オレラグ
ほろ苦い二十歳の夏【戦評】第11節 レノファ山口FC
2020年8月14日
こんにちは。
まさかアルビレックスの公式LINEでトミタ栞ちゃんのフレーズが引用されるとは思わず、昔から好きだった自分としてはなんだか勝手に嬉しくてテンション上がってしまいました。
ちなみにトミタ栞ちゃんの中で個人的にお気に入りの曲は『線香花火』です。今の季節にもピッタリですのでぜひどうぞ。
ちなみにトミタ栞ちゃんの中で個人的にお気に入りの曲は『線香花火』です。今の季節にもピッタリですのでぜひどうぞ。
冒頭から脱線失礼。
いやそれにしてもほんとに『難儀らった』です。19時半頃までに思い描けていたシナリオは一体どこに消えて行ったのか分かりませんが、とにもかくにも4試合ぶりの勝利。選手、スタッフのみなさんに温かい拍手と大きな労いを送りたいと思います。
いやそれにしてもほんとに『難儀らった』です。19時半頃までに思い描けていたシナリオは一体どこに消えて行ったのか分かりませんが、とにもかくにも4試合ぶりの勝利。選手、スタッフのみなさんに温かい拍手と大きな労いを送りたいと思います。
スタメン
ではこの日のメンバーから。
まずGKがケガから復帰の小島ということで、開幕戦以来の出場となります。フィールドではゴンサが2試合ぶりのスタメンになった以外は前節と同じということで大宮戦からの変更は2人でした。これまで4人、5人を毎試合替えながら戦っていましたが、2人というのは2節から3節の1人に続いて少ない入れ替えです。
とはいえ、ベンチには今季初めてモリシュンと達也さんが入りました。
まずGKがケガから復帰の小島ということで、開幕戦以来の出場となります。フィールドではゴンサが2試合ぶりのスタメンになった以外は前節と同じということで大宮戦からの変更は2人でした。これまで4人、5人を毎試合替えながら戦っていましたが、2人というのは2節から3節の1人に続いて少ない入れ替えです。
とはいえ、ベンチには今季初めてモリシュンと達也さんが入りました。
対する山口は前節から5人変更。
高井と佐藤が3試合ぶり、武岡が6試合ぶりで森が7試合ぶり、そしてサンドロは開幕戦以来のスタメンとなりました。
高井と佐藤が3試合ぶり、武岡が6試合ぶりで森が7試合ぶり、そしてサンドロは開幕戦以来のスタメンとなりました。
前半
前節とは打って変わって、素晴らしい立ち上がりを見せます。
開始1分に中島から新井で左サイドの裏を取り、中央での細かい繋ぎから3分でFKもあれば、サイドチェンジを使った展開からクロスもあって、DAZN解説の勲さんも「山口のプレッシャーの掛け方を見て、細かいボールで繋ぐのか、長いボールで1つ飛ばすのか、その辺の判断が非常にいいと思います」と仰っていました。
開始1分に中島から新井で左サイドの裏を取り、中央での細かい繋ぎから3分でFKもあれば、サイドチェンジを使った展開からクロスもあって、DAZN解説の勲さんも「山口のプレッシャーの掛け方を見て、細かいボールで繋ぐのか、長いボールで1つ飛ばすのか、その辺の判断が非常にいいと思います」と仰っていました。
そして15分、そんないい流れの中でしっかり先手を取ります。
至恩の左CKが一旦はクリアされますが、中島とのパス交換から再び至恩がもらうと、エリア内へ仕掛けて行ってマイナスのパス。待っていたのはマウロ!
お見事!丁寧に右隅へ蹴り込みました。
クリアされたところで一旦戻りかけたマウロでしたが、拾い直したところでその場に止まってフリーでボールを呼び込むことに成功しました。CKからの失点が多い山口の弱点をしっかり突くことができた得点と言えそうです。
至恩の左CKが一旦はクリアされますが、中島とのパス交換から再び至恩がもらうと、エリア内へ仕掛けて行ってマイナスのパス。待っていたのはマウロ!
