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オレラグ

締めは3でなきゃね【展望】第40節 ザスパクサツ群馬戦

2020年12月12日

こんにちは。

もうすでに2回配信されてはいますが、DAZNでやべっちスタジアムという新番組がスタートしました。
デザインやセット、コーナーも含めてテレビでやっていたやべっちFCとほとんど変わらずやってくれているのでまさに復活という表現がぴったりという感じです。

放送時間が長くなったことでJ2も全ゴールのハイライトが見られるようになったよ、と言ったところでたぶん元々見てない人は興味がないから見ないかなとは思いますが、自分としてはテレビでの放送が終わる時にも書いたように、小学生の頃から完全に生活の一部、ルーティーンとなっていた番組でしたので、こうして復活してくれたというのは本当に嬉しいしありがたい限りです。

以前からやっているジャッジリプレイ、FOOTBALL FREAKS、FOOTBALL TIMEも含めて、ほんとにDAZNには感謝感謝です。
ちょっとわがままを言うとすれば来季から始まるWEリーグをやってほしいなということと、Bリーグの放送をもう少し増やしてほしいなということと、欧州サッカーの視聴期限をもうちょっと長くしてほしいなということと、いずれまたCL・ELの放送を復活させてほしいなというところでしょうか。

ちょっとじゃないですね。
それでもこの大変なご時世に試合以外でも番組を作ってくれてやっぱりまずは感謝だなという感じです。

ここに来て上向きの群馬

はい、展望行きます。
今季最後となる丸1週間のインターバルを経て、ラストの3連戦がスタートです。
今週末はそのラスト3連戦の初戦にして、今季ホーム最終戦となるザスパクサツ群馬との対戦となります。

前回対戦は今季唯一密になって声も出せた開幕戦でした。
もう今年のこととは思えないくらい過去に感じますし、それどころか今となっては違う世界線の話にも思えてしまいます。
そんな9カ月半前にあった開幕戦は新潟が3-0という会心の勝利で飾ったわけですが、群馬は4カ月後の再開初戦でも水戸との北関東ダービーで敗れ開幕4連敗スタートとなります。
さらに開幕12試合で2勝10敗と3年ぶりに帰って来たJ2で文字通り洗礼を浴びることとなりました。
13節でようやく初勝利を挙げて連勝も果たしますが、以降も3度の3連敗を喫するなど苦しい戦いは続き、順位も最下位と21位でしばらく過ごすことになります。

それでもシーズンが進むにつれて、今季から就任した奥野さんの下で取り組んできたことが少しずつ表現できるようになり、直近5試合は3勝1分1敗と、終盤に来て今季最もいい状態と言えるのではないかなと推測します。
間違いなく言えることは、開幕戦で3-0の快勝を収めた相手というイメージは捨てないといけないということでしょう。あの時よりも戦術が浸透し一段も二段も強くなっているということです。

サイドの脅威、切れ味増す飯野

攻守両面において小さくない課題を抱えているがために現状20位となっており、特に得点に関してはここまで35得点でリーグワーストの成績であり由々しき問題となっています。
しかし、今季奥野さんになって取り組んできた事でもある、ポゼッションをしながら主導権を握ることで相手を崩していくという、そのポゼッションの質がここにきて非常に上がってきており、これが現在チームの状態が上向いている理由なのではないかなと感じています。

スタートの布陣は4-4-2の群馬ですが、ビルドアップの際はボランチの1人がDFラインに下りて後ろを3人にし、SHが内側に入ることでSBが高い位置を取ります。まあ言ってしまえば王道の可変と言えるでしょう。

ただその中でもここ何試合かを見ていて特に感じたことの1つとして、まずサイドの連動、連携がよいということです。
それはつまりSBとSHの距離感がいいということなのですが、距離感がいいという表現は何とも曖昧なので、誤解している可能性を恐れずにもう少し具体的に言うとするならば、常に離れ過ぎずにプレーできているのではないかということです。

