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オレラグ

【Preview】第11節 水戸ホーリーホック戦

2019年4月26日

こんにちは。
2,3週間くらい前から密かに期待、願っていたことが叶いました。
気になっていたご飯屋さんに行けた、ということではありません。欲しかった本が手に入った、ということでもありません。
勘のいい方はお気づきでしょう。
そうです、“無敗”の水戸さんとやれることです。
なんて大仰に書いてみましたが、ここまで熱望してはいないとしても、無敗のまま迎えた前節岐阜戦に勝利した瞬間、ちょっと嬉しかったのは確かに事実です。
リーグを席巻している、誰も止められていないチームを倒すことで得られるカタルシスは大変に気持ちのいいものでしょう。
そんなチャンスが今節は我々にやってきてくれました。
ありがたく頂戴しようではありませんか。

首位・水戸

長谷部監督体制2年目の水戸。今季はここまで6勝4分で唯一の負けなし、堂々の首位に立っています。
キーワードを挙げるならば組織的やハードワークといった言葉がしっくり来る印象で、今月対戦した町田や岡山、またヤンツーさんの金沢などとも共通点の多い4-4-2をベースとしたチームです。
余談ですが町田戦や岡山戦のプレビューでもちょっと書いたようにソリッドな4-4-2好きの私としては水戸も当然好みのタイプなチームの1つです。

とにかく守備が堅いです。なんとここまで10試合で4失点。
仮に年間にすると20点取られない計算になります。この数字自体はあまり現実的ではないにしてもそれくらいのペースでここまでは失点を抑えられているということです。
逆に攻撃は12点でリーグ8位タイの成績です。6勝のうち2節の栃木戦以外は全て1点差。4引き分けも1-1か0-0だったので複数得点は今季2回(栃木戦、甲府戦)しかありません。
得点力や攻撃の爆発力には欠けますが、逆に言うとそれでも6勝を挙げて無敗を継続しているわけですから、粘り強く勝負強いチームだとも言えるでしょう。

注目は志知

守備時の基本はラインを高くコンパクトに設定して前からプレスをかけてきます。下がってブロックを作る守備も十分な耐久力を備えていますが、これも前からのプレッシャーが効いているからと捉える事ができると思います。
また、町田ほど極端に逆サイドが絞るようなことはありませんが、縦横をコンパクトに維持した中で相手のボールホルダーへガツンと奪いに行くチャレンジの強度と粘りみたいな部分が、現在の堅守を支えている核ではないかとも思いました。
チャレンジをする際は前を向かせなければOKとか、バックパスをさせればOKという意識で行う場合もよくありますが、水戸に関しては行ったら奪いきる、完全に止めるというような次の展開すら許さないくらいの迫力や厳しさがあると感じました。

攻撃に関しては、こういう守備の堅いチームはカウンターが最大の特長になっているケースが多いですが、水戸はしっかりボールをつないで崩すことができるチームです。
2トップは裏に抜けたりポストプレーをしたりいわゆるセンターフォワードタイプの清水や村田と、下がったり外へ流れたりしてボールを受けることができる中盤的な黒川がベースなのですが、その黒川とSHの木村と茂木が中心になりそこへSBが出てきたりボランチがサポートしたりして4,5人でうまく絡みながら最終的にサイドの深いところを取ってクロスというのを得意の形として持っています。
その中で注意すべき選手が左SBの志知です。
今季松本から移籍してきた彼は昨年までプロキャリア3年でJ2ではたった7試合しか出場していませんでしたが、水戸に来た今季は開幕からスタメンの座を勝ち取ってここまで全試合フル出場と飛躍を果たしました。
水戸では左SBとして起用されていますが、元々は1つ前の選手だったこともあり、その攻撃センスを積極的なオーバーラップによって発揮することができています。
前記のような中盤での崩しから志知が裏へ飛び出すというプレーはもちろん、彼自らドリブルで仕掛けて突破することもできる選手なので気をつけたいところです。

スイッチの見極め

水戸の特徴としてもう1つ、攻守どちらにおいてもスイッチの瞬間がハッキリしています。
守備では前からプレスが基本と書きましたが当然何でもかんでも行くわけではありません。状況を見ながらよきタイミングで前線の選手がスイッチを入れるとそれにチーム全体がしっかりついていき、圧力をかけてきます。
攻撃でもボールを動かしつつタイミングを見ながら、ここぞで入れるくさびを合図としてスイッチが入り近い距離で複数人が絡んで崩しにかかってきます。

したがって、新潟からすれば相手がスイッチを入れる瞬間に攻撃では裏やサイドのスペースに1本蹴ってみるとか、ヴェルディ戦の前半のように近い距離、少ないタッチでプレスをかわすことができれば一気にチャンスは広がるでしょう。
守備でいうと縦パスに対してそれこそ水戸のように次の展開を許さないくらいタフな対応が必要になってくるでしょうし、もっと言えばスイッチとなる縦パスを入れさせないように隙を作らないということも大事になってくるのではないかと思います。

また、水戸が喫した4失点の内訳は試合開始15分までに2点(千葉、甲府)とラスト10分で2点(徳島、大宮)です。
ラスト10分の方についてはビハインドの相手が前掛かりになってなんとかこじ開けた形なので頭の片隅に入れておくくらいでいいとは思いますが、開始15分に2点の方に関しては最初にパワーを出して水戸を面食らわすくらいの勢いで入ることで先手を取ってしまうというイメージを参考にしてもいいかもしれません。

最後に

平成ラストです。
もうよっぱらになるほど見聞きしたこのフレーズですがこの試合と次の試合はどうしたって元号を使った枕詞をつけたくなるのは仕方ありません。
平成4年生まれの善朗が決めるか、平成8年生まれの凌磨が決めるか、はたまた昭和生まれの達也さんやズミさんが決めてくれるか。

とにかく、勝利で平成を締めくくりましょう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。