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オレラグ

胸まで熱く、心も弾む夏(にしよう)【Preview】第27節 モンテディオ山形戦

2019年8月10日

暑中お見舞い申し上げます、いや、もう暦的には残暑お見舞いになるんですかね。まあ別にどっちでもいいですけど、相変わらず暑くて溶けそうです。
そして今週もまた、レンタル移籍のニュースに寂しさを募らせています。
絶対に補強しろとは思いませんが、単純に3人いなくなるのは寂しいですし、3人いなくなって1人も入ってこないと素人としては不安になってしまいます。もちろん、今いる選手が十分にやってくれると信用はしていますけど。

夏の移籍ウインドーの締め切りまであと1週間。とりあえずもう出て行く人がいなければいいなと願っております。

下降

さて、過酷な3連戦が終わってほっと一息・・・なんてしてもいられません。
あっという間に週末で、ここからさらに大事な試合が続きます。
11日の日曜日、正直まだ自分の中で馴染んでない山の日(しかも厄介なことに来年だけ日付が変わるらしい)に対戦するのは現在プレーオフ圏内の6位に位置するモンテディオ山形です。

前半戦終了時まででたったの3敗、失点もリーグ最少の13に抑え堂々の首位でシーズンを折り返した山形でしたが、後半戦に入ってからのここ5試合でなんと4敗。上位を争っている京都や、最近調子を挙げてきている岡山に敗れただけでなく、下位の福岡にも敗れています。
さらにここ2試合、前半戦で3回しかなかった複数失点を連続で喫し、前節に至っては今季初の3失点で敗れています。夏場になってから明らかに調子を落としているのは否定できない事実でしょう。

その理由、パート1

いくつか理由はあるかと思いますが、まず分かりやすいところで言えば、エースの阪野を松本に引き抜かれてしまったことです。
元々守備が売りだったチームにおいて得点王の選手を抜かれたというのはシンプルに得点力の部分で痛手ですが、恐らく攻撃の形だとか、彼が収めてくれることで守備への恩恵もあったかと思うので、チームのうまくいっていた戦い方やバランスに支障を来たしている側面もあるように感じます。
阪野移籍以降、トップの位置に入っている大槻やジェフェルソン・バイアーノもサイズがあってポストプレーは問題なくできますし、守備でもプレスバックを厭わずできる選手です。またガンバから高木彰人を獲得しており、それぞれに阪野とは違った良さがあることは間違いありませんが、やはりそれまで阪野が主軸だったことにはそれなりの理由があるわけで、周りとのフィーリングなのか、各プレーヤー間のタイミング的な話なのかちょっとそこまでは分かりませんが、やっぱりまだ新しい最適解を模索中である気はします。

その理由、パート2

山形のホームゲームでいつも解説をされている越智隼人さんは、
「以前に比べて(3バックの)両脇のCBが出て行くことが少なくなった感じがする」
「全体的にポジションにとどまっている感じ」
というようなことを仰っていました。
ビルドアップから綺麗に繋いで崩していく形を多彩に持っているわけではない中で、ここぞ!の場面でクロスなりチャンスメークのために攻め上がれるCBは山形の武器でしたが、確かにここ最近の試合を見る限りはそういった積極的なプレーが少なくなっているように感じました。

前半戦では堅い守備を軸に、決して多くないチャンスをうまく決め切って、リードしたらリスクをほぼ完全に排除して上手に逃げ切るという強さがありました。しかし、前へ出て行く積極性が減ったことでさらにチャンスが減り、ゴールを奪えないうちに守備も耐え切れずにやられてしまっているという見方はできるかもしれません。

それでも強い山形

ここまで不調の理由をちょっと書いて見ましたが、とはいえ大崩れしているわけでは全くありません。
前節初めて3失点を喫したと書きましたが、シモビッチの反則級の高さにやられただけという感じで、プレスバックを含めた前線からの守備や、5-4-1でも下がりすぎずにコンパクトなブロックを作って能動的にボールを奪う事は出来ていました。

攻撃に関してもCBの攻め上がりが減っているとはいいつつ、WBの仕掛けは脅威で、特に柳はスタメンに定着した16節以降好調を維持しています。全ゴールにおけるクロスからの比率は依然として高く、サイド攻撃が強みであることは変わりません。前節の徳島はWBが1vs1の状況から縦に仕掛けて深い位置からクロスを上げようとすることが多いチームでしたが、山形の場合はもう少し早いタイミングでニアに入ってくる味方やGKとDFの間を狙うボールを多用してきます。より早い段階から注意が必要になりそうです。
また、前節との違いという話で言えば、徳島戦でFM-PORT中継の解説だった梅山さんは「徳島は速攻が無い分、守る方としては楽ができますね」と仰っていました。これはつまり、奪われても徳島はしっかり繋いで攻撃を組み立てようとしてくれるから、守る方としては戻ったり陣形を立て直したりする猶予があるという意味だと思いますが、山形はカウンターを強みとして持っているチームです。特にスペースがある状態でシャドーの坂元に入ると、彼は鋭いキレとスピードのあるドリブルがあるので十分に警戒しなければいけません。

主導権争い

試合の展開的な話で言えば、まずどちらもポゼッションにはこだわらないチームなので、どちらかどれくらいボールを持つかは興味深いですし、それによっていろいろ展開が変わってきます。
前回対戦では前半の途中からつなごうとしても山形のプレスに食われてしまいリズムを失った経験があるので、ボールを保持できる時は暑さもあるのでしっかり繋いでゲームをコントロールできればいいですが、ボールを持つ、持たないに関わらずコンパクトな山形DFの裏をシンプルに狙う意識は常に持っておいた方がよさそうです。
また、山形は基本的に前から積極的に奪いに来るチームですが、ここ3試合で11点を取り、リーグでも1番の得点数である新潟に対して、強みの速攻を消すためにある程度持たせて、スペースを消す戦い方を選択してくる可能性もあります。
前回対戦の後半、ボールは持っているけど各駅停車でアイディアが少なく攻撃が停滞した経験があるので、仮に持つ(持たされる)展開になれば、1つ飛ばしたパスとかワンタッチやツータッチの少ないタッチでボールを動かすために周りの動き出しや連携がより大事になってきそうです。

いざ、大一番

そういえば、前回ホームで対戦した翌日に監督交代があったんでしたね。あっという間なような、いろいろあって随分前のような、どっちでもあるような。
そんな前回対戦は結果的にここまでの戦いの中で大きな節目の試合になったわけですが、今節の対戦も大きな、大きな節目のゲームになりそうです。
さらなる上昇気流に乗るきっかけの試合になりますように。

勝つ。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。