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オレラグ

残り全部勝つ【Preview】第39節 栃木SC戦

2019年11月2日

こんにちは。
いよいよ11月です。早いもので2月から始まったリーグ戦も最後の月となりましたが、何とか首の皮一枚繋げた状態でここまでやってきました。果たして24日で全日程が終了してしまうのか、それとも来月まで可能性を残せるのか。現時点では神のみぞ知るところではありますが、とにもかくにも今月も先月から引き続きやるべきことはタイトルの通りハッキリしているので1つ1つ全力で勝ちましょう。

栃木SC

そんな11月最初の週に対戦するのは現在21位の栃木SCです。
台風のため延期されていた鹿児島vs岐阜の試合が水曜日に行われ、後半アディッショナルタイムの決勝点により1-0で鹿児島が勝利しました。これによって鹿児島は勝ち点を36に伸ばし、最下位・岐阜と21位・栃木との勝ち点差が6に広がりました。
J3の2位以内にJ2ライセンスを持たない藤枝が入れば21位でも残留することはできるわけですが、仮に今節栃木が敗れて鹿児島が勝てば残り3試合で勝ち点差は9となるため、残留圏の20位浮上はいよいよ絶望的となります。
今節は自力残留のために死に物狂いで襲いかかってくることは間違いないでしょう。新潟としてはただただ厄介で厳しい相手となりますが、勝利のためにはまずその迫力に押されないことが大前提となるでしょう。

厳しい1年

今年の栃木は3バックと4バックを併用して試合中にも状況によって変更しながら戦ってきていました。ただ、併用と表現したもののどちらかというと試行錯誤、紆余曲折してシステムを行き来しているというのが正直な印象です。
戦い方としては、守備から入って極力リスクを抑えた上でロングボールやカウンターを軸として勝ち点を奪う、というよりは拾ってきたといった感じでしょうか。
ただそういった戦いは時に極端に消極的に映ることもあり、サポーターからブーイングが起こった試合もあったようで、こういった話しからもここまで今年たった5勝しかできていないという数字通りの苦しいシーズンだったことが窺えます。

転換点

そんな栃木ですが、残り10試合となった33節の鹿児島戦から変化がありました。それまでしばらく3バックからスタートすることが多かったところを4-4-2へ変更し、前の試合からメンバーも半分入れ替えます。
10番の西谷和希、それまで32試合中28試合に先発していたCBの森下、そしてチーム得点王の大黒をベンチからも外すなど荒療治とも呼べるような大胆な策を講じました。
さらに戦い方も、3バックで実質5バックになり5-4-1でゴール前でブロックを作って守るやり方から、4-4-2の前線2トップを起点として前から奪いに行くアグレッシブな守備を展開するようになります。
また攻撃では、ロングボールやカウンターといったシンプルな形を中心とすることは変わらずも、2トップの一角に本来ボランチで守備的なプレーヤーでもあるヘニキを起用し、彼の高さや強さを前線で存分に活かす形に光明を見出しました。

その鹿児島戦では見事に3-1で11試合ぶりの勝利を挙げ、それまで5試合無得点が続いていた攻撃も鹿児島戦から4試合連続でゴールを奪えるようになるなど大胆な転換によって状況を好転させることに成功します。
ここ2試合は再び無得点で連敗となってしまっていますが、前線からのアグレッシブな守備は十分に機能していて相手を苦しめていますし、それによって攻撃の回数、ゴール前へ迫るシーンが以前よりも増えているので、やりづらい相手になっていることは間違いありません。

割り切った攻撃に注意

新潟がまず抑えたいところとしてはやっぱりヘニキになるでしょう。
とにかく高くて強い。ここをターゲットに後ろからどんどんボールを入れてくるはずなので、まずそこへしっかり競りに行く。
そして、それと同じくらい大事になってくるのが競り合った後のセカンドボールです。ロングボールをヘニキが競ってそのままゴールということは現実的ではないですから、競った後に前へ落ちたところを中盤が、裏に流れれば競った選手以外のDFがしっかりカバーすることが大事になってきます。

さらに、ロングボールを警戒するあまり必要以上に後ろに全体が下がってしまうのは禁物です。後ろに下がって競り合う位置がゴールに近くなってしまうほど失点のリスクは高くなりますし、中盤のセカンドボールも拾いづらくなります。もちろん、新潟がどのくらい前から奪いに行くか次第ではありますが、あまり間を狙ってパスを繋いでくるチームではないですから、シルビやレオにも思い切って取りに行って欲しいなという気はします。

芝に気を付けつつ自信を持って繋ぐ

新潟が恐らくボールを持つ展開になるかとは思いますが、先述の通り栃木は前からプレッシャーを掛けてきます。2トップがまずボランチを消してからCBへ奪いに行ってボールをサイドへ出させて、SBがボールを持ったところを準備していたSHが奪う、もしくはグッと詰めて無理なパスを出させてSBや中盤で引っかけるといったイメージです。
特に左SHの大崎は非常に早く、高い強度でボールを奪える選手です。さらに後ろの瀬川も含めて彼らはそのままカウンターへ行ける推進力もあるので注意が必要になります。
新潟としては逆サイドのゴメス側を起点に探ってみるか、または、あえて一旦右に運んで栃木を寄せておいてから、栃木の右SHとボランチの間のスペースへ斜めに楔のパスを入れるという形は、多少絞りが甘かったり寄せが遅かったりするケースがここ何試合かを見た限り見受けられたので狙ってみてもいいかもしれません。シルビや新太、はたまたゴメスが入ってきて起点となるのは前回対戦でもチャンスに繋がっていたので期待したいところです。

また、ボランチのどちらか1人(前節と同じメンバーだとすれば秋山)が相手の2トップの間や脇にしっかり顔を出すことも大事になってきます。
そこでボールを受けてリズムを作るのもそうですが、それ以上にボールがもらえなくても、そのポジションに立つだけで相手の2トップとしては気になってCBへプレッシャーが行きづらくなる効果があります。まさに秋山の見せ所といったプレーであり心配する必要はないと思いますので、彼が今節ものびのびと躍動してくれることを期待したいところです。

もう1つ補足として、会場である栃木県グリーンスタジアムは今年のホーム最終戦の終了後に芝の改修工事が行われるそうですが、昨年夏頃からそのお願いを行政へしていたようで、あまり良好ではない状態がしばらく続いている状態のようです。また前回このスタジアムで行われた琉球戦は、割と長めの芝でボールの走りはあまりよくありませんでした。ポゼッション率はリーグワーストであり、ロングボールが中心の攻撃なのでひょっとする意図的に水を撒いていない、もしくはあまり撒いていないということは考えられ、今節もそうしてくる可能性は十分にあります。
天気予報を見ると降水確率は4,50%といったところなので乾いた芝になるか水を含むか微妙なところではありますが、少しボールの走りがよくないというのは頭の片隅に入れて臨む必要がありそうです。
特に試合の立ち上がりは相手もより強い圧力でプレスに来るでしょうから、ビルドアップのパスが弱くなって奪われてカウンターなんてことがないようにしたいところです。

最後に

改めて、今年もリーグ戦はあと4試合しかありません。だからまずは思い切って溌剌とプレーしてほしいということと、できる限り楽しくサッカーをやってほしいなと思います。
そしたら見ている方も楽しいですし、たぶん何となくですが結果も良い方に転がる気がするので。

楽しく、溌剌と戦って、残り全部勝つ。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。