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ほがらかでありたい【展望】第6節 SC相模原戦

2021年4月3日

年度が替わりました。

いきなりこんな入り方するのもどうなんだろうとは思うのですが、正直4月は昔からあんまり好きじゃありません。
学生時代から新しいところに通うとか、進級して身の回りの些細な事ですら変わってしまうことをとにかく億劫に感じていました。
決まったカレンダー、時の流れによって強制的にリセットされて勝手に心機一転させられるのがどうにも納得いかないというか、いや、納得も何もそういう仕組みなので受け入れるしかないわけですが、こっちの気持ちが追いついてからにしてほしいという感情でした。
まあ随分とわがままですし、言っている事はめちゃくちゃなんですけど。

一応誕生日のある月なのでいい思い出がないわけでもないのです。それでも学生時代からの記憶がそのまま塗り替えられることなく引きずられているせいで4月とはまだ仲良くなりきれていません。
共感していただける方がいたらそれはそれで嬉しいのですが、とはいえこんな負の感情は持っていないに越したことありませんからいないことを願います。

健やかな年度始め

4月があんまり好きじゃないというほんとにどうでもいいお話をしましたが、今年の年度始めに関しては大変健やかで爽やかに迎えることができています。
その理由は、いくつかあるお気に入りのラジオ番組が無事改編期を乗り越えて継続されたということ。そしてもちろんわが心のクラブが素晴らしい戦いぶりで開幕5連勝をしているからということに違いありません。

この記録をどこまで伸ばせるか、ということが気にならないわけではないですが、とはいえ何より大事なのは目の前の1試合です。
ということで今回も次の試合をそれなりに展望していきます。今回もメインはAlbiWAYをご覧くださいということで、こちらでは書き切れなかった部分を拾ってまいります。

今週アウェイで対戦するのは今季J2へ初昇格を果たしたSC相模原です。

粘り強さが身上

今回何より触れておきたい話題としては、今季初めて3バックをベースとするチームとの対戦であるということです。
J3で戦っていた昨年の途中に4バックから3バックへ変更したそうですが、J2という新たな舞台になった今季も、ここまでの5試合全てが3-5-2というシステムでスタートしています。今季これまでの5試合中、途中で形を変えたケースというのも4節・大宮戦の後半に4-4-2にしたのみだったはずです。
そのシステム変更を施した45分間に初得点を挙げて初勝利までもぎ取ったわけですが、それでも次に行われた前節・金沢戦ではやはり3-5-2でスタートしてそのまま途中で変更することもなかったので、恐らく今節も3-5-2で臨んでくることが予想されます。

3-5-2と言っても守る際は両WBが下がるので5-3-2となります。そして全体の守備ラインはミドルサードからディフェンシブサードと低めの設定です。
最前線の2トップも相手の最終ラインまでプレスを掛けるというよりも、ボランチへパスを入れさせないようにハーフラインあたりまで引いて対応するというのがタスクになっています。

最終ラインに5人、その前の中盤に逆三角形の形で中央に3人ですから、とにかく中央のエリアやゴール前をがっちり固めている印象です。対戦相手の監督さんはもちろん、三浦監督自身も口にしていたように『粘り強さ』というのが相模原というチームの最大の特長と言っていいでしょう。
実際ここまでの5試合で失点を5に抑え、さらにスコアレスドローも2試合というのは、初挑戦のJ2で押し込まれる時間も長い中で大いに健闘していると言えるでしょう。

形作れずとも一発あり

攻撃についても少し触れておきます。
J2という初めての舞台においてもある程度粘り強さを発揮して手応えを感じられている守備に対して、ここ2試合連続で点が取れるようになってはいるものの、攻撃面はなかなか苦労が多いように見えるのは否めないところです。

攻撃の特徴を大雑把に言ってしまえば堅守速攻ということになるかとは思います。そのためリーグワースト2位のポゼッション率に関してはそもそもそういうチーム作りではないようなので問題はないのかなと感じます。
しかし、いかんせん5-3-2で自陣にがっちりブロックを作って守るのが基本型なのものですから、そこから前へ出て行くのには距離が遠く、速く攻めようにもミスが起きたり、長いボールも確率が悪くて攻めの形が作り出せない展開が多くあるように見受けられました。

