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オレラグ

ネガッたりかばったり【戦評】第32節 ツエーゲン金沢戦

2021年10月5日

こんにちは。

不貞寝からきしょう、やのきしょー、くろかわきしょー、チッキショー………である。
残念ながら目が覚めても負けてました。
実は負けたと思ってたその試合は夢でした~とか、何ならその日の朝にコーヒーこぼしたところから夢でした~みたいな、そんなことを淡く期待していたんですけど、リアルはやっぱりリアル。
そりゃそうです。不貞寝と自覚して寝てるんですから。

あまりに痛すぎる1敗。前日に京都が長崎に敗れているのもありましたから余計に悔やまれるというかダメージの残る敗戦です。
前回対戦同様、圧倒的にボールを持ちながらも今回は前回矢村が決めたような決定打は生まれず。それどころか立ち上がりに失ったゴールをそのまま持って逃げ切られてしまいました。

とりあえず思ったこと書いていきます。

スタメン

まずスタメンですが、うちは前節から4人の変更がありました。
両SBを史哉とゴメスという前々節のコンビに戻し、またこちらも前々節ぶりとなるロメロと、さらに3試合ぶりスタメンの福田が起用されました。

対する金沢の方は前節から2人の変更。
まずは契約のため出場できない泰基に替わって拓殖大在学中の強化指定・長峰が7試合ぶりのスタメン。さらにボランチの一角には6試合ぶりの大橋がスタメンに入りました。

ポケット攻略1

アルベルさんも試合後に仰っていたように、今回も何度目の決定力不足か、といった感じで苦渋を味わうこととなりました。
ということでやっぱり着目したのは攻撃の部分なのでそれについて拾ってみた2シーンを挙げてみます。

まず1つ目が前半31分。

押し込んだ局面で少し左に下りた福田がボールをもらうと、中間のレーンに立っていた善朗がスッと下りて受けてダイレクトで返し、これを福田もダイレクトで裏に送って大外からゴメスが抜け出したというシーンです。

善朗の受けに下りるタイミングも良かったですし、それによって相手のSBだけでなくここではボランチまで釣り出すことができて、裏にスペースを創出しました。
そのスペースを、落としと浮球のいずれもダイレクトによる2つのパスを経由している間にゴメスがこちらもタイミングよく走り込んで深い位置の攻略に成功しました。

ゴメスも話していましたが、このシーン以外にもマンツーマンでしつこく付いてくる金沢の守備に対して、誰かが引きつけて誰かがスペースに抜けるアクション自体は数多く見られました。

ポケット攻略2

続いて2つ目は後半に入ってすぐの48分のシーン。

千葉から縦パスがロメロへ入った後、内側の高い位置にいたゴメスが下りてレシーバーになります。するとそのゴメスと入れ替わるように元々中央にいた福田が開いてサイドで受けると、少し運んでからスルーパスを送り善朗が抜け出してクロスまで至ったという場面です。

まずこのシーンの前に、後半の頭からうちは奏哉と至恩を投入し、それと同時にビルドアップ時の形を少し変化させていました。
前半は右SBの史哉が残ることで後ろを3人にし、三戸ちゃんとゴメスが幅を取って、善朗と福田(時々島田)がライン間というか中央のエリアに立ちつつサイドと関わるみたいな形でした。
これはスタメンが出た時から予想されたように前々節ヴェルディ戦と同じ構造です。

それが後半になると、後ろはもうやれるところはCB2人だけ残す形にしちゃって右SBの奏哉も高い位置を取るようになりました。また至恩を入れたことで幅を至恩と三戸ちゃんの両SHに取らせ、福田と善朗、さらに両SBがライン間や島田の脇に入って内側でビルドアップをサポートする役割を入れ替わり立ち替わり担うようになっていたかと思います。
島田も試合後に『前半と後半で少し形を替えたり‥‥』と話していましたが、ビハインドの状況でより前方に人数を掛けた様子が窺えました。

