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オレラグ

分け目の日 winning day【展望】第4節 ザスパクサツ群馬戦

2021年3月19日

こんにちは。
昨年は無念の中止となったセンバツが無事に開幕を迎えた今週末。暦の上では春分の日がある週末ということになります。
2月の終わりに始まったリーグ戦はまだ序盤も序盤の4節というタイミングではありますが、ここまで開幕3連勝という成績が素晴らしいのは言わずもがなでしょう。ただそれもさることながら他に何が素晴らしいって、ちゃんと1週間の終わりに1つ試合がやってくるというこの健全なスケジュールが改めていいなと感じるこの頃です。

異常事態だった昨年は1年の日程をほぼ半分ほどの期間に詰め込まざるを得なくなってしまい、そのせいでほぼ毎週のようにミッドウィークにも試合があるという連戦地獄でした。
次から次に心のクラブの試合が見られることが嬉しいし楽しいというのは確かに一理あったのですが、やっぱり通常の平日、お預けのウィークデーがしっかりあるからこそ週末の試合がさらにわくわくできるというものです。

あとこれは完全に私事ですが、好きでやっているとはいえ毎試合こうして書くことがギリギリになることもありました。結局楽しんでいたのも確かなのですが、やっぱりよりゆとりを持ってアルビレックスであり対戦相手のことをあれこれ考えながらできるというのは無理がなく健康的だなと実感します。
もちろん選手やスタッフもそうでしょう。というか選手やスタッフこそそうです。結局ケガのリスクも減るわけですし、コンディションが維持しやすいことでパフォーマンスが極端に下がるというリスクも減るでしょう。そしてそれはつまり見ている側としてもより質の高い試合が見られるわけですから喜ばしいわけです。

J1ではガンバがちょっと大変な状況になってしまったわけですが、何とかまた改めてここから何事もなく日程を予定通りに消化できればいいなとつくづく思います。

シーズンセカンド

では今節もそれっぽく、いや自分なりに楽しく真面目に展望していきます。今節の相手は今季ここまで1勝1分1敗と星が綺麗に並んでいるザスパクサツ群馬です。

シーズン前に「今季は新生ザスパにとってのシーズンセカンド」と監督自ら仰っていたように、2年目となる奥野監督の下で基本的には昨年から継続したチーム作りが行われています。ホップ・ステップ・ジャンプで言えばステップの年と言えるでしょうか。

そんなチーム作りをするにあたって編成されたメンバーですが、まず目立ったマイナスポイントとしては全試合フル出場したCB岡村と、うちのユース出身で昨年ビッグスワンでの対戦ではゴールも奪われたSB飯野が、それぞれ札幌と鳥栖に引き抜かれました。
それでもゴール・アシスト共にチームトップだった大黒柱の大前や、そこに絡んでくる2列目の田中や加藤といったところを中心に主力は多くが残留。また大宮から畑尾、福岡から藤井などDFラインにしっかり実力者を迎え、全体的にはマイナスを最小限に抑えつつ効果的な補強ができた上々のストーブリーグだったと言えるかと思います。

チーム力の確かな向上

昨年から継続した戦い方ということで、具体的にはしっかり自分達がポゼッションをすることで主導権を握ることと、守備では前から奪いに行くというのがザックリではありますがスタイルと言えるでしょう。

まず攻撃面に関してですが、4-4-2というベースとなるシステムからビルドアップの際にはボランチの1人がCB間やサイドに下りて後ろを3人にしつつ、SBが高い位置を取るのに伴いSHは内側に入ってライン間を狙う立ち位置を取ります。
その内側に入る両SH+前線の大前がライン間でボールを引き出してから大外の高い位置を取るSBへ展開したり、または後ろで早く動かすことで相手がスライドし切る前に高い位置のSBで起点を作って、そこからライン間にいる両SHや大前へ入れて崩しにかかったりするというのが主な手段です。

