オレラグ
ニイガタ流儀
「気持ちの強い方にボールは転がる」
サッカーではよく使われる言葉である。
当たり前のことだが、サッカーボールにはどっちに行きたいという意思はない。ましてや気持ちの強い選手は誰かなんてわからない。
つまりは結局のところ、気持ちの強い方にボールは転がらないのである。こう言ってしまうと身も蓋もないのだが、残念ながらこれは事実だから仕方ない。
では、この言葉は単に気持ちを強く持てと選手を奮起させるだけの言葉なのであろうか。そしてなぜこの言葉がサッカー界で頻繁に使われるのだろうか。
サッカーの現場にいると、この言葉が当てはまると思う瞬間に頻繁に出会う。もちろん精神論だけで試合に勝てるほどサッカーは甘くはない。選手のモチベーションを上げることも監督やコーチの役割だが、それは個人のスキルやコンビネーション、チーム戦術などのチーム力に上乗せされるものだ。しかしチーム力が拮抗している中では、大切なのはその上乗せなのである。
気持ちが強いとは、苦しくても諦めずに最後まで走り続ける。90分間集中していいポジションをとり続ける。確率的あるいは経験的にボールが転がってくる場所にいる。そういうことではないか。もちろん球際でのファイトも重要だ。
そう、正確に言うとボールが気持ちの強い方に転がるのではなく、気持ちの強い選手がボールに近づくのだ。それが結果的にボールを奪える。チャンスにつながる。試合を支配できる。得点につながる。今シーズンのスローガンの「ニイガタ流儀」とはそういうことではないか。
華麗なサッカーでなくてもいい。今までだってアルビ戦士達は泥臭く熱いプレーで僕らを熱狂させてきたのだ。と言うか華麗なサッカーは今のところ柄じゃない。
そして今シーズンは「J1からきたチーム」の看板が外れた。もう目が覚めた。まわりはすべて、昇格という目標でしのぎを削る力の拮抗した強力なライバルだ。選手達はさらに気持ちを強く持って闘ってくれると信じている。だから我々サポーターも90分間泥臭く終了のホイッスルがなるまで選手と一緒に闘おう。
気持ちを奮い立たせろ!
僕らも「ニイガタ流儀」を体現するのだ!
チャンスを手繰り寄せろ!
そして勝つぞ!
さあ、スタジアムに集え!
気持ちの強い方に勝利は転がるのだ。
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