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オレラグ

いざ、薩摩攻め【Preview】第20節 鹿児島ユナイテッドFC戦

2019年6月28日

こんにちは。
男子のコパアメリカも女子のW杯も残念ながら日本は姿を消してしまいましたね。ただ、どちらも大会としてはここからがさらに面白いので、せっかくだからここまでで気になったところを少し紹介してみますね。
まず、コパの方は進境著しいベネズエラ。
2年前のU20のW杯で準優勝を果たしたのですが、その時のラファエル・ドゥダメル監督がA代表も兼任しており、そのW杯準優勝メンバーもちらほら加わってきていて着実に強くなっています。
特に18番のソテルドはすごいです。見ただけで明らかに違うのが分かるくらいめっちゃうまいです。ご覧あれ。

そして女子W杯の方ですが、こちらはそれほど多く試合を見られていないので情報が少ないですが、気になったのはドイツの20番リナ・マグル。
自分が見た試合ではボランチとして出場しゴールも決めていたのですが、ゴール以外の場面でも数多く見られた積極的な攻め上がりに視線を持っていかれました
調べてみるとバイエルン所属の24歳ということで……おっと、まさかの同学年。俄然気になりそうです。

もし「日本が敗退したからもういいや」と思っている方いらっしゃいましたらちょっとでもご覧になられることを強くお勧めします。

J2初挑戦

さて、アルビレックスのお話をしましょう。
アウェーの連戦となる今週、対戦相手は鹿児島ユナイテッドFCです。

J3から昇格して今季初のJ2を戦っている鹿児島。
これまでの結果をザッと振り返ると、開幕戦で徳島との殴り合いを制して幸先良くJ2のスタートを切りますが、それ以降はなんと5連敗を含む8試合勝ちなし。しかも7試合連続ノーゴールという泥沼にハマります。
しかし、10節に同じ昇格組の琉球を下すとそれからは連勝、連敗もありつつ勝ったり負けたりの紆余曲折を経て、現在は勝ち点20の18位に位置しています。ちなみにホームでは現在連勝中です。

ボールの持てるチーム

基本的なスタイルとしては攻撃的なチームです。
何を持って攻撃的なのかは様々な見方や解釈があるわけですが、このチームはしっかりボールを持って主導権を握りながらゴール、そして勝利を目指すタイプの攻撃的なチームです。

システムは開幕からしばらく4-1-4-1でやっていましたが、8節の大宮戦からはボランチに2人を配置するようになり、現在は4-2-3-1が基本になっています。ポゼッションに向いている4-1-4-1で始めたけれど、なかなか勝てない中で守備の安定を図るために恐らく変更されたのだと思います。
途中加入の二ウドがボランチの一角でハマったこともあり、これが結果的に泥沼の時期を乗り越えるきっかけとなったようです。

しかしシステムは変わっても、スタイルは変わっていません。
ビルドアップからSBは高い位置を取り、SHとトップ下とFW、状況によってはボランチの1人も前へ出て相手のライン間を狙います。
たとえ狭いスペースでも勇気を持って縦パスを入れることができますし、3人目の動きなんかも駆使しながら連動して崩す形は非常に上手です。
今季から就任した金鍾成監督は昨年まで琉球を率いていたということもあるので、琉球に近いイメージと言ってもいいかもしれません。

小柄だけど(だからこそ)足下のしっかりしたチーム

選手起用にチームのスタイルや監督の色がよく表れていると思います。
ここまで主にSHを担っているのは牛之濱(前節脳震盪のため今節は恐らく欠場)と五領なのですが、右利きの牛之濱を左に、左利きの五領を右に置く、いわゆる逆足アタッカーです。
これは内側に入ってプレーする時に利き足でボールを扱いやすいことと、そして何よりカットインしてシュートの形を作れるメリットがあります。
特に右サイドの五領は高質な鋭い左足のシュートを持っているので気を付けたいところです。

そして、本来中盤の選手である赤尾をCBで起用しているところにも特徴が表れていると感じます。
シーズン当初はアンカーで起用され、途中SBでも起用されたりしているのですが、それだけボールをしっかり持てて動かせる選手です。
しかし身長は177cmと高くありませんので、そんな彼をCBで使っているのはボールを大事にしたいというチームや監督の考える色が最も出ているところだと思います。
さらに言えば、これまでCBで起用されてきた選手はみんな180cm以下で、そもそも鹿児島には180cmオーバーのフィールドプレーヤーが3人しかいません(ちなみに新潟は10人)。
この事実にはちょっと驚きましたが、それだけまず足下を重視したスカッドになっていると言えるのかもしれません。そうなると新潟としては、この高さの優位性は是が非でも活かしたいポイントになってくるでしょう。

守備には隙あり(かも)

守備についても少しだけ。
とにかく前からハイプレッシャーというわけではありませんが、ディフェンスラインは高く、そしてコンパクトです。確かに、引いたところで高さがありませんから理に適っているといえば適っています。
また、攻守の切り替えも基本は速いのですが、試合ごとに結構バラつきがある印象を受けました。
だから、鹿児島にとってあんまりうまくいかない外れ(新潟にとっての当たり)な日になってくれると嬉しいのですが、他力本願ではどうしようもありません。
1試合の中でも特に運動量の落ちる後半(これは鹿児島に限りませんが)に多少緩くなることがあるので、そこでいかにチャレンジしていけるかは大事になってきそうです。
具体的には鹿児島のSHとボランチの間が狙い目なのかなと感じました。もちろん最初からそこありきでは相手も閉めていますから、早めにサイドを替えながら相手を動かしつつスライドの間隙を突くイメージが効果的なように思います。

それから、ボールを持ちながら人数を掛けて攻めてくるので、単純にカウンターのチャンスは期待できるのではないでしょうか。
ラインも高いですから一発で裏に抜け出す形を常に狙っておければ、きっといいことがある気がします。

その他

セットプレーからの得点は多くありません。
しかし、前節栃木戦はスカウティングを活かしてショートコーナーから点を取っていましたし、前節に限らずその前のヴェルディ戦も含めてサインプレーはなかなか手の込んだことをしていました。
前節もセットプレーの課題が露呈した新潟としては言わずもがなですが最大限の警戒が必要でしょう。


データ引用元:Football LAB 2019 J2 得点パターン

もう1つ、鹿児島はこぼれ球からのゴールが全ゴールの22%を占めているのですが、20%を超えているのはリーグの中で鹿児島だけです。
これはつまり、それだけ人数を掛けた攻撃ができている証でもあります。新潟としては当たり前のことではありますが最後の最後まで集中することと、予測の部分も大事になってくるのではないでしょうか。

最後に

そういえば、来週は天皇杯があるんですね。しかもつい先日やったばかりの金沢…。
仮に選手は入れ替えたとしても、準備等々過密なのは変わりませんからね。大変です…。
とにもかくにも、なんとかこの連戦を勝って乗り越えましょう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。