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オレラグ

記憶に残るような日に【展望】第8節 ツエーゲン金沢戦

2021年4月16日

こんにちは。

先週末はBCリーグの2021年シーズンが開幕しました。
新潟アルビレックスBCはまず土曜日、群馬ダイヤモンドペガサスを相手に12-8という乱打戦を制して5年ぶりの開幕戦勝利を挙げました。さらに翌日福島レッドホープスとのホーム開幕戦では、前日とは打って変わってロースコアとなったゲームを2-1の僅差で物にして、なんと2008年以来となる開幕連勝を達成しました。

10年ぶりに橋上さんが監督に復帰されたということで楽しみにしていたものの、オープン戦では8戦して2勝しかできていなかったのでちょっと心配だったのですが、開幕して見たらそんな心配も杞憂に終わりました。
いやーめでたい、素晴らしい。

個人的に気になっている注目選手としては、内藤・松島の関西出身二遊間コンビとか、高卒とは思えないくらい体格ががっしりしていて風格すら感じさせる加茂暁星出身の荒木とか、その他にも何人かいるのですが、一番は今年もやっぱり投手の古田青依です。昨年から変わらず気になっている選手なのですが、理由は単純でやっぱりアンダースローの投手は気になっちゃうというか、推してしまうのです。
開幕戦では8回にリリーフとして出たもののホームランを打たれるなど、オープン戦で少し見た時も含め、まだちょっとピリッとしない現状ではあるのですが、これからの活躍を期待したいと思います。

試合はYoutubeで配信されていたりもするので、野球もぜひご覧いただいて、応援していただければと思います。

固定されたメンバー

さて、サッカーの話に入ろうと思います。今週末は今月唯一のホーム開催となるツエーゲン金沢戦です。
ということでいつも通り対戦相手である金沢についていくつかの印象をダラダラ書いていこうと思います。

就任5年目ということでもうすっかり長期政権となったヤンツーさんの下、今季の金沢もやっぱりハードワークをベースにしっかり戦えるチームであることに変わりはありません。
6節に金沢と対戦した町田のポポヴィッチさんも『ディシプリン(規律)もオーガナイズ(組織)もしっかりしている』と仰っており、さらに『無駄を省いて最短でゴールへというプレーが好感を持てる』なんてことも仰っていました。
要は昨年以前と大きな変化はなく、継続したチーム作りがされているということです。

例年の如く選手の入れ替わりはなかなか多く、特にFWは昨年チーム得点王と2位だった加藤、ルカオが共に抜け、さらに山根も抜けました。そしてそこを補うべく横浜FCから瀬沼、愛媛から丹羽が加わり、顔触れは一新された印象です。
そんな前線に入れ替わりが多かったこともあって、2トップ+両SHの攻撃陣4人のところはここまで基本的に新加入の選手がスタメンを張っています。さらに言ってしまえば直近の千葉戦でスタメンだった11人のうち、実に7人が今季新加入の選手でした。

とはいえ、連携がうまくいっていないとかちょっとした違和感が垣間見えるみたいな印象は特にありません。それはここまでの7試合でスタメンを入れ替えたのが3節の北九州戦で右SHを嶋田から大石にしたのみで、あとは全く同じ11人を毎試合スタメンに選んでいるからというのがあるように思います。
うちもかなりスタメンは固定されてきていますが、恐らく現状では金沢がリーグの中で最も同じ11人を常にスタメン起用しているチームになっているはずです。
もしかすると新加入が多いからこそ同じメンバーでやりつつ慣らしていくみたいな狙いもあったのかもしれません。これは単なる推測ですが。

ちょっと違う表情

では次にもう少しピッチ上の具体的な話について。
と言っても、4-4-2の基本布陣から守備はしっかり人を捕まえつつ積極的にボールを奪いに行き、攻撃ではサイドから仕掛ける形を得意としているという大枠はやはり不変と言えるでしょう。

ただそんな中でもちょっと違う表情も増えているように感じた部分が、少しボールを持つ時間が増えているということと、中央に差し込んでくるケースが増えているというところです。

ポゼッションの増加に関してまずは単純なデータから読み解くと、昨年の平均支配率が43.9%だったものが今季は現時点で49%になっています。
まだたったの7試合ですし、5節の相模原戦や前節の千葉戦のように相手がブロックを敷いてきた分だけ数字が上がったというのもあります。また対戦相手の特徴との噛み合わせによる各チーム間の差もあるので、あくまで参考程度にはなりますが、それでも昨年は30%台だったヴェルディや北九州相手に45%近く持てるようになっていましたし、それ以外の試合でもボールを持って主導権を握る時間帯は長くなっている印象です。

