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オレラグ

鎮めて沈めたい【戦評】第18節 ファジアーノ岡山戦

2021年6月15日

こんにちは。

解せぬ。一晩経っても解せぬ。
なにゆえあれが得点とされねばならぬのか。
はぁ~解せぬ。

ちょっと劇っぽくコミカルに入ってみました。
実際は激おこですよ(なんか軽いしたぶん古い)。

確かに勝てなかったのはミスが多くてチャンスを作りきれなかったことに問題があるのも事実。ただあの1点によって勝ち点をかっさらわれたことに対して、そこを考えても仕方ないとか、自分らに目を向けるべきという至極真っ当な正論を100%純な気持ちで唱えられるほど残念ながら大人でもないのです。おかしいでしょと言いたくもなるし、ちゃんと見てよと問いただしたくもなるのです。

それでもやっぱり過ぎてしまったものは戻せませんし、覆ることもないですから、もうしょうがないと思うしかありません。
とりあえず今、同じフットボールを愛する仲間として精一杯の愛情とリスペクトを込めてこの日の審判団にお伝えしたいことは、お互いもっと成長してまた会いましょうねということです。

スタメン

さ、いつも通り振り返りましょうということでまずスタメンです。

うちは何と言ってもGKが替わりました。
直近の天皇杯で復活を果たした小島が、そのままリーグ戦でも今季初のスタメン入りとなりました。
GKというポジションは1つしかないというのが何とも惜しくなります。
ここからまた改めて4人による熱いポジション争いを期待したいと思います。

また、選手の入れ替えはGKのみでしたが、スタートのポジションは至恩が右で善朗が左、カイトと孝司が2トップという4-4-2になっていました。
開始7分あたりで至恩と善朗は入れ替わり、後半になるといつものようにカイトが右で善朗がトップ下の4-2-3-1へとシフトしていましたが、この日は少し相手を惑わすような立ち位置を最初に見せてきました。

対する岡山ですが、こちらは前節から3人の変更がありました。
まず、今月徳島から育成型期限付き移籍で加入した安部が初出場で初スタメン。また、ケガが続いていた廣木が実に1年半ぶりのリーグ戦出場となりました。
さらに3試合ぶりのスタメンとなる徳元を本来のSBではなくSHとして起用してきました。どういった理由かは分かりませんが、もしかすると新潟対策の一環だったのかもしれません。

じっくり揺さぶる

試合後にゴメスが前半について『いつものようにボールは持てていたので、そんなに慌てていなかった』ということを話していました。
完全に同意です。

アルベルさんとしては少しゆったりしすぎた印象もあったようで、もう少しプレースピードを上げようということもHTのコメントで残していましたが、それでも非常に丁寧に、落ち着いて、じっくりと左右にボールを動かしながらいくつかのチャンスを作ることが出来ていました。

試合中、梅山さんが『岡山のDF、MFの2ラインとFWが少し離れている』というお話をされていて、さらに40分頃には有馬さんからも『ボランチ前に出ろ』というような声が掛かっており、基本的に後ろの2ラインが少し低くなりがちなところがありました。
そういった状況に加え、岡山の2トップの間に入るうちのボランチを気にして、岡山のボランチ1人が前へ寄せに出てくることがよくあり、そのアクションがあるために岡山のSHも内側を埋めるべく絞るシーンが見られました。
そうなると当然ですが外側がより開けた状況となり、うちはそこにボールを展開しつつ、左右に揺さぶることで相手に何度もスライドを強いる形がよくできていたかなと思います。

作っていただいた図は前半20分です。
島田の鋭いスルーパスにカイトが反応するもオフサイドとなってしまったシーンですが、ここでもボールを左→右→左と動かしつつ何度か相手を揺さぶった後に中間のレーンからいい抜け出しの形を作り出していました。
また35分の至恩が上げたクロスに孝司がヘッドで合わせたシーンも、ヤンが左サイドで奪ったところから、右→(中央経由右)→左→右という執拗な揺さぶりから、このシーンではCBの安部が出てきたところを見事なトラップによって善朗が抜け出してゴール前に迫る形を創出しました。

