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オレラグ

草津の湯でも惚れた病は治りゃせぬ【Preview】第1節 ザスパクサツ群馬戦

2020年2月22日

こんにちは。
そしてあけましておめでとうございます。

短いようで長い、長いようで短いオフシーズン、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。
記録的な暖冬小雪となっている今冬ですが、今週になって新潟はまた寒い日がありましたし、まだまだこれから雪の降る可能性もないとは言えませんから、油断せずに暖かくして、体調の方ご自愛ください。

さて、私事の話を少しさせていただくと、幸いインフルエンザやコロナウイルスに鉢合わせることもなく小康状態を保てており、このオフシーズンも相変わらずフットボールを中心としたスポーツに浸っておりました。
帝京長岡の躍進に沸いた選手権に海外サッカー、バスケ、テニス、卓球、ラグビー、相撲など…。
スポーツのおかげで、いけないお薬やよろしくない交際など必要とせずとも、ストレスを発散したり、熱を上げて興奮したりできていました(もう少し色気のある人生もちょっと羨ましかったりもするわけですが)。

そんな私が、今年もこのオレラグでアルビレックスの試合について毎試合プレビューとレビューを書いていこうと思っております。
昨年一応全試合書いてみた結果、考えたり書いたりすることは楽しいし好きなのでしんどいということはなかったのですが、それなりに時間とカロリーを消費することを痛感しました。だから今年はひょっとするとどこかのタイミングで書き手が変わったり、更新が止まったりするかもしれません。
もしそうなった時は、キャパオーバーで追いつかなくなったから楽器ケースに入ってどこか遠くへ逃げ出したんだな、とでも思っていただければ幸いです。

くだらない冗談はさておき、今年もゆるく、ぬるく、書きたいことをただ書いていく感じにはなると思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

今年も難敵揃いのJ2

今年最初ということで前置きが長くなりましたが、本題入ります。

まずは今年のJ2全体についてサラッと見てみましょう。柏と横浜FCがJ1へと旅立たれ、代わりに磐田と松本がwelcome to J2です。
また岐阜と鹿児島がJ3へ降格し、替わって北九州と群馬が新たにJ2へやってきました。北九州は4年ぶり、群馬は3年ぶりのJ2復帰です。

監督動向から見ると、昨年の開幕時も全チームの半分にあたる11チームが新監督を迎えてのスタートでしたが、今年も我々アルビレックス含めて9チームが新たな監督の下で臨むことになっています。
「え?あのチーム監督替えちゃうんだ」とか
「あの監督さんがJ2に来ちゃったよ」とか
「うわ、あの監督あっちに行っちゃうんだ」など…。
まあいろいろ思う事はあるわけですが、とりあえず“溢れる闘志”で“新潟の顔”であったあの方との対戦は非常に楽しみなところです。

また、選手補強の観点から見ると、大型補強をしている関西のチームとか、J1に主力を引き抜かれても適確すぎるスカウティングでチームスタイルに合った選手をビシッと補強している四国の青いチームとか、正直どこも強そうに思えて仕方ありません。
そんないい補強をしている各チームの中でも、特に驚きが大きかったのが開幕戦で対戦するザスパクサツ群馬です。ここからはそんな群馬についてのお話を。

攻撃力高し。

昨年J3で2位となり、3年ぶりのJ2復帰を果たしたザスパクサツ群馬。
しかし、チーム得点王の高澤、全試合フル出場のGK吉田舜、他にも吉田将也、佐藤祥など主力として活躍した選手を相次いで引き抜かれてしまいました。これは昇格を果たしたが故、それだけいいサッカー、いいプレーをしていたという証左ともいえるでしょう。
そんな引き抜きに遭いながらも、それを埋めるべく補強したのが大前(←大宮)、岩上、宮阪(←共に松本)、内田(←東京V)など、穴を補って余りあるような実力者であったことに小さくない驚きを感じました。

また、就任2年目で見事チームをJ2昇格へと導いた布監督も、松本へ移籍してしまいましたが、後任には以前群馬で選手兼監督を務めたこともある奥野僚右さんが就任し、さらにGKコーチにはこちらもかつて群馬でプレーしていた小島伸幸さんが就任と、サポーター的には熱い人事となっているのかなと推察します。
どんなチームなのかと言うと……すみません、正直分かりません。
プレビュー出来るほどの情報を持ち合わせていないもので、このあたりは開幕戦だから仕方ないということでご勘弁願いたいと思います。

とりあえず昨年はJ3で最多得点の成績を残しており攻撃力の高いチームです。奥野さんも会見で「継続する」と話していたように堅守速攻が特に強みとしてあった中で、それにアクションを起こす、能動的なプレーというエッセンスも加えていきたいようです。
そのアクションというのが主に守備においてもっとハードに狩りに行くことなのか、それとももっと自分達がボールを持つ時間を長くしながら攻めることを指しているのかは分かりませんが、仮に後者であれば、先程挙げた大前や岩上、宮阪といった新戦力はさらに価値のある戦力となりそうです。
特に宮阪はプロデビューした山形時代に奥野さんの下でプレーしており、大卒1年目から40試合出場と大きな信頼を寄せられていたので、今年も大きな役割を担う事になるかもしれません。
新潟としては、質の高いキックを持っている選手でもあるのでセットプレーは要警戒となるでしょう。

