京してきた人の受け皿的な役割をしていました。僕もそのつながりで、人生のいろいろなシーンで助けられたうちの一人です。

例えば、僕らの企画するアル関ジャイアント宴会シリーズでは、100名規模の宴会になることもあります。
毎回参加してくれる方もいれば、初めて参加する方もいます。そこで意気投合して一緒に試合観戦をする仲間になったり、サッカー以外でも話の合う友達が見つかったり、はたまた結婚相手が見つかったり。開催するたびに新たなつながりが間近で生まれていくので、毎回驚いています。

ALB首都圏ラボラトリーは、企画を通してサポーターコミュニティの実践という形で居場所づくりをしています。

これからのサポーターコミュニティ

ALB首都圏ラボラトリーとしては、アルビレックスサポーターをつなぐ活動の継続、後援会と協力したイベント企画、新潟県人やアンテナショップを巻き込んだ企画など、まだまだやりたいことアイデアがたくさんあります。
もちろんそれは、首都圏だけにとどまることではありません。
首都圏に限らず、全国に散らばるサポーターが有機的につながって活動できれば、そのときには僕らの存在はいらなくなるかもしれませんね。

そして今後、いちサポーターとして、アルビレックス新潟後援会員として、応援を続けることは全く問題ないのですが、これだけ色々な職業の人がいるのにスタジアムで応援するだけじゃもったいないと思っています。
社会にでて仕事をしている限り、それぞれ何かのプロです。そんな人たちがつながれば、アルビレックスをもっと強力にサポートできるのではないかと思います。そのアイデアはまだ明確になってはいないですが。。
困ったときにその道のプロが仲間にいるという状況は、とても心強いものです。アルビレックスにとってもそんなサポーターがいたらきっと強力なサポートになると思います。将来的に、つながりを使って将来起業してアルビレックスのスポンサーになる人だって出るかもしれません。

サポーターという言葉には、ゴール裏で熱心に応援している大学生も、休みが少なく年に数回しか試合を観戦できないラーメン屋のマスターだって含まれます。みんなひっくるめてサポーターです。

僕らの規模ではまだまだですが、ちょっと大げさなことを書くと、サッカー文化としてはサポーターがサポーターを呼び込むことが本質だと思っています。
クラブがプロモーションして人を集める。もちろんそれは大切です。エンターテイメントではそれが不可欠です。しかし、サッカー文化はサポーターが楽しさを共有することでしか広がりません。
「楽しい」とは、ただキャッキャしていることではなく、毎週のように一喜一憂してひとつのことに情熱を注げる人生ってすばらしいよ、という楽しさのことです。

僕らの企画する場が、サポーターがサポーターを呼び込むきっかけになったら嬉しいです。
さらに、サポーター同士がつながるコミュニティのハブのようになっていったら理想ですね。

こんな活動に興味があればぜひご連絡ください。

aoki
あおきゆうた
新潟市出身川崎市在住のアルビレックス新潟サポーター。深澤マサのドリブルに憧れサッカーを始めるもあえなく挫折。最近は、マンチェスターシティのドキュメンタリーにハマり、プレミアリーグにも興味が出てきました。