そういった形にした中でこのシーンでは、最初内側の高い位置にいたゴメスが下りることで相手の右SHを釣り出し、外に出来たスペースを元々中央の低い位置にいた福田がゴメスと入れ替わるように外へ流れることによってフリーでボールを受けられる状況を作り出せていました。

このシーンで少し欲を言えば、福田から直接抜け出す善朗へスルーパスという形も決して悪くありませんでしたが、福田が中央へ寄ってきた善朗へそのまま入れて、ワンタッチで裏へ流したところに大外から至恩が抜け出すという形の方が、同じ深い位置を取るにもゴールを向いた状態で受けることもできますから理想ではあったかなと思います。

相手に隠れない

今回この2シーンを拾ってみたのは、この2つのシーンのようにいわゆるポケットと呼ばれるペナルティエリアの深い位置を取ったり狙ったりするシーンがもっと欲しかったなと感じたからでした。

先程も書きましたが、誰かが相手を引き出して作ったスペースに違う誰かが走り込むという場面はいくつもありました。ただそれはどうしてももう少しサイドのエリア、外側で受ける場合が多かった印象です。

もちろん時間が経つに連れて金沢がより守備ブロックを厚く深くしてきたためにスペースを攻略しづらい状況になってしまったという難しい部分があったことは言わずもがなです。
ただ難しかったとはいえそういう相手に対して悔しいしなかなか受け入れたくもないですが、島田が話していた『崩しきれなかったのは、自分達の実力かなと思います』というのは選手本人が感じていることですから確かなのでしょう。
そうであるならば崩し切れるように質を高めないといけないのだろうと思います。

そしてその質というのは具体的に言うと様々あるのでしょうし、なかなか正確に捉えられてる自信もないのですが、スペースメークや動き出しといったそれぞれのアクション自体はあってもパスが出せてないことがいくつかあったように感じ、これは風間八宏さんがよく仰ってる『相手に隠れてしまっている』ということなのかなという気がしました。

じゃあ隠れないようにするために大事なことと考えると、縦パスに限らず横へ動かすパスも含めたパスのスピードや、トラップの置き所と体も含めた角度、あとは受け手の受けに出て行くタイミングなんかが挙げられるんだろうと思います。
こういったことのちょっとしたレベルアップがポケット攻略にも繋がるでしょうし、それができればより簡単なシュートを狙えるシチュエーションの増加にも繋がるのだろうという感じです。

昇格争いの渦中、とにかく1つも落とせないという状況でこういう時間を掛けて積み上げるしかないようなことを言っても仕方ないというのはあるのかもしれませんが、結局しっかり勝ち切るために点が取れるチームになるためにはこういうことを少しでも上げていく他ないのかなという気がしています。

最後に

ヤンツーさんは試合後に『勝ち点3を取るにはこういう戦い方しかないかなと』と仰っていました。
得点の起点にもなったように、立ち上がりから三戸ちゃんのところはドリブルする空間と時間を与えないようにかなり長峰は意識して寄せに来ていましたし、入りは舞行龍の方からSHの大石が出て少し取りに行く姿勢を見せつつ、少しずつ2トップもライン設定を下げて我慢強く最後の3分の1はやらせないというやるべきことを徹底してやってきました。

ここ数試合もそういったことはできていた中でセットプレーや終盤のわずかな隙を突かれていて、実際この日もPK献上という絶体絶命に陥った場面はあったわけですが、この日はそこも越えて勝ったということで金沢としてはある意味何かきっかけになるような試合になったのかもしれません。
そしてそれはうちからしても逆の意味でポイントになりかねないゲームになってしまったと言えるのかもしれません。
まあそれはそうだったとしても終わってからしか分からないことをわざわざ今考える必要もないわけですが。

ラジオからは『いつでもスマイルしようね』という森七菜ちゃんの歌声が聞こえてきました。正直森七菜ちゃんのかわいい素敵な声でもさすがにすぐスマイルを取り戻すことは難しいくらい傷は大きいです。
ただ世の中願ったり叶ったりいかないなんてことは子供じゃないですから重々分かっているつもりなので、少なくとも水曜か木曜くらいまでにはまた顔を上げてスマイルでいたいなと思います。

うん、がんばろう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。