お見事!丁寧に右隅へ蹴り込みました。
クリアされたところで一旦戻りかけたマウロでしたが、拾い直したところでその場に止まってフリーでボールを呼び込むことに成功しました。CKからの失点が多い山口の弱点をしっかり突くことができた得点と言えそうです。
先制点を奪い、飲水タイムを挟んでもうちのペースは変わりません。
18分にはビルドアップからサイドチェンジがあって、鋭い楔が入ってというテンポのいい繋ぎからアタッキングサードに入るシーンを作れば、直後には高い位置からの守備で奪い切って新太のミドルというショートカウンターの形も作ります。
18分にはビルドアップからサイドチェンジがあって、鋭い楔が入ってというテンポのいい繋ぎからアタッキングサードに入るシーンを作れば、直後には高い位置からの守備で奪い切って新太のミドルというショートカウンターの形も作ります。
すると29分でした。
ここもビルドアップから史哉が鋭い楔のパスを供給。ライン間で受けた新太は少しトラップが浮いて潰されかけますが、山口の選手同士で重なってしまい、こぼれ球を新太自ら拾ってスルーパス。シルビが抜け出してシュート。
GKが弾いたボールを全力で走り込んでいたロメロ!2点目!
ロメロよくつめてきました。シルビと新太もスムーズな連携でした。ただ何より史哉の楔です。あの距離であのパスをビシッと味方に通してしまうのはさすがです。あんな楔を入れてみたい人生でした。
ここもビルドアップから史哉が鋭い楔のパスを供給。ライン間で受けた新太は少しトラップが浮いて潰されかけますが、山口の選手同士で重なってしまい、こぼれ球を新太自ら拾ってスルーパス。シルビが抜け出してシュート。
GKが弾いたボールを全力で走り込んでいたロメロ!2点目!
ロメロよくつめてきました。シルビと新太もスムーズな連携でした。ただ何より史哉の楔です。あの距離であのパスをビシッと味方に通してしまうのはさすがです。あんな楔を入れてみたい人生でした。
さて、山口はこのシーンで負傷してしまったサンドロ→ヘナンという交代を経てゲーム再開となります。
新潟は攻撃ではポゼッションしながら、守備では速いプレッシャーを掛けながらというのを継続していこうというのは見えましたが、34分には安在のクロスに高井がヘッドというこの日最初のピンチを迎えます。ちょっと雲行きが怪しくなってきたかなと思ったまさにその直後でした。
36分、ポストプレーをした新太からのパスがズレてしまい中盤で奪われると、縦パスをイウリがもらってDFをかわしてから浮田へ。右でもらった浮田が左足でニアを打ち抜きました。1点返されます。
新潟は攻撃ではポゼッションしながら、守備では速いプレッシャーを掛けながらというのを継続していこうというのは見えましたが、34分には安在のクロスに高井がヘッドというこの日最初のピンチを迎えます。ちょっと雲行きが怪しくなってきたかなと思ったまさにその直後でした。
36分、ポストプレーをした新太からのパスがズレてしまい中盤で奪われると、縦パスをイウリがもらってDFをかわしてから浮田へ。右でもらった浮田が左足でニアを打ち抜きました。1点返されます。
終盤、高い位置からの守備で奪ったところからシルビのミドルがあったり、史哉のインターセプトから新太が抜け出したりと、1点返された後もチャンスはありましたが、決め切れず。
前半終了、2-1。
前半終了、2-1。
後半
開始早々に非常事態が発生してしまいます。
51分、前から奪いに行った至恩が眞鍋に対して体を当てにいった格好となってしまいファールとなり、2枚目のイエローで退場となります。アルベルさんの仰る通り「幼いファールと言わざるを得ない」ものでした。20歳になってから初めての試合で退場なんてまあ、何とも言い難い経験をすることになってしまいましたが、大いに反省といったところでしょう。
