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オレラグ

乗り切れ、黄色の第二波【展望】第19節 ギラヴァンツ北九州戦

2020年9月12日

こんにちは。

前節の戦評の最後にJ2通算100勝がいつだったかみたいな話を書いて、そこでスコアラーだったので偶然名前が出たあの人の教え子がやってきました。
船越監督率いるJFAアカデミー福島から三戸舜介の来季加入内定と特別指定選手認定のニュースです。
船越監督が指導している選手を寺川スカウトがリクルートする。
いや~嬉しいことも辛いことも様々ありますが、15年、20年と応援し続ける楽しさはこういうところにもありますね。

三戸については生で見たのは昨年の新潟国際ユースくらいしかありませんが、メモを見返すと「三戸の仕掛け面白い」と書いてあって、かなりインパクトに残った選手だったということをよく覚えています。
サイドからキレのある仕掛けもそうですし、内側に入って受けることもできて、この大会ではセットプレーも蹴っていました。才能あふれるアタッカーの活躍が今から楽しみです。

改めて、ようこそ新潟へ。来てくれてほんとにありがとうございます。
これから精一杯応援していきます。

また来た首位との対戦

さて、本題入ります。
2回目の5連戦もラストの5戦目まで来ました。中3日のアウェー連戦で対戦するのは首位・ギラヴァンツ北九州です。
この5連戦の内に再び首位と対戦できるというのは、差を縮めるチャンスであり倒しがいもあって、ありがたい限りです。

一昨年はJ3で最下位だったところから、昨年一気に上りつめてJ3を制覇。すると4年ぶりに舞い戻って来たJ2でも、開幕こそ連敗スタートでしたが7節から怒涛の9連勝。ついに前節が終わったところで単独首位にまで浮上したということで、まさにジェットコースターのようなここ2、3年を過ごしているチームです。
それだけの上昇曲線を描けた理由としては昨年から指揮を取る小林伸二監督の存在が大きいと言えるでしょう。過去にも大分、山形、徳島、清水をJ1昇格に導いた昇格請負人は、北九州でもその名将ぶりを発揮してJ2へ導くだけでなくこうして今首位にまで押し上げています。
これまでの小林監督のチームのイメージとしては、しっかりハードワークして失点を抑えることで手堅くこつこつと勝ち切るという、まさにJ2を勝ち抜くタイプのチームを毎回作り上げていた印象でしたが、北九州では現在リーグ最多得点という結果にも表れている通り、攻撃面にも魅力があって破壊力のあるチームになっています

新潟と似たイメージ

まずはそのリーグ最多得点を誇る攻撃面について。
システムは4-4-2(4-2-3-1)でやっていますが、ビルドアップをする際は基本的にボランチの1人(主に加藤)が2CBの左や中央に下りて後ろを3人にします。そしてSHが内側へ絞ってSBが高い位置を取るという、もう各チームでもすっかりおなじみと言える形に北九州も可変して攻撃は行います。前節対戦した愛媛やその前の甲府なんかは1トップだったため北九州はボランチを下げずに2CBのままやることもありましたが、うちとの対戦の場合は恐らくいつも通りボランチを下げて3人にしてくるでしょう。

それに対して新潟はどうすべきかと考えた時、理想に近いものとしてはうちが磐田にやられたことをやるということではないかなと思います。つまり、2トップが2CBへ高い位置からとにかく激しくプレスを掛け、呼応してSBにはSHが、そしてボランチや最終ラインも連動して押し上げて、いつもの形である後ろを3人にしてビルドアップということを余裕を持ってやらせないという事です。
ハイプレスをスタイルとしていて新潟も大変苦しめられた栃木がちょうど3節前に北九州と対戦していて、結果的には追いつかれて引き分けでしたが、後半途中までで2点を先行する展開にできてもいたので、十分参考になるでしょうしいい材料になりそうです。

また全部が全部プレスを掛けられるわけでもありませんから、そうなった時に次に大事になってくるのが内側に入ってくるSHやトップ下といった2列目の選手に起点を作らせないという事になります。
ここで起点を作られてサイドへ展開されたり、中央でのパス交換をされたり狙いとしている事を1つ2つされたらほとんどシュートまでは行かれると思った方がいいでしょう。逆にここで潰せたり、受けられたりしてもハードに付き切って苦し紛れに下げさせるということができればかなり停滞するというのは、方法論は違いますが連勝を止めた栃木であり、久しぶりに黒星をつけた甲府が実証済みです。
ちなみに、セットプレーからの得点が31点中1点のみと極端に低いデータもあるので、ゴールから近すぎなければ最悪ファールで止めるということも頭に入れておいていいかもしれません。

狙え、横からのボール

これまでの小林監督のチームに比べると攻撃力が増したと書きましたが、守備力も決して落ちてはいません。ハードワークがしっかりできてハイプレスの強度は高いですし、奪われた後の切り替えもやはり強みの1つして持っています。逆に言えばハードなハイプレス、素早い切り替えができているチームだからこそ上位に進出できているとも言えるでしょう。

とはいえ、素早い切り替えで取り切れなかったり、かわされたりした後に戻ってもう1回ブロックを作り直して守るシチュエーションでは、そこでもガッチリ守る事が出来る長崎などと比べてシュートまで持っていかれるシーンは多いように感じます。
新潟としてはハイプレスをかわしてライン間や選手間といった間のスペースに入って受けることがベストですが、それはあくまでも理想の選択肢であって、遠回りになりますが、幅を使うという意味でもブロックの外にパスの逃げ道となるベターな選択肢をしっかり作っておけるかが、今回は特に大事になってくるのではないでしょうか。

また、CKやサイドからのFKを含めて横からのボールは案外付け入る隙があるように感じました。
失点にこそなっていないのであまり目立っているわけではありませんが、先に相手に触られてしまうシーンはチェックした何試合かだけでも毎試合結構見受けられた印象です。CBは岡村がギリギリ180cmあるだけで、村松は171cmと小柄ですし、他にもSBを始めチーム全体として大きい選手が少ないというのも多少影響しているのかもしれません。
サイドでボールを持ったらやや早いタイミングでも積極的に入れてみたいところです。

最後に

そういえば北九州とは初対戦ということですが、個人的には野口(筑波)、村松(順天堂)、新垣(流経)、佐藤亮(明治)、ディサロ(法政)と大学の頃からよく見ていた選手が多く活躍していたり、なかなかここまでベンチ入り出来ていませんが実は新潟出身で地元も一緒な選手が今季ルーキーで入ってきたりしていて、結構気になっていたチームだったので開幕前から非常に対戦するのが楽しみなチームでした。
まさかそれが首位との対戦になるとは思いませんでしたが、むしろ俄然燃えるシチュエーションとなった感じがします。

勝って、どんどん差を縮めていきましょう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。