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オレラグ

伊予はまだ、16だから〜【Preview】第36節 愛媛FC戦

2019年10月11日

こんにちは。
6日の朝、今年もいよいよ瓢湖に白鳥がやってきたそうです。
確かに最近朝方や夜は結構冷えるようになってきたなぁなんて思っていましたが、これからどんどん寒くなるわけですね。
そう考えると改めて新潟の秋ってとっても短いなと思ってしまうわけですけど、とにかく今年も近いうちに冬がやってくるのは間違いないみたいです。
あと、どうでもいいですけど白鳥って“冬の使者”と表現されますけど、なんかかっこいい気がしてしまいました。
冬の使者・アルビ君……いや、これはちょっと違うな。彼らは別に白鳥ってだけで冬の使者ではないですね。

愛媛FC

さて、冬が近づいているということは言わずもがな、シーズンは佳境も佳境です。マラソンで言えば競技場へ入って最後の直線といった感じでしょうか。
今週、来週と今年最後のアウェー連戦になるわけですが、今節敵地に乗り込んで挑む相手は、愛媛FCです。

現在の立ち位置は勝ち点39の16位。ちなみに一応このプレビューのタイトルについて補足しておきますと、“愛媛ってちょうど16位じゃん”という安易な思い付きから某有名アイドルソングの一節を拝借しただけなので、“愛媛(伊予)は16位ですよ”という以上の深い意味はございません。

上を見ると昇格PO圏とは18差ということで、不可能ではないですが絶望的な状況です。ただ下を見ても降格圏の21位とは残り7試合で10差なので完全に安心はできずとも、バタバタする必要もないといった感じです。
大体40ポイントとか試合数と同じ(42)くらいのポイントがあれば残留の安全圏と言われることを考えれば、今節勝ってさっさとそこをクリアした上で、残り試合は1つでも上の順位を目指すといったところでしょうか。

前回対戦を振り返っておきます。
5月18日の第14節で対戦し3-2の大逆転負けを喫しました。
非常によく覚えております。というのも、その試合のレビューを読んでいただければ分かると思いますが、2点リードから後半入りの10分で追いつかれて最終的に逆転されるというあまりにも脆く崩れてしまった印象が強く残っているからです。
今節はこういうことがないように、いい教訓にするしかありません。

茂木効果

平均のボール支配率は52.3%でリーグ7番目であることからも分かるように、前節の鹿児島もそうでしたが、愛媛も下位に沈んではいるもののボールをしっかり持ってゲームの主導権を握りたいチームであり、攻撃の局面では能動的に組み立てて崩すことのできるチームです。
そんなチームにおいて前回対戦時にはいなかった途中加入の茂木が、後半戦のチーム力アップに貢献しているのはここ何試合かを見た限りでも見受けられました。
3バックの右CBを主戦場としていますが、落ち着いてボールを持てて動かせて運べる選手で、さらに左CBの前野同様SBやWBとしてもプレーできるタイプということもあって、左右の攻撃のバランスは以前よりも整った印象があります。

また、これも茂木加入による効果なのか定かではありませんが、右WBの主力である東京五輪代表候補の長沼のプレーの幅が広がっているようにも感じました。具体的には、元々積極的な攻め上がりや仕掛けが売りの選手で、強みであるライン際での1対1が多かった印象でしたが、最近は以前よりもカットインしたり、中へ入って味方と絡んだりするプレーが多くなったように感じます。
ここ2試合は欠場していて茂木が右WBを務めているので、今節の出場も不透明ではありますが、いずれにしろ以前よりもパワーアップした右の攻撃は気をつけたいところです。

出つつ出過ぎず、結局バランス

ボールを持つということは持つだけリスクになります。それは低い位置であればある程です。愛媛は状況に応じてGKの岡本が少し前へ出たり、ボランチが少し降りたりしながらビルドアップをしてきますが、そこで引っかけられたり、そこから最初の縦パスを中盤で奪われたりして即ピンチというシーンが少なくありません。新潟としては可能な限り高い位置で守備が出来ると良いのかなと思います。