51分、前から奪いに行った至恩が眞鍋に対して体を当てにいった格好となってしまいファールとなり、2枚目のイエローで退場となります。アルベルさんの仰る通り「幼いファールと言わざるを得ない」ものでした。20歳になってから初めての試合で退場なんてまあ、何とも言い難い経験をすることになってしまいましたが、大いに反省といったところでしょう。
応急処置として一旦シルビが左SHに下りて数分間プレーした後、57分にシルビ、ロメロ→善朗、島田の2枚替えを行います。
善朗が右SH、島田がボランチに入り、中島が左SHへシフトしました。
1人少なくなったことで、前からのプレッシャーは難しくなりますから必然的にラインをある程度下げてブロックを作っての守備へ変わります。ただ、59分の山口のカウンターが発動した際もベンチから「下がるな!」という大きな声が飛んでいたように、下がり過ぎないということはその後の飲水タイムでも伝えられたそうですし、ピッチの中でも選手同士で声を掛け合っているようでした。
善朗が右SH、島田がボランチに入り、中島が左SHへシフトしました。
1人少なくなったことで、前からのプレッシャーは難しくなりますから必然的にラインをある程度下げてブロックを作っての守備へ変わります。ただ、59分の山口のカウンターが発動した際もベンチから「下がるな!」という大きな声が飛んでいたように、下がり過ぎないということはその後の飲水タイムでも伝えられたそうですし、ピッチの中でも選手同士で声を掛け合っているようでした。
63分に山口は武岡、森→川井、池上を投入し、さらに飲水タイム明けの72分には浮田、安在→小松、田中とフレッシュな選手を次々と投入してきます。小松とイウリが2トップで池上と高井が2列目の両サイド。そしてこれまでの試合でもやってはいましたが、本来ウイングを主戦場としている田中を左SBに置く攻撃的な布陣にして来ました。
対して新潟は68分に新太、史哉→矢村、田上を投入します。
すると矢村は、前線に送られたボールをキープしてファールを誘ったり、高い位置からしつこく守備をしたりしてチームを助けます。田上もゴール前で跳ね返すのはもちろん、スペースへのフィードであったり、自らもコーナーでキープをしたりして時間を進めます。
結果的に逃げ切る上で2人は大きな貢献を果たしてくれました。
対して新潟は68分に新太、史哉→矢村、田上を投入します。
すると矢村は、前線に送られたボールをキープしてファールを誘ったり、高い位置からしつこく守備をしたりしてチームを助けます。田上もゴール前で跳ね返すのはもちろん、スペースへのフィードであったり、自らもコーナーでキープをしたりして時間を進めます。
結果的に逃げ切る上で2人は大きな貢献を果たしてくれました。
終盤、クロス、ロングボール、そしてセットプレーからゴール前に迫られますが、新潟は何とか体を張ってしのぐと共に、達也さんを投入し、ボールパーソンもなるべくゆっくり時間を掛けて渡して、クラブ全員で逃げ切りを図ります。
最後の方にはハンドかどうかというシーンがあり、山口は抗議をする中で川井が退場となり、さらにその後も両チームエキサイトする大荒れな展開となりましたが、何とか耐え抜きました。
最後の方にはハンドかどうかというシーンがあり、山口は抗議をする中で川井が退場となり、さらにその後も両チームエキサイトする大荒れな展開となりましたが、何とか耐え抜きました。
試合終了、2-1。
こんな風になるつもりは当然なかったと思いますが、まあ、何はともあれ、4試合ぶりの勝ち点3ゲットです。
こんな風になるつもりは当然なかったと思いますが、まあ、何はともあれ、4試合ぶりの勝ち点3ゲットです。
成長段階
2点リードした後の戦い方についてちょっと。
たぶん急に落ちたというか緩くなったような違和感を覚えたのは自分だけじゃないのかなと思います。それについて考えた時にゲームの進め方とかコントロールするやり方が確立できていなかったり未熟だったりして、アルベルさんの言葉を借りればそれはつまりまだまだ「成長段階のチーム」という事なんだろうと感じました。
