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オレラグ

月曜日の朝、スイッチを入れた【展望】第19節 ブラウブリッツ秋田戦

2021年6月20日

こんにちは。

寝不足が続いています。
そうです、先週の金曜日から開幕したEUROです。
やっぱり楽しい、いや、ほんとうに楽しい。
何が楽しいかって聞かれても、全部楽しいとしか答えられないくらい楽しい。

フランスやベルギーといったタレント揃いの優勝候補大本命な国はやっぱり強いし、そうかと思えば初出場のフィンランドや北マケドニアも非常にいいチームなので『このカードはまあいっか』というのがないからそりゃ寝不足にもなります。

なんたって4年に1度、今回で言えば延期されたために5年ぶりなわけですから、いつもより1年余計に待たされてやってきたお祭りです。また一層サッカーが好きになれる気がしますし、それと同時に改めてサッカーが好きでよかったとも思えます。
開幕前個人的にダークホースで推せるかもと思ったトルコがあえなく連敗でグループ突破が絶望的になっても、もうそんな自分の慧眼のなさなんてどうでもいいくらい楽しいのです。

ということなので、この1カ月はたぶんこの展望記事にしても試合後の記事にしても、熱量は変わらずとも量と内容は何割か薄くなることが予想されますが、まあいいでしょう。
いつも通り好きなことを好きな分だけ書くことに変わりはないので、これまで通り暇な時に思い出したらでも見ていただけたら幸いです。

J3王者

さて本題です。

毎度この展望記事は試合の前日にアップしていただく形になっているわけですが、今回はたぶん初めてだし今後もそうないであろう日曜アップになります。そんな珍しい月曜開催のアウェイ秋田戦です。

昨季圧倒的な強さでJ3を制した秋田。
今季を迎えるにあたっては、富山から武、相模原から才藤、沼津から普光院、そして藤枝からはうちとも縁のある増田など、J3で対戦してきた各チームから主力を引き抜く補強を中心に、J2を戦い抜くための戦力を揃えました。

とはいえ、ここまでの試合を見ると主力の多くは昨年から所属していた選手がベースになっているので、やはり圧倒的な強さを誇った昨年からのメンバーへの信頼が底固いということがうかがえます。

継続されている強さ

戦い方のスタイルは至ってシンプルで明確です。
マイボールになればまず最優先は前方への長いボール。もちろんFWでありスペースを狙って蹴っているとは思いますが、正直アバウトにでもとにかく前へ、という印象が傍から見る限りは感じます。

ちなみに秋田のホーム戦で実況を担当されている地元アナウンサーさんも『手数を掛けずに攻めるのが秋田のスタイル』ということを仰っていたので、昨年から継続しているスタイルがすっかり確固たるものとして見る側にも浸透しているということが分かります。

そして、長いボールというのは、味方に通る確率で言えば基本はフィフティーフィフティーであり、少なくともショートパスで丁寧に繋ぐよりも確率が落ちるのは間違いありません。
だからこそ、前線で体を張って収める味方のフォローであり、もしくは相手に渡ってもボールが落ち着く前に素早く奪い返しに行くために、前からの激しいプレスというのが特徴にもなっています。

つまり『ひたむきに、前への力を前面に押し出すチーム』という琉球の樋口さんが仰っていた言葉が、秋田というチームを分かりやすく表現されているものかなと思います。

球離れと守の反応

そんな秋田を攻略するために大事になってくるのではないかと思うことは、いかに1人1人がボールを持つ時間を減らせるかではないでしょうか。

スタイルが違う分、必然的にうちがボールを持つ時間は長くなるかと思います。ただ、自陣で持つだけになってしまう可能性も十分にあり、ボールを動かしつつもパスの出し所を探している間にプレスに来られて逆に押し込まれたり、カウンターの危険性が高まる懸念だったりは拭えません。

だからこそ、というよりもそういったリスクに陥らないためにも、1人1人の球離れを早くして、相手のプレスのパワーであり矢印を分散させることが求められるのかなと思います。