ビルドアップを担う後ろの3人に関しては、開幕戦と2節はボランチの岩上が主に右側へ下りて形成していましたが、3節はSBの平尾が恐らくケガの影響によって欠場したため岩上が右SBに入りました。そのため岩上がそのまま残って3人を形成することもありましたし、岩上が通常のSBのように高い位置を取ってボランチの内田が下りることもあったので、この辺は選手起用によって変わってくるかと思います。いずれにしろ後ろを3人して最終ラインで数的優位を作ることが基本になってくるでしょう。
またライン間を狙う選手についてですが、チームの大黒柱である大前はかなり低い位置まで下がってボールをもらってリズムを作る役割も担っています。結構幅広く動く彼はある程度攻撃では自由を与えてられているのかもしれませんが、守る側としては受けられてはまずい場所で受けさせなければ最低限問題ないくらいのメンタルでいいのかなと思います。

また大前、加藤、そして主にFWで出場することの多い青木の3人による連携は特にスムーズで相手としては厄介です。昨年から一緒にやっているということで着実に成熟してきているのは間違いないですし、ライン間やハーフスペースといった中間ポジションの狭いところでも少ないタッチで抜け出す技術を持っているので、十分に警戒しておきたいところです。

ただ前節対戦した山口同様、正直強度の高いプレスに対してビルドアップでミスが起きてしまうことはこの3試合で散見されました。プレスによってそもそもライン間を狙ってくる2列目の選手達にボールを入れさせないという対策は重要になるでしょう。

さらに、多少決定力に難があるというのはこの3戦で感じることがありました。チャンスはそれなりに作っているけど……ボールを持って押し込んではいるけど……みたいなケースが割と見られたので、ここまでの3戦同様に粘り強い守備も引き続き継続できれば、そう簡単にやられることはないでしょう。

自信を持って支配しよう

守備面についてですが、基本は前から強くプレスを掛けて奪いに来ます。
前節群馬と戦った琉球もビルドアップの際にボランチを後ろに下ろして組み立てることをしていましたが、それに対して群馬はまず2トップで中盤に残るボランチを消す立ち位置を取ってから、ボールホルダーに1人が出て行き、仮にもう1人のFWが立つ方とは逆へパスが出ればそちらサイドのSHが前に出て、さらに後ろにはSBも高い位置まで出て嵌めに行くシーンがよく見られました。

ただここまでの試合で言うと、前節琉球戦は名物である赤城おろしの強い風よってどちらも割り切ったプレーが多くなっていましたし、開幕戦の秋田は元々シンプルに前へ蹴るチームでした。また2節の相模原に関しては力関係的に群馬がボール支配する時間が長かったため、プレスに行って外された後の対応や、逆に相手にボールを長く持たれるような場合の対応が少し見えづらく分かりづらい部分がありました。
ですから群馬としては今季初めてのシチュエーションになり得るということで不透明な部分も多いのですが、だからこそ新潟としては現在結果が出ている戦いを自信を持ってぶつけていいのかなと思います。

ついでにセットプレーに関してですが、群馬は完全なゾーンで守るやり方を採用しています。前節対戦した山口と同じなのでやはりショートコーナーで1つ動かしてからクロスなり仕掛けるなりしていくアクションはトライして損はないでしょう。
逆に群馬のセットプレーの攻撃に関してはやはり大前というハイクオリティなキッカーがいますから、できるだけセットプレーを与えないことであり、FKならば与えても極力ゴールから遠い位置で、というのは意識しておく必要があるでしょう。

最後に

群馬戦は新潟市デーだそうですね。
新潟市と一口に言っても昔より随分広域ですからね。新潟市民でもそこへの帰属意識は薄いという方も多いかと思いますが……まあそんなことは別に今はいいとして、個人的には完全な地元ですからそこを冠したゲームはぜひとも勝ってほしいなと思います。いや、まあいつだって勝ってほしいのは変わらないわけですが。

ちょっと最後にグダグダと書いちゃいましたけど、ここ最近出場している選手で言えば史哉であったり航斗であったりの活躍に一層期待したいと思います。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。