1つの狙いとして、マイボールにしたらまず前線にいる2トップへ入れようという意識は感じられます。見るからにフィジカルの強いユーリや、技術もありつつある程度強引にも行けるホムロというブラジル人コンビは前節も確かにカウンターの起点であったり、何ならその2人で見せ場を作るシーンだったりがありました。
しかし対戦相手だった金沢が、ユーリへのロングボールを始めとした縦パスにはCBとボランチがすぐ挟みに行けるような迎撃態勢を取ってきたことで多くの攻撃の芽が摘み取られてしまっていたように思います。
また全体のラインが後ろに重い上に中盤も3人ということで、長いボールを入れたとしてもその後のセカンドボールへの反応が遅れてしまうという難点が浮き彫りとなってもいました。

さらに、後ろから繋いでいこうとする場面もいくつかあったのですが、プレッシャーを掛けられることで簡単なミスが起きたり、精度が落ちたりするシーンが散見されました。やはりこういった不安定な部分があるからビルドアップからの攻めは数も少ないのかなというのは想像されます。

苦労が多いということでマイナスな部分を書いてきましたが、脅威となるのはやはりセットプレーです。
先に挙げた2人の外国人に加えて我々もよく知っている平松ももちろん警戒すべき選手でしょうし、さらに3バックの選手達も高さや強さを武器としている選手が揃っています。またキッカーの方も右なら芝本、左なら舩木や藤本と多彩に揃っているということで厄介極まりない印象です。

そして忘れてはいけないのがロングスローです。
アタッキングサードくらいの高さで得たスローインは、これまでの試合を見る限りほとんどロングスローでゴール前へ供給していました。しかも驚くことにロングスローを投げられる選手が梅井、船木、ユーリと3人もいます。特に両足を揃えた状態から全身のバネを使って投げてくるユーリの遠投は注目且つ警戒すべき部分かなと思います。

https://youtu.be/XVRqvhCjG_M

凡時徹底

新潟がここまで対戦してきた5チームは、基本的に自分達がボールを持って主導権を握りたいチームばかりでした。ですからお互いの特徴がぶつかる中でも質の高さであり切り替えの速さで優位に立つことによって勝利を手繰り寄せることができていました。
しかしポゼッションを気にせず割り切って後ろに人数を掛けてくる相模原に対しては、ボールを持って押し込む事がかなりの確率で計算できる半面、最後のところでこじ開けられずに攻めあぐねる展開は十分に考えられるでしょう。

そんな相手に対して新潟が今節狙うべきこととしては、できるだけ前線からプレッシャーを掛けることと、セカンドボール争いでしっかり勝つことをセットで意識することというのがまず1つ言えるでしょう。
先程金沢戦の相模原について『セカンドボールへの反応が遅れる難点があった』と書きましたが、構造的に出た難点であると同時に対戦相手の金沢がしっかりそこを意識してできていたからこその現象でもありました。
仮にこれができなければカウンターで守備に走らされることは多くなるでしょうし、相手陣内に押し込んで試合を進めたいという大前提が崩れかねません。
つまりは攻撃は最大の防御であるということです。

また、相手3バックの脇であるサイドのスペースをWBが戻る前の早い段階で狙うことも大事になってくるかと思います。3バック攻略には定石の手段ですが、そこを素早く取ることができれば相手のCBを釣り出せるわけですから、サイドを制することがそのまま中央を陥れることにも直結してきます。
改めてという感じの事ではありますが、前節の善朗やロメロの中央からサイドのスペースに抜ける動きが今節も多く見られることを期待したいと思います。

最後に

開幕から絶好調で迎える、これまでとは違うスタイルのチームとの対戦。こういうタイミングで躓く可能性は大いにありますし、それをきっかけに調子を崩すパターンもあるでしょう。というか古今東西でよく見られます。
徹底と集中が大事になるような気がします。

難しい試合になるとは思いますが、今節も力強く咲き誇ってくれると信じつつ応援したいと思います。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。