そしてもう1つ、中央に差し込むケースが増えているということについてですが、こちらはやはり今季加入した前線4人の存在が影響しているように感じます。
2トップである瀬沼と丹羽は、今まで金沢のFWがやっていたようなサイドに流れて起点を作るというプレーも見せているのですが、昨年までよりも中央のエリアでポストプレーをこなすシーンも多くなっているように感じます。

そしてそれができているのも、SHがうまく内側に入ってプレーできていることが増えているからという印象を受けました。
SH自身が内側に入って中間スペースでボールを受けることで相手のギャップを突くということもあるのですが、SHがタイミングよく内側に入ってFWのフォローに入れているというのが、中央に差し込むシーンが増えているように感じた1つの要因かなと思います。

SHにいる新入りのお2人さん

そしてそんなSHでプレーしている2人を今回は注目であり警戒すべき選手として挙げておこうと思います。
それが左の大谷と右の嶋田です。

まず今季大宮から加入した右SHの嶋田ですが、レフティーということで内側に入って利き足の左足でシュートなりラストパスなりが出せる特長を持っています。
開幕戦から出色の出来を見せていて、劣勢の状況でも彼の存在感は際立っていました。ここまで数字としても2ゴール3アシストということでチームの総得点10点の半分に彼が関与しています。今年の金沢で最も違いを作れる選手と言っていいでしょう。

そして次に今季富山から加入した左の大谷ですが、彼は嶋田と違ってスピードを活かした縦の突破が武器の選手です。ですから開幕当初はそういった特長のみが目立っていたのですが、5節6節頃から少しずつ内側に入ってボールに絡むシーンも増えたように感じられ、よりゴールに近い位置でプレーできるようになった感じがしました。
また、内側でのプレーも見せることによって本来のサイドから仕掛ける形も活かしやすくなっているように感じます。

思い返せば昨年の途中にも、本来ボランチである本塚やSBが本職の下川(現松本)といった、チームの中でも特にボールを起用に扱えて、狭いエリアでもプレーできる選手をSHに使っていた時期があったので、今年もそのあたりが求められてのSH器用なのかなと感じます。

とにかくこの2人には十分注意しておきたいところです。

やっぱり危険な速攻

ポゼッションも長くなりつつあり、内側を狙ってくることも多くなっているという印象を散々書いてきましたが、実際に今季これまでで奪った10点を見るとやはりアグレッシブな守備で奪ったところから素早く攻め切る形が依然として多いです。

そして前節の千葉戦なんかは典型的でしたが、相手にガッチリとブロックを作られてしまった時にそれをこじ開けるほどのアイディアや崩す術をたくさん持っている感じではまだありません。
うちも基本は前から奪いに行きますし、ポゼッションに関してはリーグでもナンバー1ですから、やっぱり警戒すべきはまず不用意な失い方をして速攻を食らわないようにするというのが一番に言えることでしょう。

また金沢はライン間や選手間のギャップを狙う場合、ここぞ!という“タイミング”で狙ってくるので、複雑にポジションを動かしながら“変幻自在”に間を突いてくるというわけではありません。そのため失った時の守備への切り替えというのは、奪いにいくにしてもブロックを作るにしても陣形は整えやすいので非常にスムーズでもあります。
そして改めてですがハードワークであり球際といった部分はヤンツーさんのチームですから言わずもがなしっかりしていますし、基本的に当たり前を当たり前にできるチームなので、ユニットで突破したり崩したりというのは大変な作業になるでしょう。

だからこそ前節山形戦同様、前からの守備で相手のビルドアップの隙を突くというのは今節も重要になってきます。また激しくプレスに来られるとセーフティーに長いボールを蹴るシーンも多いですから、それで回収して自分達の時間を長くすることも勝利の確率を上げるためには大切な部分かなと思います。

最後に

今季の金沢は開幕3戦こそ1勝1敗1分の五分スタートでしたが、4節から3連勝を達成し3位まで浮上しました。そして前節は千葉に敗れたということで、今節は連勝がストップした後のリスタートの1戦となります。連勝したままその勢いを持って来られるのもそれはそれで嫌ですが、1回気を引き締め直してやってくるというのもヤンツーさんのチームであれば尚更嫌な感じです。
まあただ嫌がっていたってどうしもないですから、今節も自信を持って戦うのみでしょう。

そういえば金沢戦と言えば至恩の衝撃デビューが思い出されます。あと調べると試合当日の4月17日はバース・掛布・岡田のバックスクリーン3連発があった日でもあるそうです。
善朗、至恩、ロメロの2列目3連発なんてことも妄想したりなんかしつつ、とにかく今節もそんな語り草になるようなゲームになってくれることをを期待したいと思います。

まだ8節とはいえ1位対3位の上位直接対決、勝ちましょう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。