肝は、常に近くでプレーできているという表現ではないということです。
もちろん接近して近くでプレーしているシーンもよくあります。ただ、状況によっては近過ぎてもよくない場合もあります。その時にしっかりある程度の距離を取って、且つ離れ過ぎないでプレーできているように感じました。

特にここ最近はSH加藤、SB飯野のホットラインがよく開通しています。
左サイドでコンビを組む事が多いのですが、加藤が内側で受けたら当然飯野は外側をオーバーラップしていきますし、加藤が開いて受けた場合も絶妙なタイミングとコース取りで内側を抜け出す形が随所に見られました。この内側を抜けるインナーラップはより警戒すべきポイントかなと思います。

そして何よりその飯野です。
前回対戦の展望でも上越出身でユース育ちということで紹介しましたが、残念ながら開幕戦はベンチ入りとはなりませんでした。
しかし、ここ最近はチームの状態と比例するように飯野もかなりキレキレのプレーを見せているので、恐らくスタメン、少なくともメンバーには入ってくることが予想されます。
今節こそ対戦できることを期待したいところです。

相手を見ながら動かせる

もう1つ見ていて感じたこととしては、しっかり相手を見てボールを動かせているということです。

言葉にしてしまえば当然に思えることですし、特段変わった事でもないのかもしれませんが、これを実際にプレーする、表現するということは決して簡単なことではないどころか非常に大変なことですし、また地道に練習で積み重ねていかないと難しいわけです。
そういったことがシーズン終盤に来て徐々にテンポよくスムーズにできるようになっているのが今の群馬ではないかなと思います。

FWの大前が前線から幅広く動いてボールを引き出して配球するという点で彼が攻撃の軸になっているわけですが、ビルドアップの際に内側へ入るSHが中途半端な位置を取ってその大前と絡んでいくプレーが以前よりもスムーズにできるようになっているというのは、しっかり相手の位置を見つつプレーできているからと言えるでしょう。

また、相手が前からプレスを掛けてきた時に、それによって少しマークが外れた味方へ浮球のパスを使って先に渡したり、さらに内側を消しつつボールサイドに速く寄せてくる相手に対してサイドチェンジを使ったりというのも、しっかり相手を見てプレーできているからこそのプレーだろうなと感じました。そしてそういったプレーを栃木や金沢といったプレス強度の高いチーム相手にもやれていたことでその印象はさらに強くさせられました。

隙はある

試合を見ていても「うまっ」とか「すごっ」という言葉が自然と出てきましたし、自分で書き進めているこの展望のせいで自分の中の群馬のイメージがさらに強大になってしまって我ながら滑稽というか情けないです。
なので、新潟にとってポジティブであろうことも少し書いておこうと思います。

まず、質の上がっているポゼッションも90分安定して出来ているわけではありません。いくつか見た試合はいずれも途中で相手のプレスのギアが上がったことで繋げなくなったり、ミスでリズムを失ったり、一瞬の隙で失点を喫したりというのが必ず見られました。
どちらがどれくらいボールを持てるかは分かりませんが、新潟が押し込む時間帯も恐らく訪れるでしょうから、チャンスを決め切ることと、その押し込む時間帯自体をできるだけ長く続けることも大事になってくるでしょう。

また、群馬はクロスの数がリーグで1、2番目に多いようなのですが、得点数がリーグワーストであることからも分かる通り最後の部分の質は高いとは言えません。
運ぶところまでは素晴らしいけど最後が……ということは少なくないようなので我慢するところは粘り強く耐えることで勝機は広がってくるでしょう。

最後に

松本の柴田さんも「この順位にいるようなチームじゃない」と群馬を評していました。
ポゼッションの質が上がっていることを書きましたが、ここ最近の試合では高い位置からの守備で引っかけて速攻からのゴールも多くありましたから、何にせよ厄介であり実力もあるチームです。

ただ、ホーム最終戦です。
そのただ1つの理由のみでこの試合は勝つ必要があるのです。

どうか、久しぶりの勝ち点3を。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。