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オレラグ

鼠は栗鼠締め【展望】第42節 大宮アルディージャ戦

2020年12月19日

こんにちは。

新型ウイルスに対して新潟県内は独自の警報が発令されて、まだまだ不穏な空気もある中、それでも「街はイルミネーション」という名曲にあった歌詞の通り、世の中は何となく彩られ始め、既にユーミンや山下達郎の声をいたるところで耳にするようになった今日この頃です。

通常であればとっくにリーグ戦は終わっていて、今頃欧州サッカーとバスケ中心になっていたはずなんですけど、今年は最後の最後まで連戦ということになりました。
こんな時期までアルビレックスの試合が見られるというのは本来嬉しいはずなのですが、アルベルさんの「今シーズンを早く終えたい」という言葉を聞くと、早く休ませてあげたいという気持ちも強くなる思いです。

それでもあと1試合。
何とかやり切って、戦い抜いてほしい。
それを見たいし、応援したいなと思います。

恐らく散々な1年

今季最後に対戦する相手は、もうなんだかんだ長い付き合いになる大宮アルディージャです。

今季の大宮はまさかの1年となりました。
前回対戦は8月8日の第10節。1-1に終わったこの試合は大宮としては今季初のドローだったわけですが、この時点で勝ち点19の4位といういい位置につけていました。この日の失点がその時点で今季わずか4点目という少なさで、前半に奪われた失点も今季初めてだったということで、高木監督2年目のチームはさらに手堅く勝負強いチームへ進化しているように思えました。

しかし、12節からはまさかの4連敗。
さらに9月には6試合勝ちなしという時期を経験したかと思えば、10月には7試合勝ちなしと低迷。一時は17位まで転落すると、残り8試合を残して今季の昇格の可能性が絶たれました。

2回あった勝ちなしの期間もその内の半分がドローであり、連敗という事で言うと8月の4連敗以降は11月に1回2連敗をしただけに止まっています。またここまで11回あった引き分けも、その内の半分にあたる5回は0-0のスコアレスドローでもあったので、下位に沈んでいるとはいえ失点数はうちよりも1つ少ない51で何とか踏ん張っています(とはいえ大宮というチームを考えればあまりにも多い数字ですが)。
ですから今季においてより深刻な問題だったのは得点力不足の方だったと言えるかもしれません。ここまで奪ったゴールが40点というのはうちよりも14点少なく、またリーグの中でもワースト4位の少なさです。

何人か戻った手負いのチーム

3-4-2-1という基本布陣の下、守備は極力リスクを避けるように5-4-1の堅いブロックを構築することであり、攻撃は3バック+2ボランチでビルドアップを担い、シャドーとWBが絡んでのサイド攻撃、もしくは前線のタレントによるカウンターという、大体やっていることは今季も1年を通じて変わっていなかった印象です。

ただ、今季の大宮はとにかくケガ人の多さに悩まされました。
31節の北九州戦で実況の方が仰っていたのは公式のアナウンスで14人ケガをしているとか、39節の磐田戦の時も12人が離脱しているとか、特に後半戦は常に10人以上が試合に出られないといった状況の中やりくりを迫られていたようです。
選手層の厚い大宮とはいえ、思い描いていたイメージを表現するにはあまりに状況が変わってしまったというのは否めないかと思います。

それでも3節前にアタッカーの奥抜、2節前にCBの河本とFWの戸島、さらに前節はボランチの大山と最終盤に来てようやく主力として計算されていたであろう選手が何人か復帰してきて、チーム力がパワーアップというか戻っていることは間違いないでしょう。
特に奥抜なんかは持ち味のドリブルなどで早速攻撃の旗手として存在感を発揮しています。特に注意しておきたいところです。

プレスをかわそう

ここ最近の試合を見ていて感じることとしては、守備の際に前からプレスを掛けている時ほどうまくいっているということです。
先程、“5-4-1のブロックで構える守備は今季も1年通じて変わっていない印象”と書いたそばから、それを否定するようなことを書いて申し訳ないですが、正確に言うといい時間帯ほどプレスに行けているというのは事実として感じました。

3点取った38節愛媛戦の前半と不運な2失点がありつつも内容は悪くなかった磐田戦の前半は、システムが同じ相手に対してハッキリと前から嵌めることができていましたし、34節の金沢戦や40節の山口戦は相手が4バックでもシャドーの1人が前に出て可変する感じでプレスを掛けてリズムを掴んでいました。
前節徳島戦はさすがの徳島にうまく動かされて剥がされてしまうシーンも多々ありましたが、それでもアグレッシブにいった後半は前半に比べてチャンスを増やせていました。
振り勝ってみると、前回対戦でも立ち上がりに前から圧力を掛けてきた大宮に対して受けに回ってしまい開始5分で先制点を奪われていますから、同じ轍を踏むわけにはいかない今節ということになるでしょう。

徳島のように1つ飛ばしたパスとかワンタッチを使ってヒラリヒラリとかわす事ができればそれが理想ですが、狙いとしては1トップとシャドーの脇で新潟のボランチが外に出て起点を作るとか、プレッシャーに来るシャドーとボランチの間に2列目の選手が潜って起点を作りたいところです。
そのためには相手のシャドーが前へ出て行けないようにSBがある程度高い位置を取ることや、相手ボランチが連動して前へプレスに行きづらくするためにSBや2列目が内側に入って間に立つといったことが求められます。
ここ最近はなかなかできていないことですが、うまくやれていた時期を思い出しつつ、成功できるかどうかはともかく何とかトライしていってほしいなと思います。

最後に

これは前回の展望でも書いた気がしますが、ビルドアップからの攻撃はやはり得意ではない印象です。ボランチが縦関係になり3バックと共に動かそうとしますが、前回同様新潟は前線2人が縦関係になり、SHと共に人を見ることが出来ればある程度アバウトなボールを蹴らせることはできるはずです。
大事なのはその後のルーズボールを拾う事、そして何より失い方に気を付ける事でしょう。
ここ最近特に散見されてしまっている判断のエラーやもったいないミスというのは、奥抜や翁長といった突破力のある選手、そしてショートカウンターを武器としている大宮にとっては格好の餌食になります。どうにかそこだけは注意して引き締めたいところです。

さあ、最後です。
細かい事を求めるのは酷な状況なのかもしれませんが、だとしても精一杯あがいてくれることを期待したいですし、最後くらいみんなが笑顔で終われるといいなと思います。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。