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オレラグ

肌も心も潤うゴールを【展望】第40節 ザスパクサツ群馬戦

2021年11月20日

こんにちは。

『クリーチャー』『デッキ』『ターン』
最近外を歩いている時にすれ違った小学生たちが発していたこれらの言葉。
この言葉が聞こえた瞬間、脳内にはかつて通っていた小学校の教室の風景、そして今はどこで何をしているかも分からないクラスメートの顔がフラッシュバックすると同時に強烈なノスタルジーに襲われました。

これらの言葉は遊戯王で使われる用語です。
正直自分は全く興味がなかったのでカードも持っていなかったのですが、それでも周りでやっている友達はたくさんいましたから、15年以上ぶりに聞こえてきたその響きは一気に当時を思い起こさせてくれました。

この感覚をアルビレックスにまつわる言葉の響きで当てはめるとするならば、自分的には『ベットのクロスにセルジオがヘッド』あたりでしょうか。実際にそういうシーンがあったかはちょっと思い出せませんが、響きの感覚で言うとこのくらいのノスタルジーでした。

1でも拾う粘り強さ


はい、本題いきます。
アウェー連戦の1つ目となる今節ということで、お隣群馬は正田醤油スタジアムにてザスパクサツ群馬との対戦となります。
終盤戦、残留を懸けて臨んでくる相手との対戦パート3です。

まず前回をおさらいしておくと、第4節にホームで対戦して2-1と勝利を収めました。ちなみにそれが群馬的には今季初の連敗でもあったようです。
それ以降も群馬は苦しい戦いを強いられることとなり、ちょうどシーズンの折り返しとなる21節終了後に奥野さんから久藤さんへの監督交代が行われました。

久藤さん就任直後は6試合負けなしとブースト的に復調の気配を見せましたが、9月以降前節までの12戦ではわずか2勝に止まり、残り3試合という現状において降格圏との勝ち点差が4という気の抜けない位置となっています。
ただ苦しい試合が続いているとはいえ、前半戦は2連敗が1回に3連敗が3回あったのに対して、久藤さんになってからの後半戦では2連敗が1度しかないということで、粘り強く1ポイントでも奪うという戦いはできるようになっていると言えるでしょう。

より柔軟な選択肢

戦い方に関しては監督が替わってからも概ね変化はありません。
4-4-2を基本システムとして、守備はある程度高い位置から行い、攻撃はポゼッションしながら丁寧に組み立てるというのが軸となっています。
ただ奥野さんの時と比べると、そのポゼッションにこだわり過ぎないようになっている印象はあります。

ボランチ1人が下りて後ろを3人にし、残ったボランチがアンカー的になると同時にその脇に両SHや大前が顔を出し、SBは高い位置まで出て幅を取るという一連の可変、ローテーションは変わらずに基本としてある中で、例えば相手が前から激しくプレスに来て思うようにボールを繋がせてもらえなかったり、またはとにかく縦横をコンパクトに保って内側を閉めることにより外側で回すだけになったりという展開を強いられた場合には、以前よりもシンプルにサイドの裏へ送ってFWが流れて起点を作りにいったり、サイドチェンジによって対角のスペースへ一気に展開したりという選択をするシーンが増えたように感じました。

そしてそれが結果的にビルドアップにこだわり過ぎて起こっていたミスを減らし、ショートカウンターからのピンチを招くリスクを軽減することにも繋がっているように思います。

根気強く

守備に関して、これは前節の愛媛とも似た印象にはなるのですが、以前よりも守備ブロックの隙間をやられることは少なくなったように感じます。

基本はまず2トップが相手のボランチを消すところから2CBへ出ていき、相手が後ろを3人にしてもそこにはすぐSHが出られるように準備して前から奪いに行く態勢を取るチームです。

それでも場合によっては構えて守る時もある中で、ミドルサードにブロックを敷きつつ、相手が後ろで持っているところはある程度やらせて、入ってきたところをスライドしたりチャレンジカバーで1人1人が出たりして自由にやらせないという意識付けと精度が上がっているように感じました。

ただ後半になって各々疲労が出てくると少し2トップによる制限が緩くなり始めたり、それによって全体が下がり過ぎて苦しくなったりして結局我慢し切れない部分は何試合か見た限りですが見受けられました。
ですからこれはいつも通りと言えばいつも通りのことではあるのですが、しっかりポゼッションをして主導権を握りながら、相手の守備網に穴を開ける作業を根気強くやり続けることが肝要かなと思います。

ちなみに監督交代前も含めて今季先制点を奪われた21試合の成績は6分け15敗ということで逆転勝ちというのは1つもないそうです。
また久藤さんになってから挙げた5勝は全て完封勝ちということなので、裏を返すと失点した時点で勝てていないということがここまでの戦績からは言えるので、我々としてはとにかく先制点、とにかく1点というのが欲しいですし、それが取れると一気に勝ち点への期待値は膨らむかなという感じです。
まあもちろんこれらはあくまでもデータなので変なフラグにならないことを祈りたいとも思います。

シュートは少ないけど一発はある

群馬はシュート数がリーグでも最小とかワースト2位とかそのくらいの少なさのようで、ボールを持ってある程度いい運びができてもシュートまで行き切れないという部分は1つ課題としてあるようです。

積極的に打ってくる相手であれば、打たせないようになるべく高い位置からということが対策としては言えます。
逆にシュート数が少ないチームに対しては、もちろん同じような意識も大事にしつつも、仮に少しラインが深くなったり、ボールホルダーに一瞬寄せ遅れたりしたとしても、ギリギリまでシュートコースを塞ぎにいくような粘り強いアプローチをより心掛けることでシュートという選択を躊躇してくれる可能性も出てきますから、そういったことも大事になってくるのかなと思います。

しかしその際、セットプレーが強みである群馬ですから焦って飛び込んでファールという流れは十分に気を付けたいところです。
大前という屈指のキッカーがいて、畑尾や青木、さらに今節はケガの影響もあって出場可否が不透明ではありますが、我々もよく知っている大武などのストロングヘッダーが揃っています。

また特に青木に関しては、ゴール前で合わせるだけでなくそもそもポストプレーヤーとして幅広く動いて起点を作ることに加えて体を張ってセットプレーを獲得することもできる選手です。
そういった意味では大前に勝るとも劣らないチームにとって不可欠な存在だと思うので注目選手に挙げてみました。

最後に

人間には視覚から入った記憶の方が鮮明に残るタイプと聴覚からの方が残るタイプがいるというのを最近ラジオで聴き、それじゃあ自分は聴覚の方が残るタイプなのかもということを感じさせられたのが冒頭のエピソードでした。

そして振り返るってみると、スタジアムに響くチャントを最後に生で聴いたのが今回の会場で行われた昨年の開幕戦でした。
それが最新の記憶であり美しい記憶でもある分、今も動画サイトなんかでチャントを聞くとあの日の敷島の光景が鮮やかに蘇るのです。

まだ残念ながらしばらく声は出せない状態が続きそうなわけですが、声はなくとも昨季の開幕戦の記憶をもすっかり上書きしてくれるほどの勝利を期待したいと思います……

と、まあ我ながらだいぶ強引に最初の話から最後へとくっつけた感じは否めませんが、まあそんなことはいいのです。

9月以来の連勝を目指しましょう。がんばろう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。