修正を上回りたい

しかし後半、正確に言うと先制されるまでですが、難しい時間が続きます。

梅山さんも仰っていた通りボランチの立ち位置が少し高く意識されるようになったことで、岡山の陣形がよりコンパクトに維持されるようになります。

それにより、前半のようにボランチの1人が前に出ることで中途半端にスペースが空くこともなくなり、SHも内側を気にし過ぎる必要がなくなって外側へのアプローチもしやすくなっていた印象がありました。

それに対してうちも、相手が外側にも出て行きやすくなっていたからこそ、相手のSHとボランチの間に縦パスを入れるトライは意識してできていたと思うのですが、そこは岡山もCBやSBが勇気を持ってガツンと前に出て潰してきました。
前半から至恩であり善朗のところはかなり厳しく寄せてきていましたし、場合によっては誰かをフリーにしてでも複数人で奪いに来るようなシーンもあったわけですが、後半もそれが継続されていました。

また57分頃にあったシーンなのですが、相手のプレスが来る中で右から左へ動かし、善朗がライン際でキープして至恩へ落とし、さらに落としたボールをゴメスが浮球で縦へ送るも相手ボールになったシーンがありました。

右から左へ動かしてもいますし、プレスを掛けられサイドで囲まれたため窮屈な局面だったというのもあり、それだけ相手が来ているからこそ、そのまま同サイドの縦や裏のスペースを狙うというのも決して悪い選択ではなかったと思います。
それでも、多少膠着する時間が生まれたとしても、さらに何度も左右に動かしながら相手を動かすことで体力を消耗させつつ仕掛けのタイミングを探る狙いがあってもよかったのかなと感じました。

ちなみに1点が入ってからは、より攻めたい意識で三戸や矢村、終盤には星も入れてほぼ2バックにもなったうちと、よりリスクマネジメントを意識して終盤は5バックにした岡山というバランスに傾いたことでうちが押し込む展開となりました。
そうなってからでも1点を取れていれば十分に3ポイント奪取の可能性はあったのではないかと思うと、つくづく悔しさが募ります。

反省はするけど……

失点のシーンについても少し。

受け入れがたい判定とはいえ、起点となったプレーはここ最近課題となっているスローインからのリスタートでした。
ゴメスが話していた通り『準備が遅くて、前向きであの位置でボールを持たれたところから』縦パスを入れられ、これもゴメスの言うように『自分達でできたことがあったんじゃないか』というのも否定できないシーンではありました。

スローインが入ったタイミングで『ラインラインライン!』と声が掛かっており、川本を見ていた千葉もスッとラインを上げています。
ただ誰か分かりませんが『押し出せ後ろ!』という声も掛かっているように、廣木がスローインを入れ幾笑が落とし、廣木が再び幾笑へ戻したところで幾笑は一旦斜め後方を向いて少し全体を確認しています。
この落とされたボールを廣木が受け幾笑へ渡して少し後ろを向いたタイミングで新潟としてはグッと全体を上げることは可能だったかなとは思います。そうすると廣木に対してはゴメスが監視でき、至恩が思い切って幾笑へ距離を詰めることができたでしょう。

しかし結果的にちょっとした準備が足りなかったことで、わずかですが押し上げ切れず、幾笑としては寄せに来ないと認識できたことで前を向き直して縦パスを入れることができました。この点は確かに『自分達でできたこと』であり反省しないといけないでしょう。
ただ、上門に関してはオフサイドに引っかけることが出来ているわけですから、ラインコントロールという点で言えば最低限のことはしっかりできていたということもここでしっかり書き残しておきたいと思います。

最後に

途中はいつものようにそれっぽく思ったことを書きましたが、冒頭から最後まで結局あの失点に対して未練タラタラになってしまった気がします。

ただ、擁護するつもりはありませんが、ビジョンに出たハイライトを見て判定を下すことはできないわけですし、審判自身が確信を持って見たもののみで判定は下されるわけです。確信はないけど雰囲気とか何となくで判定はできません(それがあったらむしろそっちが問題)。
だからこそちゃんと見てくださいよ、という話にもなるわけですが、たぶん試合後彼らも『やっちゃったな……』ってなってるかと思います。
この件について憎んだり恨んだりする対象があるとすれば、それは審判という“人”ではなくオフサイドになってしまったという“事実”であるはずです。

今回の審判団には今後こういうことが極力ないようにということをお願いしつつ、我々としてはこうやって損をすることを可能な限り減らすために、みんなでがんばってJ1行きましょうということです。

くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。