ただ、あんまり前掛かりになっては相手の思う壺です。空いた背後のスペースや少しアンバランスになったラインや選手間のスペースを、愛媛のようにしっかりポゼッションしてくるチームは狙っていますし、狙える力があるからです。
最初に茂木の話しから右サイドの攻撃について書きましたが、よりゴールに直結する局面において特に気をつけたい選手を2人挙げておきたいと思います。
それが神谷と近藤です。

神谷は10番を付けてこのチームで最もタレントがある選手と言っていいでしょう。前節も左45度の角度から右足で巻いてファーサイドへ突き刺す見事なシュートを決めており好調をキープしています。
ただ彼の場合、ボールを持ってこそ輝くタイプなので、新潟としてはいかに入れさせないか、または良い状態で持たせないかが大事になってきます。
逆に言えば入れさせさえしなければグッと存在感を薄くできるはずです。

反対に近藤はボールのないところでの気の利いたプレーが大きな魅力です。相手の間、間にどんどん顔を出してボールを呼び込んだり、時には裏に抜けたり、フリーランニングでスペースを作ったりとチームの潤滑油になっており、ここまで愛媛のフィールドプレーヤーの中で唯一全試合に出場しているというのも頷けるようなプレーヤーです。
彼の場合、新潟としてはあんまり奪いに行こうとし過ぎないことが大事になってくるでしょう。対応としては神谷よりむしろこちらの方が厄介かもしれません。
しかし、ここ最近やれている守備を最低限のベースにしてできれば過度に恐れる必要もないはずです。受けさせていいところと潰さないといけないところをしっかり見極めることが大事になってくるかと思います。

高いラインの裏に広がる大きなチャンスの可能性

愛媛の守備面に目を移すと、こちらも攻撃と同じように大きな変化はなく、以前から継続したやり方でプレーしている印象です。
基本的に前から深追いはあまりせず、相手のCBにはある程度持たせ、全体のラインは結構高めでコンパクトに設定されています。また、相手のSBや開いたCBにボールが入った時、シャドーやWBが奪いに行くのが守備のスイッチになることが多いというのもやはり継続されているように思います。

しかしここ最近の何試合かを見てみると、コンパクトで高めなDFラインの裏を割とあっさり抜け出されるシーンというのが1試合の中でも複数回見られることがありました。
ほとんどの場合は細かく丁寧にラインを上げ下げしてコントロールできており、相手をオフサイドに引っかけることもできているのですが、時々危なっかしい判断があったり、前節の京都戦では解説の岡山さんにも指摘されていましたが、戻る労力を惜しむというか、少し楽をしたいがために大きいリスクがあるにも関わらずオフサイドトラップを掛けに行ったように見えるシーンもありました。

新潟としては前節鹿児島戦の前半にあった、ゴメスからのスルーパスに至恩が抜け出してわずかにオフサイドになってしまったシーンのように、愛媛は3バックですから、WBの裏=CBの脇のスペースはどんどん狙っていきたいところです。
また、奪ってから相手の陣形が整う前に素早く縦へ入れることができれば、中央であっても抜け出せるチャンスはあるように思います。常に狙っておけるとよさそうです。

最後に

締める前にセットプレーについても少しだけ。
前回対戦でもズミさんのFKから大武がヘッドで決めているように、愛媛は特別高さがあるチームではないので今節もセットプレーは大いにチャンスになるのではないでしょうか。よろっと舞行龍のゴールなんて見てみたいところです。
また反対に愛媛の攻撃のセットプレーでは(特にCK)、高さがない分ニアに走り込んで後ろへ逸らす形がよく見られます。これは前回対戦でも何回か先に触られてやられかけていたり、実際その流れからやられたりもしているので、しっかりと準備しておかないといけません。

天気予報ではとりあえず試合当日に台風直撃という最悪の事態は避けられそうです。ただ、前日の移動なんかも含めて油断は大敵です。愛媛へ行かれる方は備えを万全に、とにかくご安全に行って帰って来ていただければと思います。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。