もう1つ。群馬で忘れてはいけないのが飯野七聖です。
上越出身でアルビレックスのU-15、U-18でプレーし、国士舘大学を経て昨年群馬に加入しました。SBやSHなどサイドを主戦場とする選手で1年目から20試合に出場しゴールも決めています。
U-18時代、そして国士舘時代と何試合か応援しに行ったこともありましたが、こうしてプロの舞台で見られるというのは一人のファンとして大変に嬉しく感慨深いものがあります。彼も多少なりともいつも以上に気持ちが入るゲームになるのかもしれませんが、そこは勝負の世界。勝ちは譲れません。

新太と秋山

開幕という事で今季のアルビレックスのことについても少し。
全選手期待しているなんてことは当然として、その中でも特にということで新太と秋山を挙げたいと思います。

新太に関しては昨年のシーズン途中からボールを持っていない時のポジショニングやボールの受け方、さらに守備のポジショニングや追い方といったところで目覚ましい成長を実感することができました。
そして今年、ここまでキャンプから取り組んでいるポゼッションであったり、素早く奪いに行くであったりといった「ボールを愛する」やり方は、昨年感じられた成長というのがまさに活きてくるのではないかと思います。

少し脱線して海外の話になるのですが、現在マンチェスター・シティに所属するイングランド代表のラヒーム・スターリングという選手は、非常にスピードがあり、ドリブルが得意でチャンスまでは作れるのですが、最後のフィニッシュに課題を抱えていた時期がありました。
しかし、マンチェスター・シティの監督にグアルディオラが就任すると、細かな個人戦術が向上し、チーム戦術の中でもそれをいかんなく発揮できるようになり、彼は点取り屋へと変貌しました。

昨年目覚ましい成長を見せつつもゴールが減ってしまった新太にとってアルベルト監督との出会いを、誠に勝手ではありますがスターリングとグアルディオラの関係にどうしても重ねたくなってしまうのです。
吉永さんの下で伸びた芽が、アルベルトさんの下で花開く。
今シーズン、この出会いがさらなる飛躍への転機となることを期待して止みません。
頼むぜ、新太。

そして、もう1人が秋山です。
正直、バルセロナで仕事をされていたというアルベルト監督の就任が決まり、実際初日からボールを使った練習をしたり、キャンプでは4-3-3の形も試してみたりという情報が入れば入るほどに、これは秋山がチームの軸にうってつけではないか、彼がチームの心臓になるようなチームではないか、という期待を抱かずにはいられませんでした。
昨年の終盤もポゼッションする際は秋山がCBの前に1人残ってボールを受け、左右に展開したり前線へ楔のパスを入れたりというシーンがありましたが、ああいったプレーをさらに発揮できるチームになるのではないかと感じます。

あんまりポゼッションのことばかりにフォーカスして見るのは正しい見方ではなく、それはあくまでもゴールを奪うための手段の1つに過ぎません。今年のチームについて“バルセロナ流”とか“バルセロナのような”みたいな形容詞を度々目にしますが、あまりそこに引っ張られたり捉われたりしない方がいいとも思います。
それでも、1人のサッカー好きとして本場からやって来た指導者による本場仕込みのピボーテとして、秋山がチームどころかゲーム自体をも司ってしまうことを妄想してしまいます。
がんばれ、秋山。
(ピボーテに関しては、ニイガタフットボールプレスのアルベルト監督への インタビュー記事を是非ご覧ください。

最後に

さあ、開幕です。

開幕戦は独特の緊張感もあるでしょうし、これまでキャンプからやってきたことが本番でどれくらい表現できるかという不安は選手たちも少なからずあるかと思います。
そこでサポーターの反応というのは大事になってくるのではないでしょうか。

いいプレーには大袈裟なくらいの拍手です。
例えば縦パスがFWに入ったとか、大きいサイドチェンジで局面を替えたとか、仮にそれらがゴールやシュートに繋がらずとも、まずはその1つ1つのプレーに反応してあげられることはわずかながらでも選手の自信に繋がると思っています。
さらにもっと大事になってくるのが、ミスが起きたり、仮に失点してしまったりした時こそコールなり拍手で励ますことです。叱咤というのは試合が終わってから伝えればいいでしょう。
試合中の90分くらいは士気を上げるような、気持ちを鼓舞するような声掛けが大事だと思います。

幸い、人数に関しては相当の数の方が新潟から関東から、その他各地から来られるようですから、ネガティブな反応によって自分達で雰囲気を悪くするなんて、そんなもったいないことありません。
いい雰囲気を作って後押ししたいところです。

どんなメンバーで、どんなフットボールを見せてくれるのか。もうワクワクが止まらないわけですが、とにかく、2020年、気持ちよく勝って始めましょう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。