ちなみに余裕をかましたとか、相手に対して驕りが出たとかそういうことではないかなと思っています(そんなことしていたら今頃勝ち点1も取れてないでしょう)。やろうとはしているけど単純に曖昧だったり不明瞭なところがあったりということです。
たぶん急に落ちたというか緩くなったような違和感を覚えたのは自分だけじゃないのかなと思います。それについて考えた時にゲームの進め方とかコントロールするやり方が確立できていなかったり未熟だったりして、アルベルさんの言葉を借りればそれはつまりまだまだ「成長段階のチーム」という事なんだろうと感じました。
ちなみに余裕をかましたとか、相手に対して驕りが出たとかそういうことではないかなと思っています(そんなことしていたら今頃勝ち点1も取れてないでしょう)。やろうとはしているけど単純に曖昧だったり不明瞭なところがあったりということです。
例えば失点シーンなんかも、新太にボールが入るまでの過程としては、相手が前から激しくプレッシャーに来る中で小島も使いながら落ち着いてボールを動かして、自分達の時間を作ろうという意図は見られました。
しかし、ポストプレーで新太にボールが入った後のミスを発端に速攻からやられてしまいました。
アルベルさんも2点リードした後について「攻撃の奥行きを失ったがゆえに、コントロールを失った」と仰っていて守備の問題ではないということをお話されていましたが、この失点シーンなんかは象徴的かもしれません。
しかし、ポストプレーで新太にボールが入った後のミスを発端に速攻からやられてしまいました。
アルベルさんも2点リードした後について「攻撃の奥行きを失ったがゆえに、コントロールを失った」と仰っていて守備の問題ではないということをお話されていましたが、この失点シーンなんかは象徴的かもしれません。
よりしたたかに
本来は早いうちに点差を広げて勝負を決めてしまって、あとは上手に自分達でボールを持ちながら試合を終わらせるということができれば、連戦であることも考えると理想でした。
仮に連戦でなかったとしても、後半の10人になってからの時間も含めて自分達でボールを動かして“攻めずとも攻めさせない”という戦い方は今後伸ばしていかないといけない部分の大きな1つだと感じます。
仮に連戦でなかったとしても、後半の10人になってからの時間も含めて自分達でボールを動かして“攻めずとも攻めさせない”という戦い方は今後伸ばしていかないといけない部分の大きな1つだと感じます。
守備自体では前半30分頃までのような積極的なプレスで運ばせずに取り切ってしまうことができていましたし(4分23秒や27分30秒のように相手のSBに入った時の全体の寄せのスピード感は見事でした)、また敵将の霜田さんは「得てして11人の方が攻めづらくなる」と仰っていたように、10人の方がやることがハッキリして守備が堅くなることはありますが、実際1人少なくなってからの時間帯も丁寧なスライドとポジショニングで終盤ヒヤッとさせられた以外は、概ねよく守れていました。
1試合の中でメリハリのある守備を結果的にですが一定以上できていたことからも、次はその守備の時間を減らすためにやはりゲームコントロールが重要になってくるのだと思います。特に今季のスタイルを考えてもそこは大きく成長しないといけない部分と言えるはずです。
最後に
引き分けが続いていた中で、気持ちよく大量得点で完勝してそれに浸ってしまうより、スッキリしないけど何とか勝ち切ったみたいな方が、むしろ引き締まったまま次に行けるからいいかもしれないという考え方はちょっと屈折しているのかもしれません(完勝してくれるに越したことはない)。
いずれにしても「どぉにかなっりっそぉ」な暑さの下での連戦が続きますが、1試合1試合、partido a partidoです。
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。