13節に秋田と対戦した磐田が分かりやすかったのですが、芝が長く乾いているためボールが走らない難しさもあって、前半は思うように前へ運べず、逆に押し込まれる展開から先制されてしまいました。
しかし後半になると、途中投入の遠藤を筆頭に1タッチ2タッチでシンプルにボールを動かす意識の下、テンポのいい繋ぎでリズムが生まれ、少しずつサイドや中間に縦パスを入れながら押し込む形を作って土壇場で追いつくことができました。

さらに16節に対戦したヴェルディも、アンカーが下りたり、インサイドハーフがサイドに流れたりしながらボールを引き出すことで、相手のプレスから一旦逃げるポイントを作り出し、そこへ秋田の選手が取りに来てくれることで空いたスペースを、テンポよくボールを動かした流れから利用して起点を作ることができていました。

また、そうやって一旦押し込んでしまえると、1度失ってもそこから秋田は繋いで運び出すのではなく、味方が少ない、もしくは誰もいないスペースへ蹴り出すしかないという状況を強いられるので、それを回収することで2次、3次攻撃を展開しやすくなります。
そういった意味で球離れに加えて素早い攻から守への切り替えもセットにしておけるといいのかなと思います。
ただ、これらのことは今回に限らずいつもやっている事ではあると思うので、より意識してやれればいいのかなとも思います。

セットプレーと前半

警戒すべきこととしてはやはりセットプレーが挙げられるでしょう。その中で特に重要な役割を担っているのが右SBの鈴木です。

チームトップの4アシストに止まらず、秋田はこぼれ球からのゴールがリーグの中でも多いチームなので、記録に残らない分も含めて彼のキックを起点に生まれたゴールが多くあります。
また、前節直接FKを沈めるなどそのキック精度の高さはもちろんのこと、ロングスローも彼が持っている武器の1つです。
したがって、うちとしては極力セットプレーを与えないようにするということが言えるでしょうし、それは結局できるだけボール持って押し込むことで攻めの時間を長くしましょうということに繋がるのかなと思います。

もう1つ、これは相手の強みというより特徴の1つですが、秋田はここまで全17得点中11点が前半に奪ったものです。
ちょっと脇道に逸れますが、よく中継などで前後半の得点割合について『このチームは後半に多く得点を奪っています』という話を耳にすることが多いですが、体力が落ちてオープンになりやすいわけですからサッカーというスポーツは基本的に後半の方が得点が生まれやすいのは自然な話です。ここまでのJ2を見ても15チームがその例にならっています。

ということで本線に戻ると、前半の方が多いという秋田の得点データは他とは少し違うという意味で特徴的と言えるでしょう。ちなみに前半の方が得点を取れている6チームでその前後半の差を見てみると、町田が+7と断トツに前半のゴール数が多いのですが、それに次ぐ+5というのが秋田です。
これはパワーを前面に押し出すスタイルが故に、より体力のある前半のうちにゴールを取りきっているということが言えるかと思います。
これまでの選手交代を見ても、ほとんどの試合で2トップと両SHの4人を入れ替えているので、いかに前の推進力を維持できるか、というのがこのチームの生命線だと言えるでしょう。

うちとしては前半しっかり0で抑えるということは強く意識しておきたいところです。

最後に

正直な事を言うと、いつも通り勝ちたいというのと共に、今節はいつも以上にケガ人だけは出ないようにと願っているのが本音です。そんなことをわざわざ願うということはつまり自分が秋田に対してどう思っているかは察していただけるかと思います。

もちろんうちはうち、よそはよそ。
それぞれの考えがあり、スタイルがあるわけで、どれかがサッカーでどれかがサッカーじゃないなんてことはありません。ケガだって不運な形で負うこともあれば逆に負わせてしまうこともあるでしょう。それは承知しています。
まあこういうことをあんまりいろいろ書き過ぎても面倒になるのでやめます(じゃあ最初から書くなって話ですね)。

とにかく、今節はイレギュラーな月曜開催ということで、この日は他に試合もありませんからお互いのサポーター以外の方も多く見てくれる可能性があります。何なら月曜なので野球もありませんから、意図せず大勢が見る大注目の一戦になるかもしれません。

たくさんの方に新潟の強さと勝ち切る勝負強さをご覧になっていただけるチャンスです。